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【事業責任者インタビュー】こだわりの自社製品を提供した先に患者様の健康があると信じて

独創的な技術を用いた製品を提供している常光の医療機器メーカー事業。病院・臨床検査の世界で、高い信頼を得ています。

「メーカー事業では、直接患者様と触れ合う機会こそ少ないですが、機器を扱っているユーザーの先に必ず患者様がいます」と話すのは、医療機器・診断薬事業本部長の檀上 雄介です。

今回は、檀上に医療機器・診断薬事業の仕事について、そして今後の目標を聞きました。

▼略歴
医療機器・診断薬事業本部長 檀上 雄介
大学で経営学部商学科を専攻した後、金融関連事業の営業職に就く。医療従事者である家族の存在をきっかけに医療を身近に感じ、26歳の時に常光へ入社。大阪営業所に所属し、医療機器メーカー事業の関西・四国担当の営業として売上に貢献してきた。大阪営業所の所長、営業サービス部の部長を経て、2022年4月より医療機器・診断薬事業本部長に就任する。

※本記事に記載の所属・内容については公開時点のものです。

独自に開発した医療機器で病院・臨床検査の世界を支える

ーー本日はよろしくお願いします。檀上さんの現在のお仕事内容を教えてください。

2022年4月に医療機器・診断薬事業の本部長を拝命しました。

事業責任者として、各部門の部門長や現場の社員たちと連携を取りながら、業務を管掌しています。

一言で言えば、全部門のマネジメントが主な業務です。

医療機器・診断薬事業は、営業部をはじめ、開発部、製造部、さらにはマーケティングリサーチを行う部門など、多くの部門で構成されています。

働く社員一人ひとりとコミュニケーションを取りながら、組織の全体を見るのが私の役割です。

ーー医療機器・診断薬事業では、具体的にどのような製品を開発・販売しているのでしょうか?

医療機器メーカー事業として「医療機器」と「診断薬」を自社で開発・販売しています。

とくに、透析液濃度管理を行う機器や血液等の検体からデータを分析する検体検査装置の領域は、ニッチな領域ながら全国的なシェアも大きく、50年以上の提供実績を誇っています。

また、この20年は病理・細胞診検査にも領域を広げて、さらに広い領域で医療機器の提供を続けている事業です。

これらの装置だけでなく、装置を利用するに伴って必要になる「検査試薬」についても手がけています。

ーー医療の領域としてはニッチな分野ですが、その中でも多種多様な製品を扱っているんですね。もう一つの柱である「診断薬」というのは、どのようなものを指すのでしょうか?

検査薬といった方が馴染みがあるかもしれませんね。健康状態を診断するための検査に要する薬のことを診断薬といいます。

いわゆる疾病の治療などに用いられる治療薬とは異なり、病気を治すのでなく「見つける」薬品です。たとえば、各種感染症の検査キットや測定試薬などがあげられます。当社では約15年前から、主にがんに関連する遺伝子の検査キットを国内で初めて開発し販売しています。

ーー自社で開発・販売をするということで、さまざまな職種の方が活躍していると思います。各部門の役割や簡単な仕事内容を教えてください。

部門の構成については、先述した通りで大きくは営業/サービス、開発、製造、マーケティングと分かれています。

私も長年の間、身を置いてきた営業部門では、国際営業と国内営業がそれぞれのフィールドで営業活動を進めており、日々、当社製品のシェア拡大のための活動をしています。

当社の製品は98%がディーラー(医療商社)経由での販売です。取引先は大手の商社から個人経営企業までさまざま。全国で約100社とお取引をさせていただいています。

基本的には、ディーラー様との同行も含め、機器を使ってくれる医療施設や検査機関を訪問したり、展示会に出展したりという業務がメインです。

加えて、営業/サービス部門には「営業サービス担当」も在籍しており、販売後の修理サービスなどのアフターケアと自社製品のリプレース販売において大きな役割を担っています。

また、自社で新製品を開発するためには、開発前にニーズ調査などが必要です。そのためのマーケティングリサーチを専門に行う少数精鋭の部隊もあります。

ーー開発部門と製造部門では、どのような役割分担をしているのでしょうか?

開発部門は、新製品の設計や試作機を開発する部門です。

新製品を作ろうという企画段階では、市場のニーズに基づいた大まかな仕様が検討されます。それを開発部門が「機器の大きさ」「使用する部品」「測定方法」など詳細を設計図に落とし込んで、まずは「試作機」を作るんです。

機械・電気・化学・ソフトウェアなど、各専門知識を持ったグループが結集して、一つの製品開発プロジェクトで1〜3年の年月をかけて試作機を作り上げ、評価・検証までを行います。

