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今回は、絶賛会社規模拡大中の弊社において、改めて社員同士の相互理解を深めるため、デザイナーチームの座談会を企画いたしました!
デザイナーの皆さんが、自社プロダクト開発の重要な役割を担っていらっしゃることは知っていても、関わりがあまりないという方も多いのではないでしょうか?
複数の社員さんから聞き取り調査をした、"社員も知らない"デザイナーチームへの疑問にも答えていただきました。前後編の大ボリュームとなっておりますので、デザイナーをよく知る人もあまり知らない人もこれを読めばきっと詳しくなれますよ!ぜひコミュニケーションのきっかけにしてみてください!
※2023年4月時点で弊社に在籍するデザイナーさん方の座談会となっております。
目次
- 業務の流れ
- 各デザイナーの担当
- アートとデザインの違いとは?
- 良いデザインを制作するための心がけ
プロフィール
久保さん
武蔵野美術大学を卒業し、1社目でシステム開発会社に入社しデザイナーとしてwebやアプリのデザインを経験し、2社目でLMに入社。
主に携わってきた業務
- 入社当初は、当時立ち上がったばかりのサービスのプロダクトデザイン
- レクミー(現ミキワメ就活)のデザイン(ミキワメLIVEのベースデザイン・オンライン会場・幕間CMの作成等)
- ミキワメ就活の内定ロードマップ制作
- ミキワメ適性検査及びミキワメウェルビーイングのプロダクト立ち上げ
- (toB、toC向け管理画面UI・サービスサイト制作等)
- マーケティング施策用のバナー作成
- 自社開催イベントのLPやオンラインイベント用のビジュアル制作等)
海野さん
東京藝術大学を卒業後、1社目で文房具メーカーに入社し印刷系のDTPデザイナーとして従事、2社目でLMに入社。
主に携わってきた業務
- ミキワメ就活デザイン
- みんなのHR博覧会LP作成
- 社内執務室の壁画作成リーダー
- 社外巨大看板広告デザイン提案及び業者手配を含む設置制作交渉
- 長期勤務者のトロフィーデザイン
小野さん
4年制大学を卒業後、1社目でWebデザイナーを経験し、2社目でLMに入社。
主に携わってきた業務
- ミキワメ就活運営チームのLIVE制作物中心に、事業部横断的に様々な業務に従事
河野さん
芸術系の大学でWebを専攻して学び、卒業後は一貫してデザインやフロントエンド業務に従事、4社目でLMに入社。
主に携わってきた業務
- ミキワメ適性検査のUIデザイン
- ミキワメサービスサイトのデザインと実装
- バナー制作
髙橋さん
ファッションビジネス系の専門学校を卒業後、アパレル業界で5年働き、デザイン事務所で3年半勤務し、3社目でLMに入社。
入社前経験した業務
- スタイリストアシスタント
- 販売員
- デザイナー
※座談会実施時、ご入社から2ヶ月ほどだったため、前職までのご経験を記載しています。
- 本日はよろしくお願いいたします!
一同:よろしくお願いします!
- まず初めに、デザイナーの皆さんのお仕事の流れについて教えていただきたいです。
海野さん:ミキワメ就活運営チームとミキワメ適性検査チームとミキワメウェルビーイングチーム、弊社にある3つの事業部全てから依頼をいただきます。各事業部で週次で行う定例会に、サービス開発部(デザイナーとエンジニアが所属する部署)のエンジニアやデザイナーと各事業部の関係者の方々が集まって、アジェンダとして挙げていただいて依頼をいただく形が多いです。
ミキワメ就活運営チームはto B、to C両方のサービスがあり、ミキワメ適性検査チーム側はto B向けのプロダクトをメインに、サービスサイトの運営やイベントLPの制作なども行います。AdobeXDやillustratorやPhotoshopを使用して、プロダクトの新しい機能開発などを行っています。
- ご説明ありがとうございます!例えば、今挙げていただいたサービスサイトの開発だと、デザイナーの皆さんは画面の見た目を作っているということですか?
