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"好きな領域で戦わないと世界で勝てない" ゲーマーだから見えたパラレルの勝ち筋

わたしたちは「パラレル」という、友達と遊べる通話アプリを運営しています。2019年8月のリリース後、約1年半で累計登録者数100万を突破し、主にZ世代を中心に、”オンライン上のたまり場”として日常的に使っていただいています。

よりプロダクト開発を加速させる「パラレル」の共同創業者かつプロダクト責任者にインタビューし、「パラレル」開発経緯などを聞きました。

【歳原 大輝(としはら たいき)】大学時代にiPhoneのゲームアプリを開発する会社でインターンをしたのち、新卒でGREE入社。新卒2年目で史上最速レベルでマネージャーに。その後、青木穣とともにパラレル社(旧React社)を起業。2020年8月に「パラレル」を正式リリース。

ゲーム漬けの学生生活。そんな中、ネット領域の起業に興味を持つ

ーーーまず、過去のキャリアについて教えてください。

パラレル共同創業者の青木と一緒の中高に通っていました。小学校ぐらいからインターネットが好きで、日々インターネットに触り続けていたので、進学校に通っていたもののほぼ勉強せず、オンラインゲーム漬けの毎日でした。

勉強に真面目だった青木とは真逆の生活を送っていましたが、当時からとても仲が良かったですね。将来についても真面目に考えていませんでしたが、家族や親戚に起業家が多かったのもあり、会社を経営することには昔から興味がありました。好きなインターネット領域で起業したい想いは高校生ぐらいから持っていた気がします。

そういった想いもあり、iPhoneアプリをつくる会社で大学1年からインターンしていたのですが、プログラミングができるエンジニアが足りず、数学が異様に出来た青木に声を掛けたことがきっかけで、2人でアプリをつくったりし始めました。2人でビジコンに出るなどしましたが、青木のインタビューにもある通り、様々な経験不足も痛感したので、修行のため、一度それぞれ企業に入社することにしました。

大学時代、パラレル社共同創業者の青木とビジコンに出場したときの思い出


ーーー高校で起業に意識が向きはじめ、大学時代のインターンやビジコンなどの経験を通じて、意思が固まっていったんですね。

はい。あと実は、大学時代1年休学して、ひとりでバックパック旅行をしていたのですが、自分がどれほど恵まれた環境で生きているか、挑戦できる良いカードを揃えられているか、ということを強く認識できたんです。こんなに使えるカードがあるなら、ちゃんと勝負しよう、と、より起業に対しての想いが強くなったタイミングでもありました。

3年間の修行期間を終え、真逆の2人が再集結

ーーー最初の修行の場としてGREEを選択したそうですが、どのようなことをしていましたか?

オンラインゲームばかりやっていたからなのか(笑)、ソーシャルゲームの部署に配属されました。1年で評価いただいたのもあり、2年目からはチームのマネージャーやったり事業責任者をやったりして、総勢30人ほどのチームをまとめさせてもらいました。とても良いポジションで仕事させてもらっていたと思います。丸3年間GREEで働いた後、青木と再集結し起業に踏み切りました


ーーー共同創業者が2人というのはメリットもある一方で、デメリットもあると言われることもありますが、パラレルでの2人の役割ってどうなっているのでしょう?

プロダクト周りに集中しているのが僕で、それ以外は青木です。僕は深く考えるタイプ、青木はやってみないと分からないというスタンスで、2人の思考が良い意味で両極端なので、常に壁打ちしながら納得感を生み出しています。キャラが違うからこそ、独りよがりじゃない意思決定につながっていると思います。

共同経営の歴史的に、共同経営者たちが喧嘩別れして事業が終了するパターンが多いですが、青木とは中学校からの親友で、飲みに行った回数は数知れず、今も毎日一緒に働いていますが、休日の夜もプライベートで毎週会っていたりします(笑)

失敗しながら”自分の好きな領域で戦わないと勝てない”ことに気付いた

ーーーどのような経緯で「パラレル」を思いついたのでしょうか?

