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建築業界からWebエンジニアへ。人と人の心がつながる空間をつくりたい。

「ふるさと食体験の準備室」インタビュー、第16回目は林悠太さんです。

大学では建築・空間デザインを専攻し、新卒で建築業界に飛び込んだ林さん。現在ではキッチハイクのエンジニアとしてプロジェクトマネジメントなどに従事されています。建築からなぜエンジニアの世界に転身したのか、林さんのこれまでや仕事と向き合う際に大切にしていることなどを伺いました。

――林さんはキッチハイクに入社される前は建築業界にいらっしゃったんですよね。その後、どうしてエンジニアの道に進んだのでしょうか。

建築を学んでいた頃は、人と人の会話や笑顔を生み、心がつながれる空間を作りたいなと考えていました。新卒で建築業界に就職したのですが、日本は災害の多い国ということもあって厳格な法規制があり、だんだんと建築の世界に窮屈さを感じるようになってしまったんです。そんな時に、以前から興味のあったインターネットの世界を覗いてみようと、プログラミング学習を仕事と並行して独学で始めました。学ぶにつれてインターネットの世界のあまりの自由さに感動し、その広大な世界が窮屈さを感じていた自分にとって魅力的に映りました。「人と人の会話や笑顔を生み、心がつながれる空間」をインターネットの世界で作れるんじゃないかと気づいて。スキルを身につけることができれば誰もが思い描くコミュニティや空間を世界に届けられる可能性に魅力を感じました。

――空間づくりという意味で建築とインターネットに共通項があったんですね。食にも昔から関心があったんですか?

もともと食が大好きで、自分自身が成長したきっかけも食にあると感じています。自分は人とのコミュニケーションに苦手意識があったんですが、学生時代に食にまつわるアルバイトをするなかで、食を通して人と人がつながる瞬間を何度も経験することができました。

飲食店のキッチンスタッフをしていた時、自分が作った料理を美味しいと感じてもらえて、直接その言葉を伝えてもらえた経験がとても嬉しかったんですよね。またカフェのアルバイトをしていた時は「このコーヒーはどこの生産地でどういう味で……」と、私がおすすめしたコーヒーを買ってくれたお客さんから「美味しかったよ!」と喜んでもらえたりと、コーヒーを通じて誰かに喜んでもらえる瞬間をたくさん経験しました。自分が美味しいと感じた気持ちや、食の魅力をシェアしたことで、ほんの些細な一瞬だとしても誰かの人生の新しい体験を生み出せたことが嬉しかったんです。そんな食を通じた人と人の心がつながる体験が積み重なり、コミュニケーションを取ることが好きになっていったんですよね。

そんな経験を重ねていたのもあって、インターネットの世界に魅力を感じていた時に、まさに食とインターネットを通じて人と人との心がつながるコミュニティを創出できるチームがここにあると感じ、キッチハイクに入社することを決意しました。

エンジニアだからと言って技術的な解決だけにとらわれない

――食を通して人と人をつなげていきたい気持ちが以前からあったんですね。それでは、今のお仕事内容を教えてください。

今はプロジェクトマネジメントを主にやらせてもらっています。サービスで実現したいことや解決したい課題を、チームメンバーと協力しながらプロジェクトとして進めています。プログラミングのコードを書くだけでなく、どんな画面を実装するかをデザイナーさんと一緒に考えることもあったりと、ポジションや役目にとらわれず幅広く関わらせてもらっています。

――実際に自分でも手を動かしつつ、プロジェクトもマネジメントする。お仕事が多岐に渡ると思うのですが、どんなことを大事にしていますか?

エンジニアだからといって、技術的な解決手段だけにとらわれないようにしています。プログラミングはひとつの手段であることを忘れず、プログラミングが全てだ、という思考にはなりたくないと考えています。幅広いレイヤーで関われる環境だからこそ、誰かの課題を解決できるのなら、手段は問わずあらゆる解決策や価値を提供できないか?に常に向き合っていきたいと考えています。
例えば「こういう機能が欲しい」という声がチームやユーザーからあったときに、「相手にとって本当に必要なのはその機能なのか」という点に向き合うということ。本当の課題はもっと奥底にあって、実はその機能を作らなくても課題は解決できる、という場面が意外と多いと感じています。

