人生で感じ続けた『非効率』『非合理』に向き合うための異業種転職。Freshworksへのプロダクト愛から生まれる、問題解決へのモチベーション。
OrangeOneは、「すべてのバックオフィスITを企業革命のインフラに」をミッションに、クラウドツール導入や開発などを通して企業のDXを推進する事業を展開しています。
フィットネス業界でキャリアを築いてきた鈴木さん。コロナ禍での転機を経て、現在はOrangeOneのCS責任者として活躍する。「もっと良くできるはず」という強い信念と、テクノロジーの可能性への確信が、彼女を新たな挑戦へと導いた経緯について迫ります。
非効率への違和感が芽生えた転機
Q:まずは現在の仕事内容について教えてください
CSのマネージャーを務めています。マーケターとインサイドセールスが獲得した商談を、営業が契約を獲得するというのがビジネスのプロセスですが、その努力が水の泡にならないよう、価値が出るまでの導入をしっかりとサポートし、お客様の満足を次の追加受注につなげていく、ということをやっています。
Q:これまでのキャリアについて教えていただけますか?
フィットネス事業を営む会社で、企画・商品開発・通販の運用などの企画職を6-7年経験し、その後OrangeOneに入社しました。
Q:前職ではどのような課題を感じていましたか?
前職では充実して働いていたのですが、新しいことを始めるまでのプロセスに時間がかかりすぎていました。社内申請は週に一度の会議での実施。そこで詰まってしまうと、承認まで下手すると1ヶ月。PDCAを回すサイクルが遅くなり、手を打つのが後手に回る。大きな変革もしにくい環境でした、
そうしていくうちに、承認を通すことが目的になってしまって。本来は「売上を上げるために○○をやりたい」というのが、いつの間にか「どうやったらこの申請を通せるか」という方向に歪んでいく。何を目指していたんだっけ、という状態に誰しもがなっていたと思います。
私は昔から「もっと良くできるはず」とか「こうしたほうがいいのに」という疑問をもつタイプだったのですが社会人ではそんな提案を通すことも簡単ではなかったです。
そんな中でOrangeOneとFreshworksに出会いました。
テクノロジーとの出会いが変えた視点
Q:Freshworks製品を初めて見た時の印象は?
『ITってすごい』というのが率直な感想でした。「こんなことができるんだ」と。これまでもシステムがなかったわけではないのですが、アナログ管理もかなり多く、システムセントリックではなかったんです。要は業務とシステムが離れていて、システムを管理する業者専用のシステムになっていて、現場で改善できるような代物ではなく...。せいぜい「システムから出力したエクセルを見やすくしましょう」とか「オペレーションとマニュアルを整備しましょう」というレベルでした。
でもFreshdeskのような製品に触れて、人が介在していた作業が自動化されていく。情報の集約や共有がスムーズになり、人の割り当ても自動的に...。そして、そういうシステムにオペレーションや人の動きを合わせていくから、無駄が生まれない。「ここまでできるのか」と衝撃を受けました。
今では、あのシステム環境には戻れないと思います。(笑)
大企業でまだ不完全な管理をされている顧客を見ると、「ああ、お気持ちわかります」と思いながら、現場の方々が楽になればいいのにな、と心から感じます。実際に効率化を体験した身としては、もっと多くの方に新しい可能性を知っていただきたいですね。
「本気」が生み出す価値創造
Q:代表の春日原から学んだ「仕事の本質」とは?
入社する前に春日原さんとお話しする機会があり、そこで「仕事の本質」について教えてもらいました。ホワイトボードに人が何人か描かれていて、その上にテーブルがある図を横に、「一人でも欠けたら傾きますよね。他の人に負担がかかりますよね」と。
ただ単に自分が消費した時間に対してお金をもらっているわけではない。みながそれぞれの役割を果たすことで、初めて価値が生まれる。そういう気づきで、自分にとってはこれまでの仕事で抱いてきた違和感やモヤモヤが解消されたことを覚えています。
そして、そういう考え方ができる人たちと働きたいと思いました。
Q:OrangeOneならではの仕事の特徴は?
春日原さんは『やってみないと何もわからないじゃん』という言葉をよくおっしゃるんです。
例えば新しいサポートメニューを作る時も、議論を重ねるだけでなく、まずはお客様にもご協力いただきながら、想定と違ったら即修正をかけて、問題解決に奔走する。そういうプロセスをスピード感をもって進めて行くのがOrangeOneのスタイルだと思います。
オンラインでの限られた時間の中で必要な情報を簡潔にまとめて伝え、対応方針を即座に判断し、その場で意思決定がなされていきます。申請は後付けでいいよとなり、推進することが優先となるケースも少なくありません。一見乱暴に見えるかもしれませんが、それだけPDCAを回すスピードが速いんです。
前職では、承認が通った段階で「これって本当にそうなの?」と詰められて、次のステップに進めなかった。全く真逆のアプローチでしたね。今思うと、IT業界の変化の速さに対応するには、このくらいのスピード感が必要なのかもしれません。
テクノロジーと人間の課題
Q:DX推進における最大の課題はどのようなものでしょうか?
便利なツールがあっても、それを活用しようと思えない意識が最大の壁だと感じています。チャットツール一つとっても、ちょっとリアクションするだけで相手は「見ていただけた」と安心できる。でも「自分は見たからいいや」と何もリアクションを返さないと、結局相手は確認の作業をもう一度しなければならないです。
これは単なるコミュニケーションの問題ではないんです。せっかくいいものがあっても、その目的を理解されず、自己最適化に走ると、全体最適のためにツールを導入しているのに、その意図が理解されないと、結局は独自のルールが乱立して、本来の効果が得られない。
テクノロジーは確かに便利です。でも、それを使う人の意識が変わらないと、本当の意味でのDXは進まない。それが今、私たちが直面している最大の課題かもしれません。
OrangeOneでの使命
Q:今後の展望についてお聞かせください
大きな夢はないのですが、単なる製品サポートではなく、お客様のDX推進を伴走させていただけるようなサポートを提供したいと考えています。私自身、アナログからデジタルへの移行で得られる価値を身をもって経験しました。その経験を活かして、より多くの企業様のDXをお手伝いできればと思います。
Q:どんな方に入社して欲しいですか?
私たちが提供するソリューションも、会社も、まだまだ発展途上です。非効率なプロセスや非合理に対して、「もっとこうできるはず」と思って、楽しみながらポジティブに改善できる方にきていただきたいです。
「このままでいい」「しかたない」という声を聞くと、今でも違和感を覚えます。でも、それは決して否定的な感情ではなくて、『もっと良くできるはず』と本気で取り組む原動力になっています。そんな方に来ていただけると、会社はさらに成長すると思います。