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1か月間、Chief People Officerと過ごして学んだリーダーシップの大切な教訓

11月、LA本社から日本にChief People Officer (最高人事責任者)・Matt Poladianさんが来日し、1か月間日本オフィスで一緒に過ごしました!その間、社員との1on1を数多く実施しただけでなく、マネージャーや各分野のリーダーを対象とした毎週のリーダーシップトレーニングセッションも主導してくださいました。

人事部の一員として、この機会はとても楽しい時間でしたが、それ以上に、このリーダーシップトレーニングで多くのことを学びました。その中からいくつかを皆さんに共有したいと思います!

Week 1: あなたのリーダーシップスタイルとは?

初週は、自分の性格やリーダーシップスタイルを深く掘り下げ、自分がどのようなリーダーであるかを考えることから始まりました。

Mattさんは、リーダーとして自分を理解することの重要性について、次の2つのポイントを挙げました:

  • 自分自身について言葉で表す(or 述べる) ことで、自分とどのように接して欲しいか、相手に理解してもらえます。だからこそ、自分自身をよく理解することが大切です。
  • 自己認識が高いリーダーは、パフォーマンスの高いチームを生み出す上で圧倒的に効果的であること。

日本オフィスでは、これを推進するために、全社員にClifton StrengthsFinderテストを受けてもらい、その結果を基に「私との効果的な働き方」をテーマに自己紹介プレゼンを行う取り組みを実施しています。

これまでのところ、同僚たちの背景や強みについてより深く理解できる良い機会となっています!

Week 2: リーダーの構造

2週目は、「良いリーダーシップ」と「悪いリーダーシップ」をどのように定義できるか、そして優れたリーダーを際立たせる要素について掘り下げました。

メンバーの意見の中で、良いリーダー像として共通して挙げられたのは:

  • 明確なビジョンを持ち、タスクの委任が上手い
  • 謙虚で、自分の過ちや弱点を認める姿勢がある
  • メンバーに共感し、思いやりを持って接する

また、悪いリーダーがどのように振る舞い、その結果として会社にどのような影響を与えるかについても話し合いました:

  • 周囲の意見やフィードバックに耳を傾けないことで、チームメンバーは自分の意見は届かない・相手にしてもらえないと感じ、結果としてチームのモチベーションやエンゲージメントが低下してしまう。
  • 無計画で整理整頓ができておらず、チーム内で何が起きているか把握できていない。これにより、チームからの信頼を失う。
  • チームメンバーの業務の細部に至るまで過度に干渉し、コントロールしようとすることで、メンバーにフラストレーションを与え、信頼を失わせる。
  • 明確な指示、最新情報の共有、またはフィードバックを提供しないことで、チーム内に不安や非効率さを生み出す。

Week 3: フォロワーの構造

さて、リーダーの反対側には「フォロワー」も存在します。
「良いフォロワー」とは何なのか?チームにどんな人が欲しいのか?探りました。

メンバーたちは理想的なフォロワーの特徴を次々と挙げていきました。

  • 自主的でモチベーションが高く、常に積極的に学び、質問をする
  • オープンマインドで、フィードバックを受け入れ、改善点を指摘されても言い訳をしない
  • リーダーが言うことに盲目的に賛成するのではなく、新しいアイデアや異なる視点を提供できる
  • 経営判断に不満ばかり言わず、協力的である

これらの特徴は、まさに理想的な社員像そのものですよね?

そこでMattさんは私たちに問いました。
「あなたはこれらをすべて実践していますか?」
「これらの特徴に自分は当てはまっていますか?」
少しの沈黙と、何とも言えない笑いがありました。

うーん…確かにそうですね。自分自身がその基準をできていないのであれば、なぜフォロワーにそれを求めているのでしょうか?

Week 4: リーダーシップの重要な瞬間

最終セッションでは、Mattさんがパトリック・レンシオーニ (Patrick Lenioni) 著書の『5つの機能不全』(The Five Dysfunctions of a Team) について教えてくれました。【邦題:あなたのチームは、機能していますか?】

  1. 信頼の欠如 (Absence of Trust)
  2. 対立への恐れ (Fear of Conflict)
  3. コミットメントの欠如 (Lack of Commitment)
  4. 責任の欠如 (Absence of Accountability)
  5. 結果に焦点がない (Inattention to Results)

これらの5つの機能不全が職場でどのように現れるか、そしてチームが健全に機能しているときにはどのように見えるかについて議論しました。また、メンバーそれぞれにとって最も難しいと感じた機能不全を共有しました。

私にとっては間違いなく「対立への恐れ」でした。
私はもともと対立を避ける性格で、誰かと衝突すること(仕事でもプライベートでも)は常に大きなストレスの原因となっていました。
特に職場で誰かと対立すると、正しいか間違っているかに関わらず、他の人(特に上司)に「一緒に働きにくい人」と思われてしまうと感じていたのです。

今でも多くの会社では、対立は歓迎されず、ネガティブなものとして捉えられることが多いと思います。
しかし、LiferayのCPO本人から直接、「チームに対立が全くなく、常に平穏である場合、それは機能不全の兆候だ」という話を聞いて、対立について違った見方をするきっかけになりました。

Mattさんは、「チームが対立を恐れるということは、自分の意見や不満を、直接話し合うのではなく、陰で話したり、他人の背中越しに語ったりすることになる」ということを教えてくれました。

これがゴシップや足の引っ張り合いにつながり、社内政治がさらに複雑で辛いものになるのです。
誰かと問題があっても、対立や対面での話し合いを恐れると、他の人にその不満を漏らしたり、上司に介入してもらおうと頼ったりする傾向があります。

このように、健全な形で話し合い、視点を交換することで信頼を築くのではなく、陰で話を進めることで相手に裏切られたと感じさせ、信頼を損なってしまいます。

この1か月間のリーダーシップトレーニングを通じて、「良いリーダー」とは何かをより明確に理解でき、自信が持てるようになりました。特に、他のメンバー(ほとんどが何十年もの経験を持つマネージャーたち)でさえ、自分のリーダーシップについて改善しようとしている部分があること、そして完璧な人などいないことを知るのは大きな助けになりました。それはMatt本人も例外ではありません。

だからこそ、Liferayでは「フィードバックは贈り物」「成長し続ける」ことの重要性を強調し、自己改善は生涯続く旅であると考えています。

MattさんのLiferayに入社するまでの道のり、人事に関する考え方のインタビューも是非ご覧ください!
https://www.liferay.co.jp/ja/w/blog/disney-to-liferay

Mattさんが初めて日本の和牛バーガーを食べた瞬間です!
原宿・恵比寿・代官山にある名店Henry's Burgerです。「予想以上に美味しいね!」と感動していました。

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