【揺らぐコミュニケーションの定義】
突然ですが、あなたは俗に言う“コミュ障”ですか?これは“コミュニケーション障害”の略語で、その名のとおりコミュニケーションの苦手な人を指して使われる言葉です。「ああ、私はコミュ障かもしれない」と思った方は、少なからずコミュニケーション能力に自信がないはずです。しかし、コミュニケーション能力とは何でしょうか?なんとなく明るい人、友達の多い人、口が良く回る人はコミュニケーション能力が高いというイメージがありますが、その定義は人によって大きく異なるのが実態です。これは、コミュニケーションという言葉の定義を考えれば、笑って済ませられない矛盾を孕んでいるのです。
【”共有”が共有されない矛盾】
言葉の定義を考えるときには、まず語源に立ち返りましょう。コミュニケーションの語源は、英語のCommunication・・・ではなく、ラテン語のcommunicatioです。これには“共有”という意味が含まれます。つまり、ただ情報を一方的に発信するだけでなく、相手に正確に伝わって初めてコミュニケーションが成立したと言えるのです。このように考えると、必ずしも明るい人や友達が多い人のコミュニケーション能力が高いということはできませんね。現在のように“コミュニケーション”の定義が多様化した世の中では、“コミュニケーション”という言葉そのものすら相手に正確に伝わっていないという矛盾が生じているのです。
【相手に解釈を委ねない】
では、相手と適切なコミュニケーションをとり、捉え違いのないように情報を伝えるにはどうすれば良いのでしょうか。もちろん“だっちゅーの”で名を馳せたパイレーツのように、意図的に言葉を捉え違えて楽しむのも日本語の面白いところです。しかし、社会に出ると、ちょっとした言葉の捉え違いが許されないことばかりです。社内、社外を問わず、コミュニケーションにミスが発生すると仕事が遅れるのはもちろん、最悪の場合金銭的な損害が発生する場合もあります。なるべく解釈の幅の少ない表現を選んで使うことが求められます。
【相手への思いやり】
加えて、自分と相手ではバックグラウンド、常識、前提として知っている情報が異なるということも重要です。私が敢えて皆さんの知らなそうなパイレーツを例に挙げたのは、これをお伝えするためでした。世代、地域、性別、様々な環境によってその人の常識は構成されています。「自分の知っていることは相手も知っているだろう」と、自分の常識を相手に押し付けてしまうと、コミュニケーションは成り立ちません。相手のバックグラウンドを考え、相手の常識に合わせてあげる思いやりがコミュニケーションには不可欠なのです。
【パーツワンの1分間スピーチ】
コミュニケーションにおいて重要なのは、解釈の幅の少ない表現を使うことと、相手のバックグラウンドを考える思いやりでした。しかし、これらを理解したところで、コミュニケーションが上手にとれるようになるわけではありません。日常的に、そして意識的に、適切なコミュニケーションをとる訓練をしなければなりません。パーツワンでは、毎朝ミーティングで「1分間スピーチ」という取り組みをしています。毎朝決められたお題に沿って、自分しか知らない情報を皆に共有するのです。最初は上手く話せないメンバーも、ほかのメンバーの1分間スピーチを見たり、アドバイスを貰ったりしてコミュニケーション能力をグングン伸ばしていきます。
【パーツワン流コミュニケーション術】
この取り組みの良いところは、コミュニケーション能力が向上するだけでなく、メンバーの数だけ有益な情報を得られるということです。情報が溢れる現代で、自分たちに必要な情報を集めるのはなかなか骨が折れます。メンバーそれぞれが会社に必要だと思う情報を持ち寄ることで、効率的に情報収集をすることができます。
パーツワンでは、他にもコミュニケーション能力を向上させる様々な取り組みを行っています。インターンや選考過程でもコミュニケーション能力を向上させるプログラムを多数用意しているので、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか。あなたの参加をお待ちしております。