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【前編】社長の経歴・起業のきっかけ・オイシル今後についてインタビュー

今回は株式会社オイシルの代表取締役 葛川英雄さんへのインタビューを実施しました。

「高校卒業してから水産市場の競り人になったきっかけ」「水産業界の面白さは?」「転職エージェントになって独立に至ったのはなぜか?」「どんな会社で、今後は何を目指しているのか?」など、包み隠さず話してもらいました。

◾️プロフィール
株式会社オイシル 代表取締役 葛川 英雄
水産市場の競り人、水産商社の営業、転職エージェントを経て、独立。
「競り人を経験した転職エージェント」という希少な経験をもとに、スーパー・生鮮業界の人材紹介サービス「オイシルキャリア」を運営し、食品業界発展のために奮闘しています。

—ではまず簡単にプロフィールの部分からお伺いできればなと思います。

葛川:神奈川県出身、最終学歴は高校卒、市場の競り人4年・水産商社営業4年・転職エージェント約5年という感じです。

—高校卒業してすぐ市場に行ったのは珍しいですね!なぜ大学に行かず社会人としての道を選ばれたのですか?

そうですよね!良く言われます(笑)。まず、高校なんですけど、自分からすると偏差値の高い進学校にたまたま入れたみたいな感じで、周りの勉強できる人たちに全然ついていけなかったんです。

そんな中、お小遣い欲しさに飲食店のアルバイトを始めたら、「社会人と同じ経験ができて、お金ももらえる。社会に出ても勉強って使えないもんな。だったらこのまま働けばいっか」みたいに短絡的に思いました(笑)。

高卒×市場で働くきっかけ

大学に行く選択肢もあったんですが、入ったところで多分頑張れないと思ったので、高校卒業してから即働くという選択肢を取りました。
「大学費用も掛からず・4年間先に働ける」って最高じゃん!なんでみんなそうしないの?と思ってました(笑)

—それは変わってますね!どんな風に就職活動したんですか?

進学校で就職斡旋がなかったので、ハローワーク行った方がいい仕事あるって言われて行くと、「君気合入ってるから、市場の仕事がいいよ!」と紹介されました。

市場内の荷おろしとかの仕事かなと思ったんですけど、まさか入ってみたら絶対嫌だと思ってた営業だったんですよね。

—それはまさかという感じですね(笑)。

1社目は市場の競り人

実際入ってみるとお客さんとの距離が近かったり、仕入れ価格の交渉から販売価格の決定まで自分でできる裁量の多さにやりがいを覚え、結構性に合ってました。

上司や他部署の先輩もすごいいい人ばかりだったんですけど、3年目辺りから給与面に悩みつつ、市場流通にも限界を感じてました。付随して、もうちょっと上流の仕事をしたいなとも思うようになりました。

—人は良くても、待遇面と業界構造に疑問を持ったということですか?

はい。それ以外に、営業力を上げたい!と思うと、物足りなさも感じていました。市場の競り人の仕事って、仲卸さんにいかに新しい水産物を提案してくかみたいな感じで、営業に置き換えると既存顧客に新商品を提案するってことしかできないんです。これだと新規営業で1から提案している業界の営業には敵わない。真の営業とはほど遠いって思ってました。

—そこで転職をしようと思ったんですね。

そうですね。もう少し上流の商社とかの仕事をして自ら営業も取れるところがいいなと考えていたところ、知り合いが水産商社に転職するという話を聞き、自分もその話に乗っかって、水産商社に入社しました。

水産商社の営業職に転職

水産商社は、運送会社や通関業者などの協力企業と連携を取って自ら販売先獲得や流通ルートを作ってお客様の元に商品を届ける仕事でした。やりたかったゼロイチの新規営業獲得もできてきて、仕事内容自体は楽しかったんですが、人間関係に問題がありまして。

—人間関係ですか?

