6年前片手間で始めたオウンドメディアが、今では他部門へ数億円の利益貢献、直接売上約6億を稼ぐ事業部になった背景 | 株式会社THE MOLTS
企業理念に「WinWinの関係が築ける商売を展開し 商売を心から楽しむ主体者集団で在り続ける」を掲げ、ネット型リユース事業、モバイル事業、そしてメディア事業を手掛ける株式会社マーケットエンタープライズ。 2022年の決算...
https://moltsinc.co.jp/media/result/22227/
はじめまして、コンサルタントの岸と申します。
私はもともと新卒でメガベンチャーに入社し、約6年間とあるBtoCメディアのグロースやマネタイズを担当していました。最終的にはメディア責任者として、P/L管理や戦略設計、組織まで幅広く見ていました。
そういうわけで、2024年3月にTHE MOLTSへ自信満々で入社したのですが……
まったく成果を出せず、絶望することに。
現在はようやくその状況を乗り越え、少しずつクライアントに成果を提供できるようになってきました。当記事では、この半年間でどんな壁にぶち当たって、そこからなにを学んで、いまどんなチャレンジをしているのかを、少しご紹介させてください。
そもそもなぜ転職したのか
入社後、真っ先に直面したこと
提案で10戦10敗した理由
少しずつ受注できた要因は「負けない営業」へのシフト
プロジェクトがスタートしても立ちはだかる壁の連続
改めて半年間を振り返ってみて
おまけ:THE MOLTSでよく聞く言葉
1.それで美味い酒が飲めるの?
2.半年間はツラいけど、ここを乗り越えれば伸びる
3.社内でポジションをとれ
4.成果を出すために先輩を頼れ
5.負けない営業をする
さきほども軽くご紹介しましたが、私は新卒から「メディア一筋」のキャリアで、前職では1,500万UU規模の「BtoCメディア」に立ち上げから約6年間携わってきました。
途中コロナ禍でトラフィックが大きく落ち込んでしまい、メディア存続の窮地に立たされたこともありましたが、戦略の見直しを提案・実行したところ無事にV字回復を達成。こうした成功体験を機にポジションが上がり、自分に自信も生まれていました。
最終的にはメディア責任者としてP/Lを追いかけながら、一時はアルバイト含め最大100人のチームをリードするような立場も任せてもらっていました。
……そんなありがたい環境から転職を決意したのは、もっともっと自分自身をレベルアップさせたかったから。
「将来起業したい」なんて思いは持っていないのですが、私はとにかく「周りの期待に応えたい」という気持ちが人一倍強い人間です。これからも期待に応え続けるには、より大きな期待に応えていくためには、自己成長が必要だと感じていました。
THE MOLTSは、一人でも生きていけるようなプロフェッショナルたちが集まり、知見を持ち寄って成果を出していく組織です。「まさにこんな環境に身をおいてみたい」と、私は迷うことなく入社を決意しました。
2024年3月入社時、「いち早く成果を出すぞ」と私は意気込んでいました。
前職での実績もありましたし、売上が足りない時は自ら営業して案件獲得をしていたので「わりとすぐに受注はできるんじゃないか」なんて、当時は思っていました。
しかしその自信は、すぐに打ち砕かれることになります。
入社してから約1ヶ月半、THE MOLTS宛にきた問い合わせに対して積極的に手を挙げて、先輩メンバー同席のもとどんどん商談に出ました。一件一件丁寧にヒアリングをして、全身全霊で提案書を作って。どの案件にも自分が持っているものすべてをぶつけました。
ですが、十数件提案して受注はゼロ。
……頭のなかは「ヤバい」の一言。クライアントへ成果を提供する機会すら獲得できない状況に、私は絶望しました。
なぜまったく受注できなかったのか、いま改めて振り返ってみると、原因は大きく二つあります。
一つ目は、相手の視点に立ったコミュニケーションが取れていなかったこと。
「自分が伝えたいことを起点にしたコミュニケーションになっている。相手が求めているものに応えられていない」と、先輩方から何度も指摘を受けました。いち早く成果を出したいあまり「受注」を追いかけてしまい、なんのための提案なのかをつい見失っていたのだと思います。
二つ目は、THE MOLTSの考え方に無理に合わせようとして、なかなか自分の言葉で話せていなかったこと。
たとえば、コンテンツSEOの場合。前職はBtoCの商業メディアだったこともあり、制作コストを極限まで抑えて、40点でもいいから世の中に出し、そのなかで目ぼしいものだけリライトしていけばいいという考え方でした。一方でTHE MOLTSは、CTA一つとっても「ユーザーとのコミュニケーションを徹底的に追求しよう」という方針です。
前職とのギャップを感じたままいざクライアントの前でTHE MOLTSのスタンスをとろうとすると、なかなか自分の言葉で話せなかった。きっとクライアントからは自信がないように見えたでしょうし、結果として失注につながったのではないかと思います。
この状況を打破すべく真っ先に取り組んだのは、「受注よりもまずは、相手の役に立つこと。その結果として相手の頭に残ること」をゴールとして商談へ臨むよう意識を切り替えたこと。
「仮に失注したとしても、相手のことを第一に考えた提案をすれば心に残り、次につながる。負けない営業をしよう」という教えのもと、相手の事業成長や成果創出のためにすべきことを考え提案するようにしました。その場でうまく返答できなかったときはメールでもフォローして、とにかくひたすら相手の役に立つことに専念しました。