一方で、試作機の検証が完了し、製品として販売する段階になったものを量産していくのが製造部門です。同じ品質を保って、全国のユーザーに届ける役割を担っています。

当然ながら、作り出すものが「医療機器」か「診断薬」かで専門性も異なるため、医療機器と診断薬でも開発チーム・製造チームが分かれています。

世の中のニーズに合った製品が提供できる喜び

ーー20年の間、医療機器メーカー事業の営業として活動されてきて感じている“やりがい”を教えてください。

営業担当者としては、常光の「お客様に寄り添う」という基本姿勢を元に営業活動ができることは、大きなやりがいです。

一社一社、一人ひとりのお客様と向き合って、ニーズに合ったご提案に注力できます。

時には、お客様にご迷惑をおかけしてしまうこともありますが、その際に誠心誠意対応することで、それまで以上に関係が良くなるお客様もたくさんいるんです。

失敗があったとしても自分の対応次第で良い方向に導けるのは嬉しいですし、その経験は営業職としての成長につながると思っています。

ーートラブル時の対応こそ、お客様への姿勢が問われますよね。世の中のニーズに合わせた機器や診断薬を生み出しているところで医療への貢献度が高い仕事だと思いますが、いかがでしょうか?

そうですね。医療機器メーカー事業では「確かな技術で明日の医療を照らす」というのが大きなテーマにあります。医療への貢献度は高い仕事です。

とはいえ、実は直接的に患者様のお喜びの声を聞けることは多くありません。我々が扱っているのが、基本的には「検査のための製品」という性質上、なかなか一般の患者様の目に触れることが少ないからです。

もちろん検査機器を使うユーザー様から「検査の精度が増した」「扱いやすくなった」とお声がけいただけることはたくさんあります。

そのため、これは自分の中で信じていることになるのですが「製品を扱ってくださるユーザー様が喜んでいる先には患者様がいて、絶対に役立っているだろう」という気持ちを常に持っています。

我々が扱っている製品が利用者様の手に渡り、その先の患者様の早期の疾病検知につながる。その土台がある上で、会社としての事業成績を伸ばしていくことが私たちのミッションだとも思っています。

医療だけでなく、今後は広く社会貢献もしていく

ーー医療機器・診断薬事業では、今後どのような活動目標を掲げているのでしょうか?

代表の服部も話をしていたと思いますが、当社では今後SDGsの考え方を目標や活動方針に導入して取り組みを強化することを決めています。現在は準備期間として、研修への参加や来年度の目標設定の作成に奔走している最中です。

企業としてどのように社会に貢献していくかは、間違いなく今後の大きなミッションになります。

とくに、医療機器メーカー事業では「健康寿命を伸ばす」「医療廃棄物を減らし、脱プラスチックを目指す」という取り組みに注力する計画です。

我々の手がける製品を普及させることで、疾病の早期発見につながれば、健康寿命の延長に寄与できると思いますし、当社製品の製造についても梱包材等含めて、プラスチックではない素材を利用するなどして「廃棄までを考えたものづくり」をしていくことを目指しています。

ーー社会的にも意義のある活動になりそうですね。製品のシェア拡大も一つのテーマになりそうですが、いかがでしょうか?

そうですね。先述した通り、取扱製品のうち透析領域と検体検査の領域は市場も安定しており、すでに大きな実績がある領域です。国内シェアも半分近くを占めている製品も数多くあります。

今後、一番注力したいと思っているのは、病理・細胞診検査の分野です。他の二つの領域に比べると当社での実績がまだ浅いながら、話題が高まっている「がんゲノム医療」の分野と密接な関係にある領域のため、需要の伸びが期待できます。この領域でまずはシェアの三分の一を取ることが目標です。

ーーこれらの目標達成のために、あえて課題をあげるならどんな点があるでしょうか?

まず、SDGsに関しては、これから全社員への意識の浸透が課題になると思っています。本格的な活動はこれからということもあり、まだまだSDGsに関する勉強会は不十分です。とはいえ、主導しているプロジェクトメンバーの意識は確実に高まっているので、今後さらに力を入れたいですね。

同時に「常光はSDGsに取り組んでいる企業だ」という対外的な発信もしていきたいと思っています。

次に病理・細胞診検査の分野のシェア拡大に必要なのは「遺伝子やゲノムに関する基礎知識」です。

私自身も未だ勉強中ですが、社内勉強会を定期的に実施して社員の知見を深めています。やはりものを作って普及していくためには、その土台の知識は絶対的に求められます。知識がないと会話の中に散らばったヒントも拾えません。そういった機会損失をなくすことが今後の課題です。

おかげさまで、ゲノム医療関係のお客様とのつながりもできてきたので、今後はそういった方々に講師を依頼して、より専門性の高い勉強会を開催していただこうと計画しています。

ーー最後に採用メッセージをお願いします。

当社での仕事は好奇心が強く、何事にも積極的な方にやりがいを持っていただけると思っています。業務の中での裁量が広く、自分がやりたいと思ったことを積極的に行っていただける環境です。

また、私も一番の信念として持っているのが「周囲とのコミュニケーションを適切に取る」ということ。トーク力が優れているなど、特別なことではなく「チームでの仕事を円滑に進める姿勢」が大切です。私たちと一緒に心地良いコミュニケーションが図れるチームを作ってくれる方のご応募をお待ちしています。

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