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医療業界にテクノロジーで変革を。開発だけではない、エンジニア組織のあり方とは

当社のエンジニアリンググループは、「テクノロジーでエムスリーキャリアの事業成長と医療従事者の生産性向上を推進する」というミッションのもと、全社のシステム開発をすべて引き受けています。

すべての開発を担っているからこそ、事業をリードし、より良いサービスを作るための提案を積極的に行い、実行していく組織でありたいと考えています。


今回は、エンジニアグループ責任者である寺田将規さんが考える組織の価値観をお伝えします。

寺田将規 Masaki Terada

新卒でアクセンチュアに入社後、アパレル業界のベンチャー企業への転職を経て2013年エムスリーキャリアに入社。エンジニア組織の立ち上げ当初から携わっており、現在はエンジニア5つのグループを統括する責任者。

目次

  • 技術をもって医療を支える。大切なのは「事業ファースト」

  • 全員が当事者意識を。事業成長を後押しするために

  • 事業ドリブンなプロフェッショナルへ

  • 重要なインフラである「医療」の未来を創る

技術をもって医療を支える。大切なのは「事業ファースト」

医療の人と組織のコンサルティング企業であるエムスリーキャリア。

医師・薬剤師向けのキャリアサービスは“業界No.1”であり、近年立ち上げたばかりのサービスやこれから立ち上げる新規サービスもあり、さまざまなフェーズのサービスに携わることが可能

私たちの掲げるミッションである

「イキイキと働く医療従事者を一人でも増やし、医療に貢献する」

を実現するためには、現行の人材循環システムではまだまだ不十分であり、

医療業界における慢性的な医師不足は、依然として深刻な状況です。

ミッション実現のため、医療の「人」や「組織」の課題解決に向けてさまざまな事業やサービスを推進させ、当社のエンジニアは技術をもって医療に貢献し続けます

日本の医療現場は、苦境を強いられており、現在、日本人口1.2億人に対して医師の数はおよそ34万人。

たった1人の医師が、およそ400人の命を支えている計算です。全国すべての国民に、適切な医療を届けることは、当たり前のようでとても難しいことなのです。

医師不足は「医療崩壊」であり、私たちの命に直結する社会のインフラは、実は慢性的な危機に直面しているのです。

当社のエンジニアは技術をもって、人材紹介や経営支援サービスなどを提供しています。これらを活用することで、「健全な経営」、「医療従事者が適材適所でイキイキと活躍する状態」をつくり、適切な医療を提供できるようサービスを拡充しています。

一方で、技術は課題解決における1つの手段にすぎません。どんなに高度な技術でも、その先に解決すべき課題がなければ、必要ないとさえ考えています。

当社のなかで、エンジニアはすべての事業の根幹をなす重要な存在です。それと同時に「達成すべき目標や解決すべき課題があるからこそ、技術の存在価値がある」とも定義しています。

技術そのものにこだわるのではなく常に事業ファーストで考えてきたからこそ、当社のこれまでの成長を実現できたといえるのではないでしょうか。

全員が当事者意識を。事業成長を後押しするために

エンジニアの仕事は「開発」だけではありません。

事業責任者やプロダクトマネージャーからの指示を遂行するだけでなく、エンジニアサイドから事業側に対し、機能のアップデートや改善アイデアをどんどん提案してほしいと思っています。

「若手だから、まずは手を動かすべき」ではなく、「事業成長に資する開発をすべき」だからです。

それを実現するため、当社では、1つのサービスに対して一気通貫して担当する体制を敷いています。要件定義から開発までの一連の流れを経験することは、事業を自分ごと化するきっかけになります。

自分の担当するサービスに当事者意識を持って取り組む人が増えることで、組織全体の技術力向上につながるのはもちろん、1から10まで1人で行える能力が身につくという点で、メンバーの成長にも寄与します。