また、先輩方の了承をとったうえで「自分の経験にもとづいて話す」ようにも振り切りました。借りてきた言葉ではなく、私自身が「絶対にこうだ」と思うものを話すこと。この意識に切り替えてからは、クライアントの前でも自信を持って話せるようになったのではないかと思います。
結果として、少しずつ相手のリアクションが良くなっていって、継続的に受注がとれるようになりました。失注したあとに改めてお声がけをいただくケースもあり、「相手の頭に残る最良の提案ができるようになってきているのではないか」と実感しています。
とはいえ、無事に受注してプロジェクトがスタートしてからも苦戦は続きました。
たとえば、2024年5月にスタートした某開発会社との「コンテンツSEOを軸にお問い合わせ数を増やす」プロジェクト。メディアは自分の得意領域ということもあり、いままでの経験を活かしてさまざまな施策を講じました。
短期的に数字が伸びる類の施策ではないとはいえ、開始から数ヶ月、思ったよりもお問い合わせ数が増えず……。徐々に焦りが生まれました。
こちらもいま改めて振り返ってみると、反省点が二つあります。一つ目は、ターゲットの解像度が圧倒的に低かったこと。
営業担当に直接ヒアリングしたり、過去の問い合わせデータ数百件すべてに目を通したりすることで、見込み客がどういう状態で、どういうニーズを持って問い合わせてくるのか生の声を確認するようになってから、徐々に最適な方針が見えてくるようになりました。
先輩から口酸っぱく言われてきた「テクニックに溺れることなく、相手と最適なコミュニケーションをとることを一番に考えよう」という言葉の意味が腹落ちした瞬間だったと思います。
二つ目は、自分のやり方にとらわれすぎて視野がせまくなっていたこと。
「自分自身で成果を出さなきゃいけない」という思い込みが強く、最初は実績豊富な先輩方をあまり頼れていませんでしたが、途中からは毎日30分壁打ちタイムをもらうように。フィードバックをもらってはアクションする、というサイクルをとにかく回すようにしました。
こうして相手に合わせたコミュニケーションへとブラッシュアップしていくなかで、少しずつ成果が出始めました。プロジェクト開始から3ヶ月後にようやく目標未達状態を抜け出し、現在は過去最高の問い合わせ数を記録しています。
成果が出たおかげか、先日クライアントから「これからは一事業だけでなく、全事業のお問い合わせ数を一緒に追いかけてほしい」との依頼をもらいました。本当に少しずつではありますが、信頼を得られているのではないかと思います。
THE MOLTSには、コンテンツSEOやオウンドメディア領域において次のような実績があります。
▼参考記事
いまの私が同様の実績を生み出せるか? と問われると、正直なところまだ自信はありません。自分には、まだ圧倒的に経験が足りていない。いますぐに先輩方のようになれるわけではありません。
だからこそ、まずは自分ができることを必死に積み重ねて、足りない視点は積極的に先輩方に頼ればいい。いまはそう思えるようになりました。
THE MOLTSに入社して以降、自分の実力のなさを痛感することばかりです。
まったく受注が決まらず先輩方から厳しいフィードバックが続いた最初の1ヶ月半は特にしんどかった。「日に日に顔がしんでいってる」とも言われました(苦笑)。
ですが私は、先輩方がフィードバックに割いてくれる時間は、自分への期待の現れだと思うようにしています。なかでも「岸には本当に期待しているし、ここを乗り越えれば絶対にビジネスパーソンとして一皮むける。だからマジで向き合え」という言葉をまっすぐ投げかけてもらったときは、奮い立ちました。
これからも、相手の期待を超えるものを提供して喜んでもらいたい。そのためにも、コンテンツSEOという領域に閉じずに、あらゆる手段を駆使して成果を出せるプレイヤーになっていきたいと考えています。
最後におまけとして、この半年間、社内でよく聞いた言葉をご紹介します。
THE MOLTSの理念である「(クライアントに成果を提供して)美味い、酒を飲む。」は、社内でよく登場します。特に提案内容を組み立てるとき、少しでも自信がない様子を見せるとこのフィードバックが飛んできました。
私もまさにそうでしたが、多くの人が入社して半年間は「これまでのやり方が通用しない」と悩むとのこと。そのため「ここで踏ん張って課題に向き合い、自分を変えられたメンバーは人一倍成長するよ」とたびたび励まされました。
THE MOLTSは毎月50件ほど案件相談をいただいており、うち6割が紹介・引き合い案件です。ここに入り込むためには、引き合いが入った先輩メンバーに自分を指名してもらう必要があります。つまり、社内で「〇〇なら岸が強い」というふうに、ポジションをとる動きが欠かせません。
THE MOLTSは「Result Driven.」という言葉のもと、クライアントへ成果を提供することを第一に考えます。そのためもしプロジェクトに行き詰まったら、役員だろうがベテランだろうが誰一人嫌な顔をせず相談にのってくれます。ミッション達成のためになら、若手も先輩をどんどん頼るべきです。
本文にも登場しましたが、「負けない営業(仮に失注したとしても、相手のことを第一に考えた提案をすれば心に残り、次につながる)」という考え方には大きく影響を受けました。クライアントの御用聞きになるのではなく、事業成長のためにやるべきことを提案する。次につながることを信じて、やりきることが大切です。