女子高生が教えてくれたインターンの意味と、4ヶ月で200名と面接した採用担当の本音。 | 株式会社プルークス's Blog
こんにちは、プルークス コーポレート戦略本部 採用担当の山本直樹です。世間では新卒採用の早期化・長期化に伴い、大学生のインターンシップの必要性やあり方が連日様々なメィデアで取り沙汰されていますが...
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こんにちは、プルークスコミュニケーションデザイン室の山本直樹です。
今から11年前、就職活動を始めたばかりの私が、世の中のことを知りたいと思って最初に手に取った「リクルートのDNA」という本で出会った強烈な言葉。本当に機会というのは日常の至る所に溢れていて、事あるごとにこの言葉を思い出すことが多いのですが、今回もまたそんな機会を頂き、昨年に引き続き、高校生を招いた職業体験を、去年と同じ8/7(火)に開催しました。この場をお借りして、機会を頂いた筑波大学付属坂戸高校の先生、参加してくれた3人の高校2年生、協力して頂いた社内メンバーやクリエイターの皆さんにお礼を申し上げます。
▼2017年高校生就業体験の話
高校生の就業体験の話は、ある日突然始まります(笑)。
7月上旬の某日、面接を終えて自席にもどると、デスクの上には1枚のFAX用紙が置かれていて、PCには高校生から電話があった旨を知らせるチャットの通知。
しかも今年は、先生ではなく生徒から直接の電話。よくわからないまま折り返しをすると、高校2年生のそれとは思えない落ち着いた丁寧な口ぶりで、「学校の教育カリキュラムの一環で、訪問できる企業を探している。夏休み明けに学校紹介動画を作成しようと考えていて、ネットを使い自分たちでプルークスを見つけ問い合わせた。訪問させてほしい。」という旨の説明を受け、二つ返事で開催が決まりました。
実際にやりとりしたメール。最近の高校生はすごい。。(笑)
今年も例のごとく、彼らの就職予定もなければ、プルークスの採用予定もない、3人の高校2年生に対して僕らは何ができるだろうか。今年は特に、具体的な動画の制作を予定していること、かつMV・PVといった彼らに比較的馴染み深い動画から興味を持っていてくれたこと、これらを踏まえて取締役の塩口哲平と一緒に「単なるインプットではなく、彼らの人生に役立つ思い出に残る体験にしたい。かつ、動画に関わる仕事の可能性をもっともっと知ってほしい。」そんな機会を提供したいと思い、企画を考えた。
当日は丸1日使って、塩口と私、プランナーの金田の協力を得て、動画プロデューサーの仕事や動画の作り方のレクチャーから、実際のナレーション収録同行、学校紹介動画の企画会議を開催した。
熱のこもったレクチャー。さすが元コンサル。
三田にあるナレーションスタジオにて。あのフレーズは一生忘れない(笑)。
学校紹介動画の企画会議。
びっくりしたのは、学校紹介動画の企画会議。
これから高校進学を控えている中学3年生に、在校生だからわかる学校の良さを伝えようとあれこれ意見を出していたときに聞いた、彼らの授業スタイルとその考え方だった。筑波大学付属坂戸高校は総合学科の高校で、必修科目以外は自分の好きな授業を取るらしい。実は男の子は商業、女の子2人は農業に関する科目を中心に学んでいる。今回唯一の男子学生Tくんはこう話してくれた。
「自分はマーケティングの授業をとっていて、将来は会社の経理や財務をするか、会計士を目指したい。会社のお金に関わることってその会社の良し悪しがわかるからおもしろい。ついこの間も簿記3級に合格して、これからも経済や経営のことを勉強して、大学に入ったら、もっと専門的なことを知りたい。」
ついさっきまで独特でおもしろいキャラクターを醸し出していたTくんの、その発言に言葉を失った。
自分はどうだったか。与えられた授業、決められたカリキュラム、当然のごとく偏差値の高い大学にいくことが正義とされる1つのモノサシでしか見ない世界で、何も自分で考えずに親や学校が言うままに日々を過ごしていた。
でも、彼らは違う。彼らはインターネットが身近で情報収集や検索を得意とし、かつ自らで様々な機会を選択し若いうちから多くを見聞きして自ら選んでいる。