海野さん:デザインというくくりをどこまでと解釈するかによりますね。前提として、個人の能力に合わせて色々な案件が割り振られるのですが、デザイナーチーム全体でいうと、画面上の見た目の改善から、最近少し有名になってきたUI / UXというデザインなど様々な依頼をいただきます。
UXデザインは、そのユーザーが情報を見て何かを体験する、という一連の流れ全体の制作をします。例えば、ユーザーヒアリングをして、対象ユーザーの特徴や解決したい課題などの背景を調査する段階から参加したり、そこから企画の内容を練り、そもそもどのようなサービスがいいのかを話し合ったり、課題解決のために適したデザインを検討した上で画面の設計に入ることもあるので、デザイナーがどこまで担当するのかは、製作するものによって変わりますね。
- 詳しいご説明ありがとうございます!今のお話の中で、個人の能力に合った案件を担当するというお話があったと思うのですが、皆さんそれぞれどのような案件をよく担当されていますか?
久保さん:デザイナーチームは、スタンスとしてはLMのプロダクトを担うチームとして存在するため、事業部ごとの仕事を分けると明言はしていないのですが、一応仕事をする内に各々担当的なものができていて、私と河野さんは主にミキワメ適性検査の開発を担当していて、海野さん、小野さん、髙橋さんはミキワメ就活のプロダクトを主だって担当しています。
例えば私は今、ミキワメ適性検査と、最近新しく増えたミキワメウェルビーイングという商材の管理画面の新規機能開発・改善であったり、販促用のサービスサイトの更新対応などを担当しています。河野さんは適性検査の機能開発や、広くサービスサイト全般のスタイル作成などをやってくれています。
採用支援の方はどうなっていますか?
海野さん:ミキワメ就活運営チーム側だと、私は最近ミキワメマーケティングという企業向けの商材の管理画面の試作にアサインされていることが多いです。髙橋さんと小野さんには、ミキワメLIVEという学生向けの就活合同説明会イベントに関わる業務を担当していただいていることが多いです。
- ありがとうございます。
執務室内の壁画制作の業務もされていました!
- 先ほどお話の中で出た”開発”というワード、個人的なイメージとしてコードを触ることをそう表現すると思っていたのですが、”開発”という単語は具体的に何をすることを指すワードなのでしょうか?
久保さん:プロダクトは企画から始まって、デザインになって、エンジニアの方達にコーディングや実装をしていただいて、最終的にリリースされるという流れで出来上がっていて、その機能を作る全体の流れを指して開発と呼んでいると個人的には思っています。デザインそのものを作る時は制作という言葉を使うと思いますね。
小野さん:企業によってもちろん表記ゆれはあると思うのですが、LMでは基本的にこういう意味で使っていると理解していただければ……。
- なるほど、企画からリリースまでの全体の流れ・作業のことを開発というんですね! 次は、デザイナーチームの皆さんが思うデザインとアートの違いについてお伺いしたいです。
久保さん:アートは制作者の個性や感性の表現活動を指していて、制作者の訴えたいことが重要となるものだと思います。逆にデザインはそれではダメで、私がデザイナーとして仕事をする上では、自分の独りよがりのものを作るのではなく、課題解決やビジネスに即する形で、機能性や実用性を重視するようにしています。
デザインは、「もらった課題の解決のためにどうアプローチするか」に重点が置かれるクリエイティブだと思うので、仕事のデザインをアート的に考えてしまうと、やりたいこととやるべきことのズレが生じて本来の目的を達成できなくなりやすいです。そのため、「アートはアート、デザインはデザイン」と分けて考えた方が、それぞれの課題に則したものが出てきやすいというイメージを持っています。
- ありがとうございます!他の皆さんはどうですか?
河野さん:私も久保さんと同じく、アートは自己表現や問題提起で、デザインは問題解決だと捉えています。デザイナーではない方から「デザイナーはセンスが良いね」と言われたり「クリエイティブ能力が必須の仕事だよね」と言われることがありますが、少し違うと思っていて「問題を解決するためにどう表現すると良いのか」「どのような見せ方が良いのか」を突き詰める職業だと思っています。センスや表現力は引き出しとして必要だと思うのですが、一番重要な能力ではないと思っていて、1ピクセルまでこだわることもデザイナーに求められる要素だと思っています。
個人的な意見ですが、アートやデザインに従事する人の方が他の業種の方よりも、細かい点に違和感を持って修正することが得意であるという共通点もあると感じます。
小野さん:私は、アートとデザインは全くの別物という訳ではなく、クリエイティブという大きな括りの中にアートとデザインが存在するイメージを持っています。
海野さん:アート作品を作品と呼ぶことに抵抗はないですが、デザイナーが作ったものを作品と呼ばれると個人的にとても抵抗がありますね。
一同:たしかに!
