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【コミュニケーション】社内通貨を運用する(導入期編)【活性化】

Nextribe では、社内コミュニケーションの活性化の為、社内通貨の運用をしています。私は社内通貨の設計段階から関わっていたので、今日は社内通貨の導入期編の話をしたいと思います。

リモートワークも増えている昨今、社内のコミュニケーションに悩んでいる管理職の方や、自分たちの ”見えない” 頑張りを評価してもらいたい社員の方々にも有益な思想だと確信しています。かく言う我が Nextribe も同様に悩んでおりました・・・。

社内通貨の「タネ」

話はさかのぼって、2018年。

まだ世の中は、新型コロナウィルスの脅威に晒されていない頃までさかのぼります。図らずも、社内通貨の「タネ」を蒔くきっかけとなったのは、社内で問題となっていたある制度のシステム化を目指していた事から始まります。それは・・・

人事評価制度

評価者の目の届かない場所で活躍している社員達を正当に且つ、平等に評価したい。頑張りを認めてあげたい。そんな思いから社内で人事評価チームが発足しました。2018年初旬頃の話です。

議論に議論を重ねた結果、人事評価制度のシステム化は見事に頓挫してしまいます。

しかし、その過程で社内通貨の「タネ」が蒔かれました。先に [図らずも] と記したのは、社内通貨は人事評価制度を構築すべく行っていた会議で社長が放った一言から産まれたのです。

マイキ:社員に感謝を贈りたい。

社内通貨の「土壌」

社長の一言を受けて、私たち人事評価チームはどの様にして「社員に感謝を贈る」事ができるのか、制度設計を開始しました。もちろん社長も一緒になって考えました。当時、まだ人事評価制度のシステム化を諦めていなかった私たちは、以下の設計に落ち着きます。

  • 金銭のやり取りは生々しいので、社内通貨として感謝を贈る
  • 感謝を贈る際は、なぜ贈るのか必ず理由を述べる
  • 社内通貨を贈る単位は、10 Coin ~ 200 Coin から選択して贈る
  • 1Coin は、1円換算で給与へ反映させる事ができる

そして、この社内通貨を、社名から「NextCoin(ネクストコイン)」と名付けました。

NextCoin を贈る際、理由の明記が必須なのは、人事評価時の尺度にも使えると考えた為です。会社が見えていない評価すべき事も、NextCoin を贈り合う事によって可視化でき、正当な評価に繋がると考えました。

社内通貨の「発芽」

こうして産まれた「NextCoin」。

NextCoin と人事評価制度とを繋ぐ重要なファクターである ” 贈る理由の可視化 ” 。これは、私たちが使用しているチャットツール「Slack」と連携させる事で可視化を実現しました。また、理由に任意のタグを付け、ジャンル毎に集計を可能とする事で人事評価制度への応用(感謝・貢献度の数値化)を目指しました。

※Slack 連携イメージ。全社員にメッセージを共有し、見えない感謝を可視化した。

そして、運用開始時には、NextCoin の思想を社員全員に伝えるべく全体会議を開催し、制度の周知を徹底しました。2018年夏頃の話です。

※ 当時の会議で使ったスライドの表紙。NextCoin ロゴまで作って説明しました。

社内通貨が「根付く」

どんなに良い制度であっても、使ってもらえないと意味がありません。NextCoin が定着するよう、様々な取り組みを行いました。

  • NextCoin獲得枚数に応じて、ジャンル毎に全体集会で発表する。
  • 獲得枚数月間1位 ~3位を全体集会で表彰する。
  • 人事評価チームの面々が積極的に NextCoin を贈るよう意識する。
  • 毎月配布される NextCoin は、贈ってはじめて価値を持つ様にする。
  • 毎月配布される NextCoin は、その月に使わない場合に消失する。

この取り組みにより、「根付き」は達成できたと思います。実際、NextCoin が起点となって社内のコミュニケーション頻度は明らかに向上し、以前は目にする事ができなかった様々な「感謝」が可視化され、評価者が承認する機会が飛躍的に増えました。制度の導入期としては、確かな手応えを感じる事ができました。

最後に

NextCoin の導入期編、いかがだったでしょうか。必ずしも読んで下さっている方々に、そのまま適用できる内容では無かったかも知れません。ただ、私たちが設計した NextCoin の思想は、とても有益な考え方であると自信をもって言えます。

  • 何事にもプラスに働く力、「感謝」を全社員に共有する事

この1点のみに留意して頂ければ、各々の社風や、社内システム基盤に沿った制度設計が可能なはずです。Nextribe では、その目的を達成する為の手段が、たまたま「社内通貨」だっただけの話です。ただ、当初の思惑どおりに万事成功した訳ではありませんでした。時の経過と共に、少しずつズレて行ったのです・・・。

その辺りの話は、次回「社内通貨を運用する(過渡期編)」でお話出来ればと思います。

では、次回まで。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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