「テクノロジーをすべての人が使える世界に」。このビジョン実現に向けてより加速していくため、2021年10月にペライチは「Wraptas*」を事業買収しました。グローバルへの展開も含めて、ペライチ事業とのシナジーが期待されています。今日はこのWraptasを立ち上げ、今もエンジニア兼PdMとしてサービスのグロースを担う渡邊さんに、譲渡の経緯や今後のサービス展開に向けた想いについてお話を伺います。
*Wraptas( https://wraptas.com/ )
コンテンツの管理をNotionで行うことで簡単にページの管理・更新ができ、自由にカスタマイズしてWebサイト制作ができるサービス
Profile
渡邊 達明(わたなべ・たつあき)さん
新卒で富士通に入社。ハードウェアのエンジニアリングに従事する傍ら、独力でプログラミングを学び、個人でサービス開発を行っていた。その後、Web開発の経験を積みたいと考え、フロントエンジニアとして面白法人カヤックに入社した後、起業。自社サービスの一つとしてWraptasを立ち上げた。2021年10月、ペライチがWraptasを事業買収したことを機に、ペライチに入社。現在もWraptasのエンジニアリングおよびPdMを担い、サービスのグロースに向けた取り組みを続けている
「ものづくりの楽しさを色んな人に感じて欲しい」私が大切にしている理念が、ペライチのビジョンと一致した。
■まず、事業譲渡に至った経緯を教えてください
2020年10月にWraptasをローンチして以降、ユーザーさんがクチコミで広げてくださったり、メディアでも取り上げられたりと、順調に規模を拡大してきました。Wraptasを頼りにしてくれるユーザーさんの反応をダイレクトに感じながら、高い熱量で開発を続けられていて、やりがいも大きかったです。一方で、やりたいことは沢山あるのに、なかなか手が回らない。一人で開発し続ける体制に限界を感じ始めていたタイミングでもありました。
自身の会社として大きくするか、事業譲渡するか、あらゆる選択肢を模索していたタイミングでご縁があり、ペライチに譲渡することに決めました。
■どうしてペライチだったのですか?
シンプルに答えると、自分の理念に一致していたから。
もともと学生時代から「ものづくり」が好きで、新卒の時もメーカーを選びました。エンジニアとして経験を重ねる中で、いつしか「ものづくりの楽しさを色んな人に感じて欲しい」と思うようになりました。これはカヤックに転職したときもだし、今なお自分の中で大切にしている軸です。
なので、ITリテラシーがない人でも簡単にホームページを作れるペライチというサービスコンセプトや「テクノロジーをすべての人が使える世界に」という会社のビジョンが、自分の軸にフィットすると感じられたことは大きかったですね。
■もともとペライチはご存じでしたか?
はい、創業メンバーとはもともと知り合いだったので、人となりが分かっていたという安心感はありました。また、やはり長年運営されているサービスなだけあって、Webサイト制作プラットフォームの運営やユーザーサポートのノウハウが沢山蓄積されています。今後Wraptasをスケールさせていく上での障壁は、過去にペライチが乗り越えてきた壁である可能性が高い。この点も、譲渡しても継続して安定的に運営できそうと感じられたポイントでした。
完璧を求めず、とにかく出す。そして、ユーザーのリアルな反応を見る。
■Wraptas開発の経緯を教えてください
先程話した通り、私個人の理念は「ものづくりの楽しさを色んな人に感じて欲しい」というものです。NoCodeサービスって、まさにこれに当てはまると思うんです。これまでエンジニアの特権だったWebサイト作成やアプリ開発を、スキルがない人でも簡単にできるようになるんですから。そこに当時、世界的に利用者が拡大していたNotionを絡められないかと考えて生まれたのが、Wraptasの前身にあたるAnotionです。構想を思いついて1週間後にはプロトタイプを、2週間後には事前登録サイトを公開して、4か月後にローンチしました。
■すごいスピード感ですね・・・!
もちろん、作りこもうと思えばどこまでもできるんです。でも使ってくれる人がいないと始まらない。だからこそ、まずは出してみて、本当に使ってくれる人がいるのか、ユーザーさんが抱える課題の解決につながるのかを知ることが大事だと思います。
これまでWraptas以外にもたくさんのサービスを作ってきた中で、ローンチに至らなかったものも多くあります。じっくり作り込んだサービスでも、誰も使ってくれずにお蔵入りしたことも…。だからこそ私は「完璧を求めず、とにかく出すこと。そして、ユーザーのリアルな反応を見ること」を大切にしているんです。
コミュニケーションを深めるには、まずは自己開示から。
■ペライチに入社してもうすぐ1年ですね。今はどのような業務を?