海野さん:例えば箱ティッシュをデザインして、それを作品とは呼ばないじゃないですか。デザイナーが作るものは実用品のイメージですね。デザイナーの中には成果物を作品と呼ぶ人もいますけど、デザイン界とアート界で”作品”という言葉を使うときのニュアンスは全然違うと思っています。
- 髙橋さんはどうお考えですか?
髙橋さん:今までのお話、本当にその通りだなと思いながら聞いていました。
前職ではグラフィックデザイナーとして商業デザインをしていて、デザインはクライアントの悩みや課題を咀嚼し通訳する、言葉以外の方法で人にものを伝える役割のものだと感じていました。そういう点で、デザインはアートのように自分の個性や好みで作ることができないものという認識で区別しています。
小野さん:今までの話に加えて、ユーザーに特定の行動を起こさせることもデザインの特徴だと思います。ユーザーがものを買う、ウェブページを見るなどの行動をするように促す必要がありますよね。
海野さん:受け手目線での感じ方が、アートとデザインではかなり異なりますよね。行動が変わるというか、アートに対してユーザーは何を感じてもいいけれど、デザインは伝えたい内容をユーザーが受け取れないとあまり意味がないので、マジョリティにある程度同じ気持ちになってもらう必要がありますね。
- 次の話題に行かせていただきます。皆さんが良いデザインを制作するために心がけていることがあれば、教えてください!
海野さん:じゃあ、河野さんから!
河野さん:ご指名いただきました!笑
私は、ターゲットと、そのデザインで達成したいことを制作中に忘れないよう意識してデザインを作っています。常に「今作っているもので問題解決ができるか」を考えたり、依頼元の事業部の方とコミュニケーションをとったり、ラフの段階で共有したりして、方向性を丁寧に確認しながらデザインを作るようにしています。
海野さん:コミュニケーションが大事ということですね。しないとどうなるんですか?
河野さん:場合によっては、問題解決ができないままになることがあるので、頻度多めに意識してコミュニケーションを取るようにしています。
海野さん:依頼者と同じ目線で進めていきたいということですね。
河野さん:そうですね!加えて、依頼者が見えていない部分についても、ユーザーにとってより良いデザインになる提案ができないか考えていて、例えば文章をこう書いてもいいですか、と文章構成について提案したりするようにしています。
海野さん:そういうことって意外とデザイナーじゃないと分からなかったりしますもんね。
河野さん:ある課題を解決するために、依頼主とは視点を変えて、客観的に「本当にそれでいいのか」を投げかけるのもデザイナーの仕事だと考えているので、提案などのコミュニケーションを積極的に取るようにしています。
海野さん:なんて立派なんだ……!
一同:笑
- 海野さんがインタビュアーをしてくださっている笑 そんな海野さんはどんなことを心がけていらっしゃいますか?
海野さん:ヒアリングは私もすごく大事だと思っていて、依頼者の目的や背景感を聞いておかないとズレていくので、意識して毎回聞くようにしています。また、ものを作るまでのスピードも大事だと思っています。
例えば、ある依頼に対してA,B,Cと複数の案を思いついたとして、ある程度それらを形にしないと、聞かれている側が判断できない部分もあるので、話が進まずに実現できなかったりするんですよ。
仕事としてやっている以上納期があるし、納期までに課題解決に適切な案をどれだけ提示できるかは作業スピードにも左右されるので、雑に作ることはありませんが、なるべく速く作れるよう心がけていたりします。
- 確かに、スピード感は大事ですね。
海野さん:LMはベンチャー企業なので、1つの施策に使える時間が短く、施策の立案からリリースまでの期間を短縮して業績に繋げる仕事の仕方をしていますが、私の前の会社は全然違って、1つの商品を1年かけて作ることもありました。両社は作り込みにかける時間の差はありますが、1日の業務の密度は変わらなくて、むしろLMの方が自分の適性に合ったペースで仕事ができるので、ますますスピード感を持って作れているかなと思っています。
デザインは検討必須な内容が多いので、依頼内容を把握した上で競合他社の画面や世の中にあるデザインを見に行って、資料を集めて調査をします。
私は、デザインにはある程度答えがあると思っています。アートは表現方法にも正解が無く、個人で色々な表現があって、それが文化的な背景や色々なアートの文化に則して評価されたりされなかったりしますが、デザインは背景感や目的、今のトレンドやユーザーの好み等色々な要素条件が重なると、はっきり具体的にではありませんが「こういうものにした方が良い」という解がある程度見つかるんですよ。それを追って、要件の中で一番正解に近いもの、効果が高いと思われるものを考える時に勉強すべき、把握すべきものが大量にあるので「作ってみるまで分からない」時が多いんですよね。
私たちデザイナーにもはじめから完成形が見えているわけではなく、プロトタイプという形で作ってみて、良いかどうかを判断しながら進めています。UXとしての体験まで分かるレベルで施策を作っていくと、例えばA,B,C画面とC画面の派生のD,E,F画面と、複数ページで一案になるので、それを複数案出すとなればそれだけ時間がかかりますし、そういう点でもスピードが必要だと思っています。
- デザイン業務についてよく分かる興味深いお話をありがとうございます!
