こんにちは!採用担当です。2024年8月29日にニジボックス主催のオンラインイベントが開催されました。テーマは『UIデザイナーのチームビルディングを考える‐約120人が働く、クリエイティブチームの横のつながりとは』。現役のプレイヤーとデザイン組織のマネジャーからそれぞれのチームで取り組んでいるワークショップや現場で得られたナレッジなどをパネルトーク形式で意見交換してもらいました。
▼イベント詳細
https://nijibox.connpass.com/event/326014/
▼当日の映像
『UIデザイナーのチームビルディングを考える‐約120人が働く、クリエイティブチームの横のつながりとは』
主なトークテーマは…
・所属しているチームでのチームビルディング・ワークショップはありますか?
・チームビルディングを行う前と行った後でどのような変化がありましたか?
・チームを超えた横のつながりの取り組みはありますか?
・チームビルディングに関する社内アンケートからのピックアップ
いずれもチームづくり、組織づくりのコツやヒントを探っているデザイナーにとって興味深いテーマばかりです。
【登壇者】
河合 紘子|株式会社ニジボックス クリエイティブ室 プロダクト推進2部 SaaSデザイン1グループ マネジャー
安田 利那|株式会社ニジボックス クリエイティブ室 プロダクト推進1部 住まいデザイン2グループ
野村 優紀|株式会社ニジボックス クリエイティブ室 プロダクト推進1部 住まいデザイン1グループ
【モデレーター】
金井 秀太|株式会社ニジボックス クリエイティブ室 プロダクト推進2部 飲食デザイン1グループ グループリーダー
※2024/8/29 イベント時の配属
いかにメンバー間の意思疎通を円滑にするか
金井:早速ひとつ目のトークテーマ『所属しているチームでのチームビルディング・ワークショップはありますか?』について発表をお願いします。
河合:「親睦を深める会」です。例えば「デザイナーとしての目標」といったお題に対して好きな画像や文字でイメージボードをもとに発表してもらい、リアクションをつけたり感想を話しあうものです。
安田:「スキルマップ&自分のトリセツづくり」として、自己理解と相互理解を目的としたワークショップを開催しています。スキルマップの作成と発表、見比べて会話するじろじろタイムを経て最後に自分の取扱説明書を作成するというものです。
野村:毎朝タスクの進捗報告とともに行っているのが「ファイブフィンガー」です。自分の状態を「全然ダメ」から「良い感じ」まで5段階で表明してコンディションをメンバーに共有します。3以下だった場合は不安や困りごとの内容を確認してチーム内で相談します。
金井:ありがとうございます。
心理的安全性の向上に有効な取り組みも
金井:それではさきほどお話いただいたチームビルディングの取り組みを行う前と行った後でどのような変化がありましたか?というテーマに入りたいのですが、河合さんから順にお願いできますか?
河合:親睦を深める会を通してお互いの人となりを知るきっかけが得られたと思います。そもそものお題が解釈の幅が広いものばかりで、回答内容に個々の特性が出やすいんですね。お互いのキャラクターや価値観を知る機会になったなと感じています。
それぞれ普段の仕事では分からない新たな一面を垣間見ることができましたし、実際にメンバーから「ここまで心をオープンにしていいんだと感じた」という声もあがるほど。リモートの環境下でも距離感を縮める役割が果たせたかなと思っています。
野村:確かに幅の広い質問っていいですね。自由度があって、普段業務では話さないような内容まで言及できそう。
金井:ひとり2~3分の発表という時間も絶妙だと思いました。発表を聞いたけどもう少し深掘りしたいからあとで声かけてみよう、といったきっかけにもなりそうです。続きまして安田さんお願いします。
安田:スキルマップ&自分のトリセツづくりを通して得られた変化のひとつはメンバーの解像度UPです。私のグループのメンバーは入社1年未満から6年目までと幅が広く、またここ1年で人数が2倍に増加。お互いを知る機会が減っていました。ワークショップを通じて個々人の苦手な部分の認識をそろえることができたり、反対に得意なスキルをたたえあうムーブが起きたり。いい雰囲気づくりにつながりました。
もうひとつはなりたい自分に近づくです。日常業務の中ではどうしても自分のキャリアを見つめる機会って先延ばししてしまいがちですよね。でもスキルマップ作成時に今後やりたいことの決意表明をしてもらうことで自分自身の自覚はもちろん、周囲からもキャリアビジョンを認識してもらえるようになりました。
河合:スキルの棚卸しや振り返りができると同時に、マップで見える化されるのはすごく良さそう。
金井:過去のマップを見ながら自分の成長の軌跡を振り返るのにも有効かもしれませんね。続いて野村さんお願いします。
野村:ファイブフィンガーを実施したことで心理的安全性が高まりました。周囲の状況をキャッチアップしやすくなったのと、自分の状況も発信しやすくなったと感じています。5段階のまん中の3は「ふつう」ではなく「不安はあるけど進められそう」という文言に設定しているんですが、実際にやってみると3を選ぶメンバーが多いんですよね。相談するか迷っているけど実は少し不安、というレベルでも相談できるようになったことで心理的安全性が高まったと感じています。
安田:3って一般的な指標だと普通とかどちらでもないとかに設定しがちだけど、あえてその文言にした理由とかあるんですか?