正直、今の「パラレル」にたどり着くまでには、何度もピボットしました。いくつかプロダクトをリリースし、失敗も繰り返す中で感じたことは”自分の好きな領域で戦わないと勝てない”ということ。0→1でプロダクトを生み出すときは、実感を持ったインサイトが持てなければ、価値あるものは生み出せないと痛感したんです。ただ単に”こういう課題があるだろう”という浅いインサイトではなく、”これから世の中にこういう変化が来る。すると人々の習慣はこうなるだろう。その場合このニーズが生まれるだろう”という深いインサイトや変化まで感じられる必要があると思いました。

自分たちが戦うべきマーケットはどこなのか。考え続けた結果、自分が圧倒的に得意な領域しか勝てないだろう、という結論に至りました。自分が人に対して自慢できるのは、やはり”ゲーム”。そこから、今の「パラレル」に徐々に近づいていきました。


ーーー今は”オンライン上のたまり場”がコンセプトの「パラレル」ですが、どのような変遷でこのコンセプトになったんですか?

自分はかなりのゲーマーだったので、PCや据置きゲーム機の時代からゲームをやり続けていて、当時はいわゆる”ゲームオタク”という括りにいたと思うのですが、パラレル創業前後は、スマートフォンで当たり前にオンラインゲームができるようになっていました。実際、『荒野行動』が若い人たちの間で盛り上がり始めたタイミングでもあって、時代の変化が来そうだと察知したんです。

ライトなゲームユーザーも本当に受け入れるものなのか知りたいと思い、青木と友達を巻き込んでオンラインゲームの『PUBG』を始めてみたんです。社会人になって、子どもが生まれたり転勤になったりと環境が大きく変わった友達も多く、なかなか会えないことが続いていたので、PUBGやりつつ雑談していくうちに、リアルで会えなくてもオンラインで会うことで友達とのコミュニケーションが一気に深まることを実感しました。”昔オンラインゲームを通して友達とやっていたのはこれだ!”と思ったし、スマートフォンのオンライン上で再現できそうだなと思いましたね。

物理的に距離が離れて疎遠になりかけていた友人たちとの距離が一気に縮まって、毎日のようにゲームしながら通話するようになったんですよね。なんならゲームせずにビール1本飲むときにオンラインで話したりもして。中々会えなくなってしまった友達との距離が近くなり、ぐっと来たのを覚えてます。

“オンライン上のたまり場をつくる”チャレンジがスタート

ーーー自身の好きなこととぐっと来た体験をもとに、サービス開発を始めたんですね。

はい。ただ「ゲームなどをしながら通話できるもの」という括りでサービスを考えると、LINEやDiscord、なんならゲーム内にもそういった通話システムが存在してます。僕らのサービスを使ってもらうためには、既存の手段より圧倒的な何かがないと変えないのは想像に難くないですよね。

当時、自分たちのプロダクトと他を比較したときに、勝てる要素は”音質の良さ”という仮説がありました。というのも、既存のアプリやシステムを使って友達とゲームをやると、画面は同期的に見れてもゲーム音が全然聞こえなかったんですよ。

だから、オンラインゲーマーの人がどうやってゲーム音と友達の音声を聞いていたかというと、イヤホンとヘッドセット2つ付けて、無理やり音声を拾ってたんですね(笑)このことは、ゲーマーである自分自身も何とかしたいと思っていたので、絶対ニーズがある!と信じ、意気揚々とユーザーインタビューで課題をぶつけたら、”友達と雑談できれば音質は正直どっちでもいい”って言われたんです。あのときは自信をなくしました(笑)

別の課題を探していたところ、音質どうこうよりもオンラインゲームをする友達探しが難しいという課題に気付き、ユーザーからも受け入れられそうだったので、β版をつくってリリースしました。

ユーザー反応も良かったのですが、一番喜ばれたポイントは、なんと”友達と会話しながらゲームしても、ゲーム音がちゃんと聞こえる”ということだったんですね。当時自分がインサイトとして捉えていた部分に価値を感じてくれたゲーマーの間で、瞬く間にβ版が広まったのもあり、もともとの仮コンセプトであった、”オンライン上で友達と遊びながらスムーズに通話できる”という方向性に切り替え、今の「パラレル」を2019年8月に正式リリースしました。