また、キッチハイクのコーディングガイドライン(チーム開発におけるプログラミングコードのルールをまとめたもの)には「コードは書いた瞬間から負債になる」という言葉があり、書かなくていいコードはなるべく書かないようにと心がけています。それは、書いたコードのメンテナンスばかりに時間をかけず、1秒でも長く誰かの課題を解決することに時間を使い、より多くの人々に課題解決の手段や価値を提供できる人、そしてチームでいることを目指しているということだと私は考えています。

――必要な機能や改善策を見極めて、本質的な課題解決や価値提供を目指してるんですね。

そうですね、よりよいアイデアがないかは常にチーム全体が考えていると感じていて、誰のどんなアイデアも皆で歓迎して取り入れていくカルチャーがキッチハイクにはあります。例えばミーティングもより楽しくかつ有意義な時間になるよう、毎回ミーティングの構成やトピックを改善していったりします。そして何よりみんなで楽しみながら働くことを大切にしています。

今はまだプロジェクトマネジメントに携わらせてもらって半年程度ですが、大切なことはやはりコミュニケーションなのだと痛感しています。課題解決につながる手段は、課題に感じている人とのコミュニケーションだったり、メンバー同士でのコミュニケーションのなかで見えてきたりします。
まだまだ上手くいかないこともたくさんありますが、自分が経験したことのない場面や世界にとてもワクワクする人間なので、経験したことがないからといって億劫になったり不安になったりすることはほとんどないです。何より自分が経験したことない世界に共に向き合い、新しいチャレンジや失敗を歓迎してくれるチームに常に成長させてもらっていると感じています。

ふるさと食体験で食の新しい一面に出会えた

――キッチハイクのふるさと食体験の魅力はなんだと思いますか?

ふるさと食体験は、「いつもそばにあるけど、実は気づいていない食の楽しさ」に気づかせてくれる体験だと思っています。

実際に自分が参加して印象的だった北海道の洞爺湖のイベントでは、司会者の方に「では皆さんで生のまま大根をかじってみましょう」と伝えられて、なんの迷いもなく初めて生の大根をかじってみたんです。普段の生活だったら迷いもなく生の大根をかじることなんてないですよね(笑)。でもこのイベントでは気づいたら生のままかじっていて。そしてこの時かじった大根が本当に甘くて美味しかったんですよね。ほんの一瞬のことですけど鮮やかに記憶に残っています。

普段の生活だと、無意識に食べ方や味を知っている食材ばかり買ってしまいがちなんですけど、ふるさと食体験は地域にまつわる厳選された食材が届くので、普段食べない食材に触れるきっかけになるのもまた一つの魅力だと思います。知らなかった食材を生活に取り入れるきっかけになって、自分の食の世界を広げる体験になるんじゃないのかなと。

――新しい食との出会いがありますよね。林さんから見て、キッチハイクのメンバーはどんな印象ですか?

何事も全力で楽しむメンバーばかりだと思っています。知らない世界にも臆することなく突っ込んで、そして自分たちが楽しめる形に変えてしまう、みたいなことが得意な人が多いかなと。一方でみんなそれぞれ個性のあるチームだとも感じています。でもこれもやっぱりみんなが自分自身がワクワクすることや好きなことに真摯に向き合い、全力で楽しんでいるからだと思います。どんなに身近な人であっても、ワクワクすることというのはみんなそれぞれ少しずつ違うはず。自分自身がワクワクすることに真正面から向き合っているからこそ、よりそれぞれの個性が溢れ出てくるのだと思います。

キッチハイクが大切にしているカルチャーを表す言葉で印象的なのが「be lazy」。そのまま日本語に訳すと「怠けよう」となるのですが、本当に怠けるのではなく、労力を減らすために自動化や文書化を心がけるということ。それは単に自分たちが楽をするためではなくて、自動化や文書化できる部分の労力を減らすことで、より重要なことに集中したり、限られた時間のなかでより大きなインパクトにつなげるということだと思っています。何事も楽しむ姿勢を持ちながらも、未来のインパクトを最大化することに真剣に向き合うチームだと常日頃感じています。

――もともと食に関心があったということなのですが、最近食についてハマっていることはありますか?

いろんな国の料理を食べに行ったり、作ってみたりしています。知らなかった世界の料理が知りたくなり、出来ることなら現地に食べに行きたいんですが、今はコロナもあるので国内でいろんな国の料理を巡るようになりました。タイや南インドの料理に最近ハマっていて、料理でいえばカオマンガイやビリヤニが好きですかね。同じご飯ものでも国によって全く異なる味になるのが本当に興味深くて。

自分で作ることも好きです。知らない国の料理だと一見難しそうに見えるのですが、その国の家庭では普通に作られている料理だったりもするので、作ってみたら意外と簡単だったりするんですよね。試しに作ってみたからこそ実感することが本当にたくさんあります。

まずは試してみる、思考の連続より試行の連続

――暮らしの中でこだわりはありますか?

