子ども時代から語学とコンピュータに興味を持ち、大学院で自然言語処理を研究。卒業後、WEB系のIT企業やITコンサル企業でAIの技術開発の実績を積む。コロナ禍や自然災害のニュースに触れる中で「人の生命や財産を守るテクノロジー分野に携わりたい」という想いを抱き、JX通信社へ入社。現在は、NewsDigestのプロダクトマネージャーを務める。
AIの技術を社会で活かす
- AIを研究しようと思ったきっかけは何ですか?
幼い頃から語学に興味があり、中学生時代から自治体の海外交流事業に参加するなどしてよく英語を勉強していました。その一方で、親が心配するほどパソコンにハマっていて、小学生の頃から自分でウェブサイトを作ったりしていました。学生時代に進路を考えるようになった時、自分の好きな「語学」と「コンピュータ」が融合するような分野はあるのだろうかと調べていて、自動翻訳など人間同士のコミュニケーションを促進できるAI技術を知り、興味を持ったのがきっかけです。それで自然言語処理の研究室を選び、ニュース記事の自動要約の研究をしました。
― それで仕事もIT業界に?
そうですね。AI系のエンジニア、もしくは研究職として働きたいと考えていました。社会人の最初は、WEB系のIT企業に入社しました。企業説明を聞いて、先駆的なことをやっているところに興味を持ったからです。携わった仕事は、広告文の自動生成技術やチャットボットの応答精度の改善など。
その後、私が学生時代から参加している言語処理学会で顔見知りになっていて、私自身も頻繁に論文を拝読していた研究者の大先輩から声をかけていただき、ITコンサル系の会社に転職しました。研究してきた技術を世の中に出していきたい、という気持ちが強かったですね。そこでは、カスタマーボイス分析のような自然言語処理技術をはじめとし、様々な機械学習技術を駆使して多岐に渡る企業様の事業課題解決に向けて尽力してきました。多くの先輩方、チームメンバーに助けられつつ、技術開発やプロジェクトリーダーなどの経験を通して、自分自身も成長できたと思います。
人の生命や財産を守れるようなテクノロジー分野に関心を抱く
- JX通信社に入社したきっかけを教えてください。
もともと、NewsDigestのヘビーユーザーだったんです。アプリは以前から重宝しています。大学院の研究ではニュース記事の要約をテーマにしていたことから、JX通信社が当時リリースしていた、Vingowという三行要約のサービスも把握していました。どこかのAI技術関連のニュースで、インタビューを受けていたのも見たことがありました。
私が今までに働いてきたのは、BtoBの会社でした。対企業での技術開発には携わってきましたが、その先のユーザーが実際に豊かになっているのか自分の目ではっきりと見えないことが、私の課題としてありました。そんな中でコロナ禍になり、インターネットの活用に慣れていない人たちががデマや信憑性の薄い情報に惑わされたり、自然災害が起きた時に自治体の情報発信が遅れて多くの方が亡くなったりするニュースなどを度々目にするようになりました。その頃から、人の生命や財産を守れるようなテクノロジー分野に携わってみたいと思い始めました。
-すばらしいですね。会社がやろうとしていることに共感されていますね。
そうですね。ベクトルは合っている気がします。そういうのもあって、今後のキャリアを考えて情報収集するようになり、たまたま一社目に働いていた会社の先輩がJX通信社で働いていることを知りました。「あ、NewsDigestのところだな」と思い、話を聞かせてもらったのがきっかけで、JX通信社に転職することになりました。
-ご縁に恵まれていますね。
本当にそう思います。ありがたい先輩です。
「ニュースの自分ゴト化」を目指して
- 今のお仕事について教えてください。
今、NewsDigestとしてはアプリをFlutterという技術に置き換えようとしている状況です。これは長期的な戦略で、あとから様々な機能改善を効率的にできるようにするための取り組みです。
それとは別に、喫緊の課題を解決して収益を確保するプロジェクトがあります。私は、11月末からこちら側のプロダクトマネージャーとして働いています。NewsDigestを、もっと多くの方々に必要としてもらい、使ってもらうにはどうしたらいいかを分析し、それをアイディアを出して解決する。たとえば、アプリの起動時間や広告の位置、サムネイルのサイズなど、細かいけどユーザーにとって地味に違和感を持つところを解消したり。あとは、ニュースコンテンツの拡充や見せ方の改善を行う必要もあると感じています。
- 今後、どのようなことに取り組みたいですか?