野村:もともとメンバーが記事で見つけてきたのがきっかけではじまった取り組みなので、それぞれの項目も記事に書かれていたものを参考にしたんです。それがかえってよかったみたいです。
自然と参加者が増えていく仕組みづくり
金井:それでは次のトピックに移りたいと思います。『チームを超えた横のつながりの取り組みはありますか?』チーム内だけでなくチーム外との横断的なつながりを生むために取り組んでいることはなんだろうか、というテーマです。
河合:他グループと合同での「UI輪読会」です。毎回、身近なUIや案件で扱ったUIをテーマにあげて、ガイドラインに照らし合わせてこのUIはどうなのか、といったディスカッションを行っています。普段一緒に仕事をする機会のないメンバー同士でUIについて話すというのが特徴です。
安田:LT会の特別回として「ハードル激低LT会」を開催しています。毎月実施している他グループと合同のLT会では業務のナレッジシェアやインプットが目的。ただアンケートを取ったところ準備が大変であるとか、回を重ねるごとに参加ハードルが上がるという声が。そこでLTに対するハードルを少しでも下げようと企画したのがこのイベントです。
通常のLT会は発表10分、質疑応答5分、発表者はグループ内に限定、というルールで運用しているのですが、ハードル激低LT会では発表5分、質疑応答なし、誰でも参加OKとかなり参加しやすくしています。おかげで当日は他の室やグループの方も多数参加。スーパーマーケットの特売に関するLTとか好きな声優さんについて熱く語る方など、普段のLT会では聞けない多種多様な発表やその人らしさが前面に出る発表の連続でかなり盛り上がりました。
野村:年に1~2 回開催している全クリエイター対象のオンラインイベント「クリエイター合宿」を紹介します。1日〜2日間にわたりチームでわかれてお題に沿って制作、発表するというもの。チームごとの個性と遊び心あふれる成果物が次々と発表され、大いに盛り上がりました。
そういえば河合さんも以前、運営を担当されたことがありましたよね。
河合:そうなんです、2回目と3回目の運営を担当して、初回も少し関わりました。もともとはボトムアップではじまったイベントなんですよね。ある一人のメンバーが他社の取り組みなどを見て「楽しそうだからニジボックスでもやってみたい」と声をあげたのがきっかけでした。私が正式に運営に入った2回目ではマニュアルをつくって、それを野村さんに引き継いでいったんです。
野村:その後もマンネリ防止のために参加者の方の声を生かして新しい取り組みを取り入れたりしています。参加人数は初回だと20名ほどでしたが、現在では50名にまで増えてます!