とはいえ、経験の浅いエンジニアや、入社したての方にとって、一人ですべての責任を負う環境は重荷になりかねません。

そのため、メンバーには完全にリモートでできる業務であったとしても、週3回の出社や、チーム内で出社と在宅の日を合わせるなどの工夫をしてもらっています。

チャットベースでのコミュニケーションだけでなく、対面で気軽に周りの人と話せたり、質問しあったりできる環境が、心理的安全性につながると信じているからです。

フルリモートでの業務が可能な職種だからこそ、オンラインとオフラインのメリットを最大限に生かせる組織づくりを徹底しています。

また、フルリモートを取り入れてしまうと、コミュニケーションの機会が大幅に減り、コミュニケーションスキルが低下してしまう恐れもあります。

先ほど述べたように「当事者意識」を持って業務に取り組むためには、事業への理解が必要です。

適切なコミュニケーションを通じ、ヒアリングすることで、事業への理解を深めることができます。ひいては自身の開発に活かすことで、開発スピードも向上させることが可能です。

それ以外にも部署内での異動を行ったり、他のサービス開発を担当したり、エンドユーザーへのヒアリングに同席したり、勉強会で新たな分野への知見を深めたり、と組織力向上のための多くの機会を提供しています。

事業ドリブンなプロフェッショナルへ

当社のエンジニアは、技術の自由度が高く、事業成長のために必要な技術を積極的に導入することができます。

しかし、技術ありきではなく、事業視点で考えることが大切なのです。

もちろん、技術を軽視しているわけではありません

マネジメントを担当する私でさえ、業務の合間を縫って開発業務に取り組むぐらい、技術を扱うことが大好きです。自分の知識がメンバーの業務に活かされたり、新しい技術をメンバーから教えてもらったり、学び合うことの喜びも忘れていません。

ただし、技術はあくまで手段です。描く理想があり、まずはさまざまな課題を解決し、最終的な目標を達成するために技術の存在価値があります。

その考え方が組織に浸透しているからこそ、エンジニアは事業のプロフェッショナルであり続けられているのです。

エンジニア組織は、すべてのメンバーが事業責任者のような気持ちでサービスの課題に向き合える、事業と技術を両輪で考えられる場所でありたいと考えています。

ただ、すべてのエンジニアが入社時から事業ドリブンな思考ができているわけではありません。医療業界の知識が全くない状態で入社する人がほとんどです。

それでも、事業ドリブンな思考を持つエンジニアが多数在籍する環境で働いていれば、エンジニアとして「創る」だけでなく、事業側の「課題を見つける」必要性に気付けるはずです。

エンジニア側から事業の課題を発見し、その解決策を提示できれば実行もよりスピーディーに行えます。この流れを最初から最後まで通して遂行できる人材は、業界全体を見渡してもあまりいないため、市場価値を高めることにも繋がるのです。

「事業課題を見据えた開発」の経験がなくても、問題ありません。

もちろん基礎的な技術力は求められますが、新しいものを取り入れる柔軟性があれば、きっと活躍できると信じています。

重要なインフラである「医療」の未来を創る

私たちが目指すのは、ミッションの実現。

つまりは、日本、ひいては世界の医療業界の変革です。

提供するサービスは医療業界のみに閉じられており、ダイナミックに世界を変える華やかな事業とはいえないかもしれません。一見すると、地味で手応えの感じにくい仕事も存在します。

ただ、医療システムは、すべての人々の生活を支える重要なインフラです。エムスリーグループが提供するサービスは、医療従事者だけでなく、その先にいる医療を享受するすべての人に影響を及ぼし得る大きな価値を持っています。

社会の根幹をなす医療業界における、慢性的な医師不足や経営課題など、さまざまな課題を技術の力で解決できることは、どれほどの価値があるでしょうか。

それを実現するために私たちに必要なのは、常に学び続け、自ら行動する姿勢です。どこで働いていたか、どのような業務に取り組んできたかは重要ではありません。

目の前にある学びのチャンスを存分に生かし、その知識をもって新たなアイデア提案し、組織に還元していく。このPDCAを繰り返すことで限りない成長が可能です。

これから一緒に働く未来の仲間たちには、「エンジニア」の枠にとどまらない活躍を期待しています。


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