海野さんは壁画制作のリーダーを務めていらっしゃいました!
- 久保さんはどう思いますか?
久保さん:私は逆に、デザインには正解がないと思うタイプなので、今の話面白いなと思って聞いていました!
確かに、ある程度の確度で答えのようなものを世の中が提示していることもあって、それを踏襲する方法もあるのですが、課題は毎回同じようで背景によって事情や状況が違ったり、他での答えとそれが自社に当てはまるかは異なったりするので、「自分ならどういう正解を出してあげるべきか」を考えることが多くて、そういう意味で私はデザインに正解がないと思っています。
イメージを持って依頼してくれる人は使う色なども提案してくれることがあるのですが、良いデザインを作るためにそれをあまり鵜呑みにしないように気を付けています。その色を使う目的が重要で、課題に対するアプローチはデザイナーと担当者が一緒に考えるもので、デザイナー目線で相手の潜在ニーズに注目して解決方法を色々と提案できるよう、すごく気を付けています。
例えば、担当者に「ここを赤くしてください」と言われても、なぜ赤なのかを掘り下げないと、開発中のプロダクトを「何を実現したくて」作っているのかが分からないんですよ。目的によって赤でなくて良い場合もあり、デザイナーなら意図を汲み取って課題解決に適切な他の提案ができることもあります。そういう意味で「赤くしたいから赤くする」という状態にはならないようにしたいと思っているし、そういうことの積み重ねで結果的に良いデザインというものが出来上がると思っています。
- なるほど、ありがとうございます
河野さん:いつも私は久保さんの事業部の方とのやり取りとかを見ているのですが、まさに今おっしゃったことをいつもされていて、掘り下げて汲み取るのがすごくお上手だなと思っているので、私も見習っていきたいと思っています。
海野さん:さすがボス
久保さん:そういうのいいって笑 割と今の話、エンジニアにも似たような考えの人はいると思う。
一同:確かに確かに
久保さん:ある機能を実装する時に、「選んだ実装方法でいいのか?」とか「労力をかけて開発したが本当にいるものだったのか?」みたいなことが起きたりするらしく、事前に本当に求めているものや最善の解決方法について話し合うことが大事になってきて、そういった良いコミュニケーションから良いプロダクトが生まれてくるのかなと思います。
海野さん:今の話のように、ヒアリングで深堀りできるのはインハウスデザイナーならではですよね。
河野さん:それはそうですね!
久保さん:他事業部の方との距離も近いですし、自分たちで作っているものなのでプロダクトへの理解もあるし、そういう意味で話しやすい環境ですね。
海野さん:デザイナーにも種類があるのですが、広告代理店等の対クライアントと仕事をするデザイナーのように依頼者との距離感が遠くなる程、間に営業さんが入ったりして、ヒアリングのハードルが上がってしまったり、ヒアリングの細かさや必要な情報の聞き取りが直接クライアントと話す人の腕にかかってきたりして、ヒアリングミスが起こったりするんですよ。
そういう意味では、LMには深いところまで考えながらじっくり作ることができる強みがあるなと思っていて、会社によっても、他事業部の社員とのコミュニケーションがうまくいくかどうかは結構違うので、LMは皆さんがちゃんと答えてくれるという点でも、良い会社なんだろうなと思います。友達の話を聞いていても、うちの会社はいいなと思いますし、稀な会社だと思ってますね。
- 会社の印象までお話ししてくださってありがとうございます!
