今回は、メディフォン医療通訳事業の大黒柱!! 英語の医療通訳者でもあり、通訳チームのリーダー、関本 亨さんにインタビューをしました!
元外資金融のトレーダーが、なぜ今、メディフォンで医療通訳をしているのか、
メディフォンの中核事業である通訳現場の裏側
そもそも医療通訳とは?
今後の展望等、経験豊かな先輩から色々とお伺いしていこうと思います。
採)よろしくお願いします!
関)よろしくお願いします。
現在の業務内容
採)関本さんは医療機関向けSaas『my mediPhone』の通訳チームリーダーとして医療通訳の運営をされていると思うのですが、具体的にどのような業務内容になるのでしょうか?
関)はい。私自身も医療通訳者ですので、場面によって通訳対応をすることもありますが、基本的には適切な通訳者を適切な医療通訳現場に提供できるよう、通訳体制の管理や通訳技術の向上に向けた育成が主な役割です。医療関係の翻訳も行っているため、病院案内といった一般的な文章から、手術前の同意書や契約書など、高度な知識が求められる資料の翻訳も各翻訳者に差配しています。
つまり、医療における通訳と翻訳全般について、業務の流れと品質を管理している、ということですね。
金融トレーダーから医療通訳に?
金融トレーダーとしての経歴から
採)今でこそ、医療通訳に関する業務をしていらっしゃいますけども、メディフォンに参画するまではどんなことをされていたんですか?
関)はい。実はまったく違うバックグランドで、金融業界に30年いました。2008年のリーマンショックで大騒ぎした記憶のある方もいらっしゃると思うんですけど、外国為替及びデリバティブ商品(金融派生商品)を扱うトレーダーだったんですよ。ドルを売ったり買ったり、債券を売ったり買ったり、金融派生商品の取引を直接携わっていました。
採)そうなんですね! まったく違うバックグラウンドですね。
関)そうなんです。でも、今の仕事に役立っている部分があって。
外国資本の会社なので、かなりマルチナショナルな職場で、普段英語で仕事していたんですけども、あらゆる人種、言語の人たちと絡みながら一緒に仕事していましたので、それが今の医療通訳の仕事に本当に役に立っているんです。
カナダ、アメリカ、イギリスなど、役員もマネージャーも日本人ではなく英語圏の人財ばかりで、いわば自分が外国人のような環境です。その中で、いろんな国の文化を体験し、ものの考え方、仕事の進め方がそれぞれ違うということを体験していて。
採)なるほど。
30年間、そのような環境にいると自然と色々な文化に触れる機会がありますよね。
関)はい、時間に対する考えの違いや、約束に対する考え方の違いとか、フォローアップをどうしたらいいかなど、経験として染みついていますので、メディフォンの多国籍通訳チームと一緒に仕事をするには非常にいいバックグラウンドになっていると思っています。
採)本当ですね!いつもベトナムに住んでいる通訳者の方と電話していると思ったら、次はインドに住んでいる通訳者さんと連絡していたり、いつも色んな言語の単語も聞こえてきますし(笑)日本人の通訳者さんたちばかりではなく、日本語以外が母国語の通訳者さんたちとも多く仕事しているので、文化や仕事に対する相互理解は必要不可欠ですね。
関)そうなんです。
医療通訳、メディフォンとの出会い
採)その後、どういった経緯で医療通訳の道に入られたんですか?
関)金融業界のあとに、色々な分野の通訳や通訳講師などをフリーランスとしてやっていまして、その時にメディフォンと出会いました。
メディフォンがほぼ1年を通して医療通訳者のための英語のセミナーを開いていまして、その時に参加したのがきっかけです。
採)そうだったんですね。当初は医療通訳者として参画されたと思いますが、いつごろからリーダーとして深く事業に携わるようになったのでしょうか?
関)そうですね、株式会社になる前のNPO法人の頃から参画したのですが、かなりの頻度で一緒に仕事をするなかで、やはりスタートアップですから、単に医療通訳を提供する以外にも色々な仕事がありますので、だんだんと管理側や調整業務なども手伝うようになりました。通訳者の採用などもそういった流れで担当し始めましたね。
医療通訳の仕事
「 医療通訳 」の特徴
採)メディフォンで提供している医療通訳は、医療機関からの依頼に対して、遠隔で電話やビデオ通話で通訳を提供していますよね。
世の中には国際会議の同時通訳や法廷通訳といった他の分野の通訳もありますが、医療通訳ならではの特徴はどういうところにあるのでしょうか?