金井:毎回ブラッシュアップしていく点が良いなと思います。運営のメンバーが引き継がれていくことで取り組みやイベントへの思いもどんどん更新されていくので参加者としても飽きずに楽しめますよね。
失敗を前向きに捉えられるのがニジボックスの特徴
金井:では、2つ目のテーマについてもそれぞれの取り組みを行う前と後ではどのような変化があったかについて、深掘りして聞いていければと思います。
河合:UI輪読会を経ての変化は「間違えても大丈夫と思えるように!」です。参加者からのフィードバックの中に、実は最初はプレッシャーだったという声があったんですね。普段一緒に業務していないメンバーとUIについて議論するとき、間違ったことを言ったり、分かってないなと思われるのが不安だったようです。しかし回を重ねていくうちに、ニジボックスの環境なら大丈夫だと思えるようになったとのこと。これは大きな収穫でした。学びだけでなく関係性づくりにも寄与できたのはうれしかったですね。
安田:私は「新たな一面&学びの連続 所属を超えたゆるいつながりへ」です。激低LT会から垣間見える個人の“らしさ”がすごく面白いなと。スーパーマーケットや声優など取り上げるテーマも全然被らないので、通常のLT会より濃い内容が聞けたし発見もありました。その人なりの着眼点と普段の生活からは知り得ないことが分かるのは激低LT会ならではです。
趣味についての発表から新たなつながりが生まれるきっかけにもなりました。また通常のLT会も興味関心を起点にテーマを設定する傾向が生まれ、これもうれしい副産物です。LTへの固定概念が少しやわらかくなったかなと思います。
野村:クリエイター合宿を実施することで「部署を超えた交流 ニジボデザイナーの理解度UP」という変化が生まれました。普段はリモートなので他部署の方との接点はどうしても少なくなってしまいがち。でも合宿をきっかけに交流が増えたという声がたくさん聞かれました。
普段一緒に働くことがない人の制作ぶりに触れたり、業務とは全く違ったものを制作したりすることで個々人の隠れた得意分野を理解できたなと感じています。
定期的な1on1をはじめ何でも話せる環境
金井:ここからはアンケートのコーナーに移ります。今回のイベントに先駆けてニジボックス社内でチームビルディングに関するアンケートを取りました。さまざまな質問や悩みがでてきたのですが、今回はその中からピックアップしてディスカッションしたいと思います。
「最近人が増えてきて、チームのコミュニケーションに悩んでいます」とのことですが、こちらどうでしょうか。確かにメンバーが増えると人によってコミュニケーションの量に差が生まれがちですが…野村さん、いかがでしょうか。
野村:ニジボックスでは定期的に1on1を実施していて、なんでも話せる場所で一人ひとりとのつながりを強化できるよう整備されています。業務の困りごとを相談する場合もあればプライベートの話で盛り上がる、みたいな時も。1対1だとじっくり話せるし、何でも話せる場所が定期的に用意されていると安心感が違いますよね。
安田:ちなみに私と野村さんは同じグループなんですが、半年に1回シャッフル1on1というのをやっています。上司や先輩ではなくあえてシャッフルすることで全く業務の関わりがない人と1on1できるので、新たな気づきや発見があったり、コミュニケーションが生まれるきっかけになったりするんです。
金井:シャッフル1on1、面白そうですね!シャッフルされることで普段聞けないことも話しやすくなりそう。
ニジボックスにはいろんなイベントやワークショップ、独自の取り組みがたくさん存在していますが、そのほとんどがメンバー起点で発生しているのもいいですね。
河合:ボトムアップを後押しする環境は本当にいいですよね。私もメンバーから「これやりたいんですけど」なんて言われたらすごくうれしいし全力で応援します。
最後にイベントを振り返って
金井:それでは最後にイベント登壇を振り返って締めのコメントを頂きたいと思います。
河合:チームごと独自の取り組みもあれば、他チームのイベントを参考にそこからさらに発展させたものもあり、それぞれ面白いなと思いました。これからもいろんなやり方を試してチーム内外のつながりを深めていきたいです。一人ひとりが安心して働ける環境をつくりたいとあらためて思いました。
安田:あらためてニジボックスってボトムアップで何でも挑戦できる環境だなと思いました。私も入社後すぐに社内イベントの運営に携わらせてもらいました。また今日紹介したイベントやワークショップもマネジャーに提案したらその場ですぐ賛成してもらえたんです。こういう環境ってなかなかないだろうなと思います。これからも楽しみながら仕事できるようにイベントやワークショップを続けていきたいです。
野村:今日のイベントを通じて、そういえば転職活動中にニジボックスって社内交流が活発な会社だと思ったな、と。なんだか懐かしかったです(笑)。私は1人デザイナー時代を経て、たくさんのデザイナーがいる環境で働きたいと思って入社したんですが、実際に交流の機会が多いのはとてもありがたいと実感しています。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
4名のトークイベントいかがでしたか?小規模のチームから約120人(2024年4月時点)の大規模で横断的なコミュニケーションまで、さまざまな事例から現場での組織づくりやメンバー間の交流について何らかのヒントが得られたのではないかと思います。
また単にコミュニケーションが活発になるだけでなく、日々の業務へのポジティブな影響や心理的安全性の向上などの面にも各種イベントは有効であると感じられました。リモートワークでは難しいと思われがちなチームビルディングやマネジメントも工夫と取り組み次第でクリアできると感じました。
約120名のデザイナーが在籍しており、周囲と協業しながら仕事を進めていける点も大きな特徴のニジボックス。社内の雰囲気や詳細をぜひYouTubeのアーカイブ動画でもご覧ください。