みなさんは、産休育休制度をご存知でしょうか。
もちろんアイエスエイプランにも制度はありますが、まだまだ整っていないものでした。
今回は、育児・介護休業法の改正をきっかけに産休育休制度を一から見直し、正しく運用ができるように整備しましたので、その様子をご紹介します!
なぜ産休育休制度を見直すことに?
2021年6月に、出産や育児による労働者の離職を防ぎ、男女ともに仕事と育児を両立できるようにすることを目的として、育児・介護休業法が大きく改正されました。
改正の趣旨
出産・育児等による労働者の離職を防ぎ、希望に応じて男女ともに仕事と育児等を両立できるようにするため、子の出生直後の時
期における柔軟な育児休業の枠組みの創設、育児休業を取得しやすい雇用環境整備及び労働者に対する個別の周知・意向確認
の措置の義務付け、育児休業給付に関する所要の規定の整備等の措置を講ずる。
厚生労働省|育児・休業法について
上記の法改正に伴い、産休育休制度については以下の対応が必要になりました。
・制度と育休取得促進に関する方針の周知(2022年4月1日施行)
→育児休業を取得しやすい雇用環境整備及び妊娠・出産の申出をした労働者に対する個別の周知・意向確認の措置の義務付け
・産後パパ育休制度適用の説明(2022年10月1日施行)
→男性の育児休業取得促進のための子の出生直後の時期における柔軟な育児休業の枠組みの創設
アイエスエイプランの産休育休制度
法改正に伴う必要な対応が分かったので、あとは元の産休育休制度を改修するのみ!
…と行きたいところでしたが、実は社内の産休育休制度はかなりぐちゃぐちゃなものでした。そこで、これを良い機会として、産休育休制度を一から見直すことにしました。
制度の内容を知るところから
まずは、Webサイトや書籍を用いて、産休育休制度のあるべき姿を調査するところから開始しました。きちんと調べてみると、今までぼんやりとしか知識が無かった部分がどんどん肉付けされていく感覚になりました。それと同時に、知識が付いてきたことで様々な疑問が浮かんできました。
例えば…
「男性が、子供の出生後すぐに取得できる育休には産後パパ育休と育休の2種類があることは分かったけれど、それぞれのメリットデメリットは何だろう?」
「貰える手当金にはいくつか種類があるけれど、誰がどこへいつまでに申請すればいいの?」などなど。
★参考書籍はこちら
宮武貴美(2022)『新版 総務担当者のための産休・育休の実務がわかる本』(日本実業出版社)
いくつか疑問点はありつつも、産休育休フローの見通しが立ちました。そこで次は、お世話になっている社労士の方に、法改正の詳細やフローのレビュー、疑問点解消の機会をいただくことにしました。
↑検討初期段階のフロー
今回の法改正にて、具体的に行わなければならないことの説明や、自分たちがまとめたフローを見ていただき、不足しているものが無いかを確認してもらいました。専門知識を持った方にレビューをしていただいたことで、調査では見落としていた部分が明らかになり、検討事項に組み込めるようになりました。
アイエスエイプランでの運用を考える
ここまでで、やっと本来の産休育休制度が形になってきました。次に行ったことは、「アイエスエイプランで制度を運用するにあたって必要なことは何か」の検討です。
例えば、アイエスエイプランの休職制度では、月に1度の1on1を実施しています。休職中の心身の調子や、通院の様子を伺う機会として設けています。この1on1を育休中の社員にも実施することで、何か良いことがあるかもしれないと考えました。育児や社内の様子を共有し合うことで本人の不安解消に繋がったり、手続き関連のものを忘れる心配が減ることが期待できることから、産休育休中の1on1も実施することとなりました。
一般的な産休育休制度のフローに則って対応するだけでなく、”アイエスエイプランの”産休育休制度にカスタマイズしていくことが、社員の安心や制度の使いやすさに繋がるのではないかと思います。
↑産休育休制度の流れ(説明資料より抜粋)
↑産休育休に伴う申請関連のマイルストーン(説明資料より抜粋)
最後に、今回の法改正にある「個別告知義務」の対応ができるように説明会の準備をしました。これから産休育休を取得する社員に向けて、制度の概要から諸申請について、復職後のサポート体制など、安心して育児に取り組めるように、休業に入る前に説明できればと思います。
説明会の準備は、これまで一から調べて作った内容をアウトプットし、最終確認する良い機会となりました!
自分たちで作るからこその学び
今回、産休育休制度を見直して良かったと感じたのは、自分で一から調べて制度をつくることで大きな学びが得られたことです。既存のフレームをそのまま使ったり、専門知識のある人に依頼を丸投げすることは簡単ですが、自分たちで調べたものを解釈して、必要に応じて専門知識を持つ方に協力してもらいながら制度を作ったことで、社員が分かりやすく、使いやすい制度ができたのではないかと思います。
最後に
今回は、育児・介護休業法の改正に伴って産休育休制度を大きく見直しました。
ポイントは、自ら調べて学びながらつくっていくところでした。ベンチャー企業のカルチャーが感じられる、良い機会となりました!