興味があることは考えすぎず、まずは実際に試してみることを大切にしていて、自分の中では「思考の連続より試行の連続」という言葉で整理しています。知らなかった料理を試しに食べてみたり作ってみることもそうですし、最近は暮らしの中の知らなかった過程を体験しようと、土鍋でご飯を炊いてみる、洗濯物を手洗いしてみる、とかを試したりしています。洗濯を手洗いしてみたら意外と苦じゃなくて、一人暮らしなら手洗いでもいいなと思っています(笑)。あとはその過程を体験することで、自分が知らなかった苦労や普段気づけなかったありがたみを知ることができて、とても新鮮でワクワクします。

――その姿勢は仕事でも活かせそうですよね。いまは神奈川に住まれているそうですが、なぜ神奈川を選んだんですか?

生まれた土地というのもあるのですが、栄えた都市と海も山もある豊かな自然が混じり合った魅力的な土地だと感じているからです。
今は横浜に住んでいるんですけど、ほんの最近までは一年ほど鎌倉に住んでいました。もともと鎌倉が好きで、海も大好きなので「鎌倉に住んだらどうなるんだろう」と思い、考えすぎずにまずは試しに住んでみようと思って。鎌倉は自然豊かな本当に素晴らしい土地なのですが、一方で海が近いことで湿度が高くて洗濯物が乾きにくいなとか、どこでも売っている日用品も鎌倉だと少しだけ高いなとか、住んでみて学べたことがたくさんありました。
学んだことも踏まえてまた試したいこともたくさん出てきたのと、やっぱり横浜が好きだと感じて今は横浜にまた戻ってきました。

それぞれの土地に個性があって、それぞれの空気が流れている。そんな土地の違いを感じることが好きなので、これからも色々な場所に行ってみたいです。

何事もまずは試してみることを大切にしていますが、いろいろ試した先で大切にしているのは密度の高い意思決定につなげることです。試してみて感じたことにしっかりと向き合う。そして感じたことを全てひっくるめて自分が「いいな」と思う理由に溢れた意思決定、行動につなげていく。そうすることで自分自身の感じたことに常に誠実に向き合い、過去を未来につなげていけるように心がけています。

――なんとなくで決めないんですね。最後にキッチハイクに関して、林さんの今後の展望は?

エンジニアとしてのプログラミングやプロジェクトマネジメントだけでなく、自分の人生をもって貢献できることがあるのなら何事にも挑戦していきたいと思っています。

大切にしたいのは、やっぱり自分自身の興味やわくわくに誠実に真正面から向き合うこと。やってみたいことはたくさんありますが、自分のやりたいこととキッチハイクでやりたいことという風にはあまり分けて考えていません。とはいえこんなことを言えるのも、何より自分がやりたいと思ったときにチャレンジさせてもらえる環境がキッチハイクにはあるからこそだと思います。感謝を忘れずに、キッチハイクとそして世界に貢献していきたいと思います。

林 悠太(はやし ゆうた)2019年12月入社芝浦工業大学デザイン工学部デザイン工学科建築・空間デザイン領域卒業。現在、エンジニアリングチームに所属。空間と人の関係性への興味から、大学では建築・空間デザインを専攻。気づいたことは、空間自体ではなく「人のコミュニティの場」に興味があるということ。日本の建築は制約が多いと感じ、Web上からコミュニティを生み出せる可能性に強く惹かれ、アプリケーション開発に興味を持つ。大好きな「食」を通して「人のつながり」を生み出していけると感じたキッチハイクにジョイン。<趣味>知らない街の散歩、コーヒーを淹れること、いろいろな習慣を試すこと<好きな食べもの>ビリヤニ、カオマンガイ、知らなかった料理<暮らしの変遷>神奈川

キッチハイク「ふるさと食体験」を一緒に作りませんか?

キッチハイクは、全国各地から食と文化と交流に興味がある仲間を探すべく、「ふるさと食体験ができるまで」をコンセプトに、ふるさと食体験を一緒につくっていく準備室メンバーを募集します。

社員候補の新メンバーだけでなく、業務委託や副業、まるっとチームでの参加もOKです。
個人・法人、年齢・性別、問いません。また、居住地も問いません。全国地域からフルリモートで参加できます。ご応募、お待ちしています!

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