関)他の通訳にも通じることもあるかもしれませんが、特に医療通訳に関しては「足さず引かず」が非常に重要なんです。医師が話したことは全部患者さんの耳に入れる、患者さんが話したことは全部医療機関の耳に入れる。つまり、ネパールの患者さんがいたら、あたかも医師がネパール語を話せるかのように患者さんへ情報を伝える。そしてネパール語が全てわかるかのように患者さんの話が医師側に伝わる。これが医療通訳に求められる基本的な要件であり、医療通訳者のモットーでもあります。
その上で、医療通訳は非常に正確な通訳が求められるため、医療に関する基礎知識を習得する必要がありますし、医療機関からの依頼がくるまで、どの診療科の通訳になるのかがわかりません。即時対応が求められますので、常に「その時に」備えるための勉強が必要ですね。
やりがい
採)すごく高度な通訳対応をされているんですね。瞬時に状況を把握し、正確に伝えなくてはいけない。そのような中で、関本さんはどういったところに医療通訳のやりがいを感じていらっしゃいますか?
関)そうですね。医療の通訳をしていると、患者さんの声のトーンが変わってくるんですね。ほっとして。ベストな通訳は黒子に徹して、水道水のように、ひねればでてきて、絶対安全みたいな状態で、さらっとしている。でも、なくては困るみたいな状態が「良い通訳」だと思います。最初は声が沈んでいた患者さんが、通訳を介して医療機関とコミュニケーションをとる中で、どんどん安心した感じになって。そして診察がスムーズに進む、というのを体験すると、「ああ、良かった!」と思いますね!
池)それは嬉しいですね!患者さんの声から安心した雰囲気を感じられたら、通訳という形で患者さんの受診をサポートすることができてよかったと思えますよね。
関)そうですね。そこに、この仕事のやりがいがあります。患者さんそして医療機関に対して、安心・安全にコミュニケーションできる環境を作る仕事である、と考えながら、日々運営しています。
大切にしていること
採)では、普段仕事をする中で大切にしていることを教えてください!
関)難易度の高い業務をいかに処理するか、ということも大事ですが、いつも仕事の基本って、同じ時間に同じことをしっかりやる、ということだと考えています。「安定」ということなんです。そういった基本ができることで、はじめて会社や事業の「安定した戦力」になれる、なれるか、ということ。
一見、「単純作業」って悪い聞こえ方をするんですけど、これだけメディフォンの高度な仕事が増えていく中において、足元には数多くの単純作業があって、それらをしっかりこなしていくというのはとても重要なことで、基本通りにこなす、決まった時間に医療機関からの依頼に応えて通訳提供できるように配置しておく、ということ。そこですね。仕事を安定させる。
採)なるほど。基本の徹底こそがメディフォンでの医療通訳のクオリティーに繋がる、ということですね。
関)通訳に限らず、たとえば営業は営業で日々お客様からご契約をいただけるよう、丁寧なご連絡やフォローなどの基本動作があると思いますが、医療通訳では本当に「安定」が一番大事なことです。いつも行くレストランがいつも味が違ったら嫌ですよね?
採)はい。確かに(笑)
関)お店が開いているか、開いていないか、毎回違ったりするのも困りますよね。医療通訳も同じで、社会との接点の中で安定していないといけない。当たり前に安定させるには、意外に地味な努力が必要なんですよ。いつもこの点を自分自身に対する評価として重要視しています。
採)いつも同じものを提供するのって大変ですよね。メディフォンがいつでも品質の高い通訳を提供できる体制は関本さんの安定に対するコミットメントと行動によって、実現できていることがわかりました!!
今後のビジョン、メディフォンでやっていきたいこと
採)NPO時代から現在まで、メディフォンにて様々な経験をされてきていらっしゃいますが、今後のメディフォンのさらなる成長に向けた意気込みをお願いします!
関)そうですね。もっともっと、体系的な教育システムを構築して、通訳品質を向上しつづける強いチームを創り上げたいですね!!メディフォンは事業も組織も大きくなっていくので、他のチームとの連携も増えてくると思います。別の分野で通訳をする機会も増えるかもしれない。どう一緒に新しい事業を立ち上げていくか、地域性の高い事業をいかに運営するかなど、医療通訳チームとその他のチームが相互に高いレベルで連携できる、そんなメディフォンにしていきたいです。
読者の方々へのメッセージ
採)沢山お話頂きありがとうございます。最後に読者の方々へ、一言メッセージをお願いします!
関)医療にかかわるお仕事、事業を成長させ、共に働くパートナーを成長させ、自分自身も成長していくことに興味がある方には、やりがいのあるチャレンジが待っている環境です。様子を知りたい方は、気軽にオフィスまで遊びに来てください。お仕事の一端を喜んで紹介します。
採)はい、私自身とても勉強になりました!ありがとうございました!
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医療通訳の体制を整えていくことで医療機関、患者さんへの支援を広めていきたい方は、ご自身の得意分野で活かせる機会があると思いますので、積極的な応募お待ちしております!
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