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『dodaキャンパス』で“まなぶ”と“はたらく”をつなぎ、学生一人ひとりに納得感のあるファーストキャリアを

パーソルキャリアは、2015年に教育業界大手の株式会社ベネッセホールディングスと共同で、株式会社ベネッセ i-キャリアを設立。同社で大学・大学生向けの教育支援・キャリア支援や就職活動支援、企業向けの採用支援を行っています。支援の新たな形として2018年に誕生した『dodaキャンパス』は、ベネッセとパーソルキャリア両社のノウハウを融合したプロダクト。新卒マーケットで急成長を続ける『dodaキャンパス』にはどのような想いが込められているのでしょうか。営業責任者の岡本信也に聞きました。

就活時だけの“点”の支援ではなく、学生生活を通した“線”の支援を

―― まずは『dodaキャンパス』がどのようなサービスなのか、簡単にご紹介ください。

『dodaキャンパス』は、一言でいえば中途採用市場でも拡大している「ダイレクトリクルーティング」の新卒採用版です。学生は「キャリアノート」と名付けたマイページに自分のプロフィールや学生時代の活動などを登録。企業はデータベース上のキャリアノートから自社にマッチしそうな学生を探し、インターンシップや本選考のオファーを送ることができる。いわゆるナビサイトとは異なり、企業からのオファーという形で両者に新たな出会いの機会を提供しています。

最大の特徴は、一般的な就職活動がはじまる大学3年時からではなく、大学1・2年生から利用してもらうことを念頭に置いたサービスであること。「キャリアノート」には、学生生活を通した様々な経験を蓄積していくことができ、授業や部活やアルバイトなどで得た学びを将来のキャリアにスムーズにつなげていくことを目指しています。

―― なぜ大学1・2年時からの早期支援が必要なのですか。

従来の就活支援サービスは、就活が本格化してから内定を得るまでの数ヶ月間に集中しています。でも、学生が本当に納得感のある就職を実現するには、この期間だけの支援では不十分なのではないでしょうか。就活時期が迫って慌てて企業・業界研究や自己分析をするよりも、もっと早い時期からキャリアについて考えてほしい。だからこそ、就活時に特化した“点”の支援ではなく、学生に寄り添った“線”の支援ができるプロダクトにしていきたいと考えています。ですので、ここでいう学生の「早期支援」は「就活の早期化」ではなく、学生のキャリア観醸成を目的としています。



“まなぶ”と“はたらく”、お互いの枠を超えた掛け合わせだからできること

―― パーソルキャリア単独ではなく、ベネッセとの協働だからこそ実現できたことはありますか。

大学1・2年時からキャリア支援をしていくこと自体、学生や大学の教育支援に向き合い続けてきているベネッセとの協働だからこそ実現できることです。合弁会社であるベネッセ i-キャリアの企業理念は、「まなぶとはたらくをつなぐ」。人材サービスや教育支援サービスが単独でアプローチするのではなく、教育から就職までを一気通貫させることで、これまでは支援が十分でなかった企業や学生にまで価値を届けることができると思っています。

また、2社がバックグラウンドにあることはサービス上の大きな強みにもなっています。ベネッセは学生が幼少期の頃から各年代で様々な教育支援サービスを提供してきています。その安心感から『dodaキャンパス』に登録している学生も多く、リリース当初からマーケットで最大級の学生データベースを保有することができました。

一方、企業向けにはパーソルキャリアの『doda』ブランドがアドバンテージに。新卒マーケットでは後発の存在ですが、中途採用を通してお付き合いのある企業も多く、これまでの採用支援の実績から『dodaキャンパス』にもご期待いただいています。

このように、従来は全く異なる領域で活動してきた2社から仲間が集い、それぞれが持つノウハウや強みを掛け合わせながら、社会に新しい価値を届けるべく誕生したのが『dodaキャンパス』。バックグラウンドの違いを認め合い、フラットに意見を出し合いながら良いものを生み出していこうという組織カルチャーができています。



