先日、フォトラクションはValuesを公開しました。
Values自体や、それぞれに込められた思いなどはこちらの記事から。
Valuesの策定にあたっては、組織横断のValues策定を担当するBrandingチームが発足し、メンバーへのヒアリングなどを通じて会社に必要な価値観を洗い出すなど大きな役割を果たしました。
本記事ではBrandingチームへのインタビューを通じて、フォトラクションにおけるValuesへの期待値や、運用上の課題などについて言及します。
登場人物紹介
画像左から
ファシリテーター 野田 勝
フォトラクションの採用責任者。採用だけではなく、エンゲージメント含め組織施策全般に責任を持ち、その一環としてValues策定にも参加。
増田 龍磨
人事。一人目人事として組織を牽引。ブランドアイデンティティの再策定プロジェクトよりチームに参画。Values策定にも"最強の黒子"として参加。
市橋 蒼
PM。Value策定のタイミングでチームに参加。ワークショップでのファシリテートや、Values策定会議のメンバーとして貢献。
末冨 賢志
デザイナー。ブランドアイデンティティの再策定プロジェクトもリードする。Values策定には当初から携わりチームを指揮。Valuesのコピーライティングも担当。
Valuesの策定は今回が3回目。過去の反省を活かし、ボトムアップで使われるバリューを作ることを目指した。
野田
では皆さん、よろしくおねがいします!
まず、今回のValues策定がどんなプロセスで進行していったのか教えて下さい!
末冨
実は今回のValues策定はフォトラクションの歴史の中では3回目なんです。
ただ、過去2回のValueは課題ドリブンな決定プロセスを踏めていなくて、なかなか定着せずに社内でもほとんど使われていませんでした。
そうした経緯もあって、今回はちゃんとボトムアップで材料を集めて、メンバーの納得感を得られるようなものを作ろうという問題意識を持っていました。
野田
具体的にはどのようなプロセスで進みましたか?
末冨
始めはすでに社内で検討されていたValuesの具体的な利用シーンを想定するなどして、Valuesとして機能するか、長い使用に耐えられるかどうか等を話し合っていました。
また、並行してワークショップを実施して、メンバーの意見を吸い上げるようにしていましたね。
野田
ワークショップではどんなことが話されていたんですか?
市橋
バリューを作るからには、ただ決めるだけじゃなくて、しっかり運用して実際に行動が変わらないと意味がないよねという意見は強かったです。
野田
形式的にValuesというフォーマットを導入して、置いておくだけでは組織は変わらないですもんね。Valuesはあくまで手段であって、それっぽいものを掲げればそれだけで効果が出るものではないですし。
前提として、Valuesを基準として意思決定し続けることで、事業が成長するように設計されていることも大事ですが、それ以上にメンバー全員がValuesを体現して、実際に行動に現れるようにする部分の方が更に重要ですね。
Values策定を通じて見えてきた組織課題
増田
Values策定のプロセスの中で、みんなが本当はどういう行動を良しとしたいのか、みたいなのが結構出てきましたよね。
市橋
どの人からも出てきたのはフットワークの話でしたね。スタートアップなんだからもっと早く動こうよ、みたいなところ。
野田
まさに最速挙動ですね。
市橋
あとは、会社からの決定は指示としておりてくるんだけど、その背景や経緯みたいなところの伝達がふわっとしていることが多いみたいな課題感はあがってました!
