今年の秋には 青島(宮崎県)と那須(栃木県)で NOT A HOTEL の稼働が始まります。先日発表した NFT の販売 も来月から始まります。スマートホーム、オーナー向けのアプリ、運営ツール、NFT などなど、種々のリリースが近づく中、プロダクトの開発は徐々に QA 期間に移行したり、建築・プロダクトのテストのための試泊を計画したりと、大詰めの時期を迎えようとしています......!
当初 NOT A HOTEL 開発体制は社内に開発組織を持たず、パートナー企業に専属開発チームの役割を担ってもらう形でした。
これには、代表の濱渦の note「2回目の起業ではこうしよう!と決めてた5つのコト」にあるように、会社全体として「超少人数での超自律的な経営」を目指しているという背景があります。システム開発においてもパートナーと協働して大きく事業を成長させていきたいという想いと、NOT A HOTEL を一緒につくりたいと言ってくださるパートナーとの巡り合わせから、この開発体制をとることにしました。
2020年での度重なる議論を通して、NOT A HOTEL が提供すべきサービスの根幹が、「ホテル」や「旅」ではなく「暮らし」により重みがあるのだと考えるようになりました。つまり、当時開発を進めていたものとの間にズレが生じてきていたとも言えます。
2021年の初旬、原点に立ち返って NOT A HOTEL が目指している超ワクワクする世界を実現するにはどうすべきかを深い議論を重ねました。その結果、これまで積み上げてきたプロダクトの形に捉われず、改めてあるべきサービスとプロダクトの形を考え、例えその結果0から作り直すことになったとしてもやり切る、という覚悟を決めました。
現在のサービスの大部分がこの頃に設計されました。下表のような言葉の定義やサービスの価格形態の調整、予約可能な期間や優先順位の考え方など、プロダクト・ビジネス・コーポレートなどそれぞれの視点からの意見を出し、NOT A HOTEL のサービスの在り方を会社全体で作っていきました。
“超”自律した開発組織を目指して
サービスの再定義とともに、開発体制についても見直しました。
NOT A HOTEL が描く理想を細部の細部までこだわりをもって創り上げていくには、今まで以上に社内外の様々な職種(建築、会計、法務、営業をはじめとする種々)の人たちと密に連携してサービスの設計から行う開発チームが必要だと考えました。
また、立ち上げ期から両アプリを同時開発するよりも、リソースを集中させて完成度を高めたかったこともあります。初期の NOT A HOTEL オーナーの属性として iPhone ユーザーが多いだろうという見込みがあり、仮に iPhone を持っていないオーナーがいれば、わたしたちからプレゼントすれば解決できるのではと整理しました。
今回はNOT A HOTEL 設立の2020年4月から2021年10月まで、プロダクトの立ち上げから現在のおおよその骨格ができあがるまでを振り返りました。サービスのあるべき姿を追求し続け、思い切った決断も行ってきました。今もなお多くの変化を重ね続けていますが、改めて振り返ってみても全て必要なプロセスだったと感じています。
時にはホテルとしての最高の体験を追求し、またある時はホテルではなく暮らすことについて深く考え、結果 NOT A HOTEL が目指す新しい暮らしを実現する上で不可欠な本質的なものがそこに残り磨かれてきました。
開発組織についても、さまざまな試行錯誤を重ね、NOT A HOTEL のあるべき姿を速度感を持って実現させていくために「自分たちでやるべきこと」と「パートナーの力を借りるべきこと」との境界線がくっきりとしてきました。結果、体制強化が進み現在に至ります。