彼らは言う「将来自分の好きなことや、やりたいことをしたい。」それは、ただの世間知らずや学生の浅はかな考えではない。彼らは5〜6年後に社会へ出る。もし今後、学生のいう「やりたいことをしたい。好きなことをしたい。」この言葉を取るに足らない想いだと笑っていたら、あっという間に自分たちが置いていかれるかもしれないと思った。
そんなこんなの話をしながら3人は「選択授業×個性」という動画企画をまとめ、会議を終えた。
10月の学校説明会で流せるように2学期から制作にとりかかるらしく、出来あがったらぜひ見せてほしいと約束をして、今年の高校生職業体験は無事幕を閉じました。
出典:Google Youtuber はじめしゃちょー
数年前にGoogleが展開した広告のキャッチ「好きなことで、生きていく」
これはもう自分たちが想像するよりもっとはやく現実になろうとしている気がする。高校生の職業体験や日々の面接での会話、ベンチャーでの経験を重ねて考えてみる。
人口減少、AIの台頭、高齢化、グローバル化。
日本社会は変化の真っ只中を走っていて、連日の猛暑や異例な動きをする台風でさえ、世界の変化を感じさせる。これらの変化は、当然経済や会社を直撃する。環境が変わることで働き方が変わり、今よりフリーランスや副業・兼業、リモートワークで働く人が増える。そうすると終身雇用や企業と労働者の立場・関係性、依存度が大きく変わる。従来にない多様な働き方や仕事が生まれ、まさに「好きなことで、生きていく。」「自分のやりたいことを自分の責任でやる。」時代がくるはずだ。
そう考えたとき、今の会社と働き手の関係は一変すると思う。雇う、雇われるみたいな関係はさっさとなくなる。人事やベンチャー界隈でよく言われるのは、企業のコミュニティ化、仕事のプロジェクト化の話。利害関係や雇用関係にとらわれず、共通の目的を持った人たちがコミュニティのなかでつながり、共にコトを為していく事が当たり前になる。
つい先日の、サッカー日本代表のW杯の躍進は日本中を騒がせた。
彼らが話題となったのは、前評判を覆した結果は当然のことながら、一人一人の人間性の高さや謙虚さ、前向きさ、そして共通目的に対する自己犠牲の精神と役割への責任感だと私は思う。
プロレベルでサッカーをしたことがない私にとってはわからない世界ではあるが、おそらく日本代表に選ばれた23人、フィールドで活躍した11人は、一概にサッカーのうまさ・スキルの高さ順に並べた上位11人や23人ではないと思う。
ベンチャーの採用もそうだと思うのだが、優秀な人材はめちゃくちゃほしい。
ただそれより喉から手が出るほど一緒に働きたいのは、信頼できる人。優秀な人を探そうとしたらそこに終わりはないし、世の中上には上しかいない。だからたくさんいる。
でも、信頼できる人、誠実で他人を思いやり、当事者意識が高く、一緒に仕事を任せられる人は、実はすごく少ない。どんな些細なことや大したことないことでも、一生懸命相手のことを思って、決して立場や権力ではなく、対等に相手を尊重して、チームやコミュニティのために、自分の役割を果たせることが、スキルや経験以上に大切で、求められるものだと思う。
それは個人もそうだし、企業側もそう。信頼は、結局行動のみによって作られていく。
上手な自己PRや綺麗な職務経歴書よりも、目の前の面談相手にに誠心誠意向き合って出来ることは必ずあるし、着飾った会社紹介や大袈裟なVISIONを語る前に、貴重な時間を割いて興味を持ってくれた応募者の方に尽くせる礼儀や義理はあると思う。
企業や事業、ビジネスモデルのライフサイクルはどんどん短くなるけど、“信頼できる人と働きたい”この想いはそうそう変わらないはず。社会が変わり、働き方が変わり、価値観が変わり、1人1人が自分の好きを仕事にしていくこれからの時代だからこそ、個人の誠実さ(信頼)がめちゃくちゃ重要になる。
そんな考えをもった個人だったり、人事だったり、ビジネスパーソンだったり、プルークスの仲間だったりがもっともっと増えたらいいなと思うし、こんなことを気づかせてくれて、考えるきっかけをくれた3人には本当に感謝しています。
いつか一緒に仕事できる日がくるといいなと思うし、そのときまで頑張らないといかんですね。
それではみなさん、素敵なお盆休みをお過ごしください。
あと、こんな考えの人事やメンバーに共感したり、興味持っていただける方がいれば、ぜひ遊びにきてください!お待ちしてます♪