野田
目的逆算と知財共有でカバーしたい価値観ですね。
Valuesって、すでに社内に存在している価値観を言語化するパターンと、社内で顕在化している課題を克服したり、判断が分かれる分岐でフォトラクションはこっちを選ぶよっていう正解を示すパターンとありますが、フォトラクションの場合は後者の正解を示すパターンが多い印象です。
増田
実際みんな早く動くほうが良いと思ってたり、目的が曖昧なまま進むのは不安だと思っていたりするのはヒアリングの結果から分かっていて、Valuesがそういう判断や行動を後押しするというか、サポートする役割を担えると良いなと思います。
自分の主観だけだと不安で押し通せない、踏み切れないという人は結構多かったので。
野田
実は心の中で「スピード感を持ってやるぞ」と思っていても、自分を含めて組織の過半数がそうでない場合、拠り所無く先陣を切って「スピード感出していきましょう!」って進んでいくのはかなり勇気がいりますもんね。
そういう意味では、会社としての正解を示してあげて「最速挙動でいきましょう!」と言えるようになるというのはValuesのあるべき役割だなという感じがしますね。
Valuesの決定はスタートライン。浸透施策と行動変容が肝。
末冨
これまでは「建設の世界を限りなくスマートにする」という大目標には全員が共感していて、同じ方向を向けていたと思うのですが、日々の業務の中での仕事の取り組み方という意味では、統一した価値基準を持てずに各自バラバラとしていた印象でした。
野田
それはValuesを制定した事によって変わるイメージはありますか?
末冨
ありますね。浸透のさせ方次第だとは思いますが。
野田
浸透は結構難しいですよね。言葉としてはみんな結構すぐに慣れていくと思うんですよ。
ただ、言葉として慣れている、知っている、聞いたことがある状態の先の、実際に行動に移す。これまでとは違う行動を選択するみたいな「行動変容」を起こせるかどうかがBrandingチームの今後の課題になりそうですね。
末冨
まずはリーダー陣が率先して実行していくことが大事ですよね。リーダーの口から何故Valuesに根ざした行動が重要なのか話すのが大事だと思っています。もちろん全方位で使われるように考えていきますが。
野田
先日あるメンバーと1on1した時に聞いた話に「なるほど」と思ったので軽くシェアすると、元々行動力もあって会社に対してポジティブな人は、どんな状況でもどんどん変えていこう、課題意識を口にしていこうって先陣を切れると思うんですが、これまで普通に過ごしてきた人にとっては、いきなりValuesを体現しよう!みたいに大きな行動を起こすのは「急にお前どうした」って思われるのが怖くて、勇気がいるらしいのです。
でも例えば、Valuesを体現していると感じる社内の発言にスタンプを押してくださいとか、そういう小さな行動を肯定してもらえるのはありがたいと。そういうのは積極的にやっていきたいと。
今の組織はまだ「踊りたいと思ってるけど、誰も踊ってないから、踊るの恥ずかしい」みたいな状況だと思っていて、これはValues浸透云々関係なくなんとかして変えたい。
Valuesに置き換えると、さっきみたいに最速挙動で動きたいと思ってるけど、いきなり最速挙動とか言い出すとお前どうしたって思われるのが怖いから、最速挙動って言い出せないみたいな状態だと思うんです。
でもこれって、Valuesが根付いている組織、例えばSmartHRさんみたいにValuesが組織の血肉になっている会社で、「早いほうがカッコイイ」が正とされているケースでは、早く取り組まない方が「え、あなた大丈夫?」ってなると思うんですよね。
この状態まで組織を持っていければ、基準となっている価値観は何であれ、Valuesに沿った行動をとることへの勇気みたいなものは不要になるはずです。マジョリティがValuesを体現している状態をいかに作り出すか、みたいな。
そうなれば、最速挙動で「まずやってみましょう」って言い出すことのハードルも下がるし、目的逆算で「この会議って何のためにやるんでしたっけ?MTGのゴールなんでしたっけ」みたいなことも当たり前に許容されるようになる。
これが、「え、だって定例会議じゃん」っていう空気の中だと相当勇気がいるので、まずはリーダーや僕らブランディングチームが率先してValuesを体現し続けて、マジョリティを形成していく必要があると思ってます。
末冨
今でも、Valuesを体現した行動をすることにポジティブなメンバーはいるので、そういう人たちの背中を押していきたいです。居合わせた会議などで上手く孤立しないようにサポートしてあげる感じですかね。
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今回の座談会の内容にもあった通り、Valuesは策定してようやくスタートラインです。ここから先Valuesを体現した組織をどのように作っていくか、課題は山積ですが間違いなく今チームは前を向いていますし、今後どんどん良くなっていきます。
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