営業とは「聴く」仕事。でもお客さまにしてはいけない質問があることを、あなたは認識してますか?
あるトップ営業パーソンは言います。
「『~ってご存知ですか?』という質問は、実はしてはいけません。『知ってますか?と』相手の知識を聞く質問は結局知らない場合、『知りません(知識がありません)』と回答させることになってしまい、恥ずかしい気持ちや不愉快な気持ちにさせる可能性があります。もし、お客さがご存知かどうかを聞きたければ、『お聞きになったことはございますか?』と、知る機会があったかどうかを問うような質問をした方がよいと思います」
ただ、本来営業パーソンが問うべきは、何かについて知っているかではなく、それについての意見や考え方だそうです。たとえば「どうしてそれを必要だとお考えになったのですか?」とか、「そもそもお客さまがそう考えられるに至ったのはどうしてなんですか?」など。
相手の話を聴くトーンやスタンスにも気を付ける必要があると言います。「質問」でなく、お客さまに「尋問」してしまっているような営業パーソンも少なくないとか。
「たとえば『~はお持ちですか?』『はい、持ってます』『そうですか、どこの会社さんですか?』『A社さん』『ちなみにおいくらですか?』『いつ、どういう経緯で購入されたんですか?』・・・と聞く人がいますが、これだとお客さまは詰問されているような気持になって、だんだんストレスが溜まってきてしまいます」
お客さまに追い詰められていると感じられないよう、ポジティブな気持ちや雰囲気を醸成することが大事です。トップ営業パーソン曰く、「~をお持ちですか。それは素晴らしいですね」とか「A社さんですか。A社でしたら、ご安心ですね」と言葉を織り交ぜるのが、相手の気持ちも高め、雰囲気を和らげることできると言います。
「営業パーソンは服装や所作で相手に不快感を与えないよう気を付けるのみならず、質問の仕方でも、まずは相手を不快にさせないということを意識する必要があります」。まずはマイナスを排除すること。それが、お客さまにリラックスしていただいて胸襟を開いていただくための第一歩なんですね。