今も変わらず、Wraptasの運営開発をしています。エンジニアリングがメインではありますが、PdMとしてプロダクトの戦略を考えるところからユーザーサポートまで、幅広くやっています。ただ、戦略を考えるときはCEOの安井さんを始め、多くの方と気軽に壁打ちできる環境です。また、ペライチ側のCSのサポートを得ることで、より手厚いユーザーサポート体制を築いているところです。
■開発部の印象はいかがですか?
Wraptasは主軸のペライチ事業からは独立した組織なので、当初は馴染めるか不安でした。でも、困ったらみんな助けてくれますし、快く手や知恵を貸してくれる。ペライチの開発組織はみんな傾聴力があって、様々な考えや価値観を歓迎してくれる環境です。
ペライチは基本的にフルリモート勤務なので、距離を縮められるか不安に感じる人もいると思います。でも週1回の雑談会があったり、Slackもテキストのやりとりだけじゃなくて、ハドルを活用して直接話す文化があります。コミュニケーションを重んじる環境なので安心してジョインできますよ。
■私も入社直後、社員にペライチの良いところを尋ねたときに、多くの社員が「心理的安全性の高さ」を挙げていたことが印象に残っています。渡邊さんご自身がコミュニケーションを取るうえで気を付けていることはありますか?
関係性を深めたい、コミュニケーションを取りたいと思う人は、まず自己開示をしていくのがポイントだと思います。リモートワークでプライベートや人となりを知る機会が少ないので、まずは自分から出していくことが、相手との距離を縮め、関係性を深めるきっかけになりますよね。
例えばペライチでは、Slackに「times_○○」という名前のチャンネルが一人ひとりに割り当てられています。社内Twitterのような、オープンな個人部屋って感じですね。そこに個人的な話を書くことで自分の人となりを知ってもらえればと思っています。ちなみに投稿すると、たくさんの社員がコメントやスタンプで反応をくれて盛り上がるんです。こういうところも、ペライチのいいところだと思います。
Wraptasなら、グローバルを見据えながら、サービス開発に関わるすべてが経験できる。
■Wraptasの今後の展望をお聞かせください。
まずはグローバル展開に重きを置いていますね。Notionを使っている人がもれなくWraptasを使っている世界を作りたい。さらにNotion以外との連携も進めることで、Notionを使ってない方でもWebページが簡単に作れるように、機能を広げていきたいと思っています。
今は英語対応を進めていて、英語圏のユーザーさんがサイト制作ができるところまで進みました。今月中(2022年9月)にはグローバル展開に踏み出す予定です。その他、Notion以外との連携やNotionに頼らない機能のリリースは、2023年を目指して進めています。
■Wraptasにとって、更なる飛躍の1年になりそうでワクワクします。今のWraptasだからこそできる経験、面白さを教えてください。
メンバーが少ないので、とにかく裁量が大きいです。エンジニアリング以外にもグローバル展開も経験できるし、そのための方法を考えて実践するプロセスを、ご自身の裁量で進めていただけます。また、サービスとしては1→10のフェーズなので、サービスをグロースする経験を積める一方、私自身はこれまで0→1をたくさんやってきたので、その経験やノウハウは何でも提供できます。
あとは、作って終わりでなく、ユーザーさんに本当に求められているのか?効果はあったのか?などを検証して改善していける、自社開発ならではの醍醐味も味わえます。
■どんな人におすすめですか?
とにかく幅広くチャレンジしたい人。将来的には自分でサービス作りをしたい人にとっては、エンジニアリングはもちろんのこと、サービス設計やグローバル展開、グロース戦略にまで携われるので、またとない経験になると思います。あとは、ユーザー視点で問題解決したい方ですね。ユーザーさんとの距離が近いので反応がダイレクトに返ってくるし、やりがいを感じられる瞬間も多いです。
Wraptasは新興NoCodeサービス、まさに伸び盛りの領域です。サービス開発に関わるすべてを経験できるステージと言っても過言ではないと思います。グローバルに向けていよいよ発進していく今このときをチャンスと捉えて、前向きにチャレンジしていける方と一緒に働きたいですね。
ー渡邊さん、ありがとうございました!Wraptasでは現在、仲間を募集中です。
新興NoCodeサービスのグローバル展開に挑むエンジニアを募集
https://www.wantedly.com/projects/1095297
<このストーリーに興味を持った方におすすめの記事>
シリーズAでの事業買収が、スタートアップの新トレンド!?──グローバル進出を加速させるペライチの、Wraptas買収の裏側に迫る
https://www.fastgrow.jp/articles/peraichi-yasui-cremo-watanabe
ノーコードツール『ペライチ』が“営業ゼロ”で急成長した背景に見る「ユーザーと触れ合うエンジニアの強さ」
https://type.jp/et/feature/18000/