足元の売上ばかりでなく、中長期でマーケットから必要とされる存在へ進化を目指す

―― 組織の体制について教えてください。

私が管掌しているフロント部門はまだ30名程度の小規模組織です。マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセス、営業企画、パートナー支援…と役割は分かれていますが、それぞれの職務領域に閉じることなく全員で一丸となってプロダクトや事業を進化させるような動きを大事にしていますね。

例えば、自分の仕事がセールスやカスタマーサクセスだからと言っても目の前の成果ばかり追いかけるのではなく、企業と直接話す中で受け取った一次情報をしっかりと開発に届けてほしい。日々、Slack上には部署を越えた相談や情報共有が飛び交っており、自分の仕事や意見が組織やサービスに与える影響が大きいのは、まだまだ成長途上のプロダクトならではの醍醐味だと思います。

―― どんなメンバーが多いですか。

上記に関連しますが、自分の意見をしっかりと持ち、関係者と対話を重ねていくことに前向きな人が多いです。みんなが現状の新卒採用に何かしらの課題意識を持ち、より良く変えていきたいという強い意志があるからなのかもしれません。

かくいう私もその1人です。私のファーストキャリアは「生活に身近だから」という理由で食品系の専門商社でした。その就活軸自体が悪いとは思いませんが、「あの時もっと社会を広く知っていたら、違う選択をしたかもしれない」とは思います。学生の社会との接点は、卒業した先輩や、親・先生、アルバイトくらいではないでしょうか。特に近年はコロナ禍における影響も大きく、収集できる情報も限られ選択肢が狭くなりがちで、それが入社後のミスマッチにも影響しているケースが見受けられます。

今一緒に働く仲間も、同じような経験・課題意識を持っているメンバーが多いです。『dodaキャンパス』を一人でも多くの学生に活用してもらい、後悔のない“まなぶ”と“はたらく”を実現してほしい。私たちはそんな想いを共有し、中長期的なビジョンの実現に向けて団結しているチームです。




クライアントの期待には全力で応えつつ、学生起点に立ったサービスであり続けたい

―― 『dodaキャンパス』を利用した企業や学生からは、どのように評価されていますか。

企業側は、主に学生の応募獲得に苦戦しがちだった中堅・中小企業から評価いただいています。コロナ禍で合同説明会や大学訪問などの就職イベントも控える傾向にある中、学生からの知名度が高くない企業にとっては、自社の情報を学生に届ける有効な手段として、『dodaキャンパス』を活用いただいていますね。

一方の学生も、自分が知らない企業との出会いを求めて『dodaキャンパス』を利用している。企業からオファーが届くことで「今まで知らなかったけれど、魅力的な会社に出会えた」「思ってもいない会社から自分の経験を評価され、意外なキャリアの可能性を感じた」といった声が寄せられています。実際、『dodaキャンパス』経由で就職先を決めた学生には、当初の希望業種とは異なる会社に就職しているケースも多く、キャリアの可能性を広げる機会として活用されていることがこれまでの就職実績からも示されています。

―― 今後は、『dodaキャンパス』をどのように進化させていきたいですか。

まだまだ進化の余地はあります。例えば、企業が自社に合う学生を探す方法。新卒マーケットには学歴・学部や大学名を重視して学生を集める傾向が依然として根強いです。でも、フラットに考えるとそれは大学受験時の個人の実力を基準にしているに等しく、1つの評価項目ではあったとしても、本人を正しく評価できているとは言えません。キャリアオーナーシップを持った学生が増えれば、主体的な姿勢や行動が身につき、それが学生時代の更なる「まなび」や成長に繋がり、社会で活躍できる学生も増えてくる…そんな世界をつくっていきたいです。

また、私たちは企業の採用支援をおこなう立場ですので、企業に提供できる価値を大きくすることも事業成長の大事なポイントです。ただ、企業の期待に全力で応えつつも、ビジネスの中心には学生がいることを忘れてはいけません。学生に豊かな機会を提供すること。企業と学生の間に立つ存在として、この原理原則で事業を拡大していきたいです。


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