ゲーマー界隈ではある程度評価いただけるサービスになってきたので、今は徐々にそれ以外の層の方にも”友達とのオンライン上のたまり場”として使っていただくべく、定番ゲームなどのコンテンツを揃えたり、分かりやすいプロダクト基盤を整えています。

仮説と検証をもとにユーザーファーストになるものを、確度高く生み出す

ーーー過去、パラレルの開発をする上で大切にしてきたことを教えてください。

とにかくユーザーファーストであること、それから数値で証明することですね。

”これをやったらよくなるはずだ”というのは仮説でしかないので、僕たちの仮説が正しいのか検証したりユーザーのリアルな姿を知りにいくために、ユーザーインタビューは必ず定期的に行います

先日「パラレルを使ってずっと通話している人は何しているのか?」ということが気になって、月に600-700時間通話している人に話を聞きに行ったんです。ちなみに1ヵ月って大体730時間ぐらいです(笑)大体カップルなんだろうな、と思ったら、やっぱりほぼ全員カップルで、仕事中も、親とご飯食べてるときも、外にいるときも、寝る時も、ずっとパラレルをつけっぱなしで使ってくれていました。いわゆるリモート同棲だなあと思いました。仮説は合ってましたけど、こんなにいたんだ、ということはびっくりしました。

あとは「1回の通話時間が長い人たちは何してるんだろう?」と思い、話を聞きに行ったこともありました。『PUBG』など特定ゲームで遊ぶためだけにパラレルを使うのではなく、色々なゲームで遊ぶがゆえに滞在時間が長くなるのではないか、という仮説をもとにインタビューをしたらその通りでした。もっと気軽に色々なゲームを楽しめる場があれば、さらに仲間と過ごしてもらえる場になるのでは、という仮説から、定番ゲームができたり、一緒に動画コンテンツなどをみれる”パーティー機能”という機能の開発にいたりました。これにより、ユーザーの滞在時間は伸び、仮説がきっちりと数字で証明されました。

ミニゲームがたくさんあるパラレルのパーティ機能


ーーー様々な改善を行っているとのことですが、今後、どのような部分に注力していきますか?

元々、世界中の人たちに使われるコミュニケーションサービスをつくる、というのはぶれずに目指してきたので、老若男女問わず、オンライン上のたまり場となるようなサービスを作りたいと思っています。たまり場をつくるためにはコンテンツがあることが重要だと考えています。というのも、昔から人が集まる中心にはコンテンツがあるからです。例えば子供の頃だったらかくれんぼしようとか、ドッジボールしようとか、大人だったらお酒飲もうとか映画みようとか。世界中の人が好きな人とオンラインで集まる習慣をつくれるように、誰もが遊べる定番ゲームを追加したり、一緒に映画やドラマを見られるようなコンテンツ機能をどんどん提供していきたいと思っています。

人が一番幸せな時間を、世界中で創り出す。挑戦はこれから

ーーーオンライン上の、新たなコミュニケーション機会の創出になりますね。

人が一番幸せな時間って、仲間や恋人、家族など身近な人たちとコミュニケーションとる時間が一番幸せじゃないですか。万国共通、全人類が根本思っているニーズなので、その時間を最大化できるものにしていきたいですね。

ーーーそんな「パラレル」の開発を進めるにあたって、どんな人にパラレルに来て欲しいですか?

パラレルが向かう方向性に対して共感してくれる人です。パラレルは世界中で多くの人に使ってもらうサービスを目指しているので、例えば”日本発で世界中の人たちに使われるSNSをつくりたい”であったり、”好きな人たちとのコミュニケーションを最大化するプロダクトに関わりたい”など、僕たちの方向性と自分自身のゴールをすり合わせできていて、共感しあえる人にぜひ来てほしいです。

補足ですが、パラレルで働く人たちは皆プロフェッショナルが多く、ひとりひとりのスキルセットが非常に強い組織なので、そういった環境を求めている人も合致すると思います。

パラレルでは、全職種積極採用中です⇒ https://www.reactcorp.com/#recruit

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