小野さん:私はデザインの引き出しをもっと増やしたいと思っているので、案件に着手するときに色んなデザインをインプットすることを習慣にしています。個人的に、より良いデザインを提供するためには、より選択肢があることがいいと思っていて、その選択肢を提供できるように、ギャラリーサイトなどを見て日頃からインプットすることを心掛けています。
自分の中で良いと思って提出した初稿に対して、フィードバックで目からウロコが落ちるような解決策を提示していただけたこともあるので、その視点に近づくためにバナーのサイトを見たりして能動的にデザインを吸収することを心がけています。
髙橋さん:例えば、アパレル業界で堅めの大学案内のようなデザインをすると違和感があるように、良いデザインは業界ごとに評価のされ方が異なると思っています。先ほどの海野さんのお話が私の考えに近いと思っていて、制作する時のスピード感を大事にすることも良いデザインにつながると思っています。
今日中に作って欲しいものを1週間かけて作ってしまうと、デザイン自体は良いものでも、そんなに頑張らなくても良かったのに、と納得感の薄い結果で終わることが前職の頃にあったので、どのくらい凝ったもの、簡略なものを作るかや、デザインが必要なタイミングによって”良い”の判断の基準が変わるのだと思っています。
良いデザインを作るために、もちろんヒアリングも重要ですし、パターンを複数出すこともデザイナーの仕事だと思ってます。私は今入社して間もないので、業界に合うデザインという意味では、「LMにとって良いデザインがどういうものなのか」に関する理解がまだまだ浅いので、今まで受け入れられきたデザインについてなるべく上司の皆さんに聞けるよう努力しているところです。
久保さん:個人的な考えですが、もっとこうした方がいいみたいな意見もありですよ。「こんなの全然いけてないです!」とかそういう意見ほしいです!
一同頷く
髙橋さん:私が言える立場じゃないとかは抜きにして、確かに、全然違うところから来た人の見え方は絶対違うと思いますし、新鮮な目で気付ける部分はあると感じます。
何か思ったタイミングで色々言っていきたいですし、LMはそういうことが言い合える環境であるなとすごく感じているので、余計なことを考えずにデザインに集中できる環境だと思います。
- なるほど、ありがとうございます。
海野さん:良いデザインって難しいですよね。
久保さん:みんな正しいこと言ってるよね。
海野さん:デザインって、よく「装飾すること」だと誤解されがちなのですが、コテコテに目立っているからいいわけではなく、皆がよく知るAppleのデザインのように、シンプルさが良い、引き算のデザインと言われるものもあります。
先ほど高橋さんが言ってくれた、1日で作れるものが欲しい場合みたいに、案外シンプルなものが好まれる案件もあると思います。「足したから良い」わけではないという判断ができるかどうかも良いデザインにつながったりしますよね。
久保さん:良いデザインの話からは逸れますけど、「効果があるデザイン」って綺麗でかっこいいから効果が出るわけではないですよね。
あえてダサく作ることで効果があるバナーとかもあって、そういう意味で「効果を出す」って色んな状況によって変わるし、それもある意味良いデザインと言えるわけです。
海野さん:駄菓子屋さんの広告バナーがめっちゃかっこよかったら嫌ですよね。笑
一同:確かに!!笑
久保さん:なんか違う!みたいなね。あえてそういうコンセプトで「今までの駄菓子屋とは違うスタイリッシュな駄菓子屋を…!」みたいな感じならアリかもですけどね笑
- 演出したい雰囲気に合わせて使い分けることが大事ということなんですね。
河野さん:ターゲットがどういうデザインを好むのかとか…
久保さん:そうですね、狙い通り効果を発揮したなら、それを「良いデザイン」とするっていう判断もある。
海野さん:この間デザイナーの皆さんに展開した「不快のデザイン展」も今の話に近い観点ですね。
- 「不快のデザイン展」ってなんですか?
海野さん:人が不快に思うことについての研究を利用して、デザインに落とし込まれている商品やサービスを紹介する展示です。例えばオムツを履いた子供が排泄時に10倍不快に感じるようにできていて、不快感を利用してトイレトレーニングを促進する目的の商品など、興味深いデザインがたくさんありました。
- 目的を達成するための意図的な不快感であれば、目指す行動をさせられるから「良いデザイン」になるってことなんですね。とても勉強になります。
久保さん:深いですよね〜
海野さん:親父ギャグですか笑
久保さん:えっ!? あ、「不快」と掛かってるってこと!?全然意識してなかった……!
海野さん:久保さん以外全員気づいていましたね笑
後編では、モチベーションの上げ方や、デザイナーの働きやすさについてお話していただきました!海野さんの知識欲が光る、仏教に関する興味深いお話など、内容盛りだくさんでお届けします。ぜひ後編もチェックしてみてください!
後編はこちら!<https://www.wantedly.com/companies/leadingmark/post_articles/527803/preview?token=b9106c54a3264a35b1cb2c75db2901b6>