今、他社の防災アプリを使っている方もいると思います。その現状に対して、「NewsDigestをインストールしていれば、自分の身も、大切な人も守れる。大事なモノを守るために、必要な情報は全てNewsDigestが届けてくれる!」とか、「NewsDigestを開けば、それが全て揃っている」と思ってもらえる状態を作りたいです。
社長の米重さんが、昨年最後の全社ミーティングで、NewsDigestに関して「ニュースの自分ゴト化を目指す」と話しました。私もその通りだなと感じていて、一人ひとりのそれぞれ異なるユーザーにとって必要なニュースをどれだけ提供できるかが、NewsDigestに求められています。
NewsDigestは昨年から、「コロナ防災タブ」で爆発的にユーザーが増えたという実績があります。それはやはり、コロナに関するニュースがユーザーにとって「自分ゴト」のニュースだったから、そしてユーザーの生活圏の身近なコロナ情報を得られたからだと思います。
ここでももし「NewsDigestはコロナ情報のアプリだ」と思われてしまったら、コロナが収束した時、ユーザーはどんどん離れていくでしょう。コロナ情報に限らず、災害、事件、事故、そういった情報に関して
「さっきパトカーや消防車のサイレンが鳴っていていたけど、なにがあったんだろうと思ったら、NewsDigestが全部教えてくれる」という状態が理想的。そういう方向でも機能の拡充を進めていきたいと思っています。
-大事ですよね。こういうことって、起こった時に必要だけど、終わったら忘れてしまいますよね。
そうですね。NewsDigestでは、ユーザーが登録している地域での火事の情報や、ローカルな事件・事故の情報が、すでにプッシュ通知で届くようになっています。その情報はおそらく他社のニュースアプリでは勝てないNewsDigestの強みだと思っています。
大きな事件だと、様々なニュースアプリが全国プッシュで伝えると思いますが、大きな事件でなくても、ローカルな何かしら伝えなければいけない情報があるはずです。そのような情報を伝えられるのが、NewsDigestの強みだと思っています。
そこに価値を感じている一定のユーザーは定着してくださっていると思いますが、「自分にとって必要なニュースが届くアプリだ」という認識をより多くの方にもっていただけると嬉しいなと思います。
- 防災ニュースに関して、どんな考えをお持ちですか?
私の実家は愛媛県にありますが、夏になると大雨によって災害級の事例が発生する時もあります。そのような有事の際、テレビを付けても市単位での情報発信しかしておらず、実家の近くがどういう状況なのか両親も祖父母も把握できていないのではと思います。
このような場面で、ユーザーの身近な情報を、ユーザーの元にちゃんと届けられるシステムにしていかないといけないと感じます。
また、現在、新型コロナウイルス感染症に関しては、オミクロン株の流行が日々ニュースに取り上げられています。この第6波で、一般ユーザーはどんな情報が欲しいんだろうと思って、地元の同級生に連絡してみました。同級生の一人が、中学校の社会科の先生をやっているんですが、「NewsDigestをすごく使っている」と言っていて驚きました。プッシュ通知の早さが圧倒的だと感じていて、社会科の先生として情報収集するために重宝してくれているそうで、とても嬉しかったです。さらに様々な細かいニーズに応えられるアプリにしていきたいという気持ちになりました。
- 今後入社される方へのメッセージをお願いします。
JX通信社には自由な風土があり、自分がやりたいと思うことを実現しやすい会社です。もちろん、事業のベクトルとその人のやりたい志向のベクトルが合っていることが前提ですが、多少のズレであれば事業側のベクトルを調整することも可能だと思います。
会社に対して「自分としてはこういうことやりたい」というアイデアをいくつも出し、その中から挑戦するものを選択して、方針を決めて主体的に動けるところに一番やりがいを感じています。
周りの同僚たちも、単なる作業に徹する人はおらず、役職や上下関係にとらわれず、それぞれが持っているスキルや思考を駆使して、JX通信社を大きくしようと動いています。みんなが一丸となって作り上げている感覚です。
-ありがとうございました
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