はい、これは入社してすぐにわかったんですが、上司が成長してほしい裏返しで強めのマネジメントをする方で、離職率も高かったです。

耐えること自体はできたんですが、高いレベルの業務を任されていたわけでもなかったので、「耐えた後に成長があるか?」と言われると、そうではないと感じて転職を考えるに至りました。

—それはきついですね。最終的には営業としての成長ができないことが不満だったわけですね。

そうですね。ただ転職したら負けのような気もしていてずるずると残っていたんですが、今の妻である当時の彼女にも「早く辞めたほうがいいよ」って強く言われて、そこで目が覚めて転職活動を開始しました。

次はどういう会社にするか非常に迷いましたが、人材紹介業を営んでいるベンチャー企業に営業職として入社しました。

営業は、やればやるほど楽しくなった

—振り返れば元々営業をやりたくないから始まったのにもかかわらず、競り人から水産商社の営業を経験し、次も営業としての転職だったんですね。

そうですね。営業はやればやるほど楽しくなっていきました。当時の自分だったら対応できなかったレベルの商談をまとめあげたり、始めましての状態から双方握手している状態をいかに創出するかということを考えて実現するのがとても好きです。

—それは生粋の営業って感じですね(笑)。転職活動は知人からの紹介などで進めたんですか?

いえ、やはり知人などのミクロな情報だけではなく、マクロな情報も理解しながら選考を進めたい気持ちがあったので、大手転職エージェント数社に登録しました。

転職エージェントを利用して感じたこと

—実際に利用してみてどうでしたか?

実際に転職活動サポートもしてもらったんですが、初回面談を終えた後は、共通メールから毎日メルマガで求人が送られてきて、そこに応募したら、面接の案内が来る。みたいな感じで、思っていたエージェントと違って、「こんなもんなのか」と思いました。

私が想像していたのは、「私のキャリアを掘り下げて言語化してくれて、自分が思いもよらなかった非公開求人の実力者と引き合わせてくれる」みたいな存在なのかと思っていたのですが、全く違っていました。求人も自分で探すし、面接対策も自分でやるし、企業のことは聞いても全然わかんないエージェントさんだったので、ほとんど求人サイトの応募と変わらなかったです。

なんなら、間に入ってもらってた分レスが遅かったり、不採用の理由をぼやかされたりして、マイナス要素の方が多かったことを覚えています。

—それは残念ですね。

はい、ただこの経験は今の人材紹介サービスで活かされています。レスは極力早く、不採用理由もできる限り鮮明に伝え、次に活かしてもらうようにしています。業界特化型なのでキャリアの棚推しや抽象化はあまり多くないんですが、その分、候補者より候補者の業務内容を理解し企業に伝えることで、エージェントの介在価値を残せるように心掛けています。

当時私が想像していたレベルまではまだ出来てないですが、「葛川さんにお願いしたからこそ、内定を勝ち取れました!」と言ってもらえるこようになりました。

仲介だけして「なんとなく転職先が決まった」だと、エージェントの存在価値もなければ、仕事としてやっていてもつまらないと思うんです。

水産業界のおもしろさ

—水産業界で2社経験されてますが、水産業界の魅力はどんなところにありますか。

種類、産地、季節、脂、切り方、鮮度、熟成など要素が多くて奥深さがあり、とても面白いです。
また、魚・肉・青果は生鮮三品と言われますが、魚の場合は天然魚が多く占めており、天候によって漁獲高が左右されて、同じスペックでも1週間前の値段の倍になるみたいなこともあるんです。例えば海が時化た(荒れた)時に魚の入荷がない時に、「用意しておきましたよ!」みたいなことでお客さんからの支持を集めるのは得意でした。本当は用意してなくても用意していたということでポイントアップする、今後ひいきにしてもらうための演出なども板についてたと思います。

—なるほど。いろんな要素を総合的に捉えて、工夫して伝えたりすることで価値を生み出せることが面白かったんですね。


ここまで、オイシルの社長である葛川さんの企業に至るまでの経歴をお聞きしました。
後編では、起業のきっかけ、オイシルの強み、今後どうしていきたいかなども掘り下げています!

【後編】社長の経歴・起業のきっかけ・オイシル今後についてインタビュー | 株式会社オイシル
※このストーリーは、前編の続きです【前編】社長の経歴・起業のきっかけ・オイシル今後についてインタビュー | 株式会社オイシル (wantedly.com)起業のきっかけは会社とのすれ違い-人材紹...
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