22卒新卒採用が終了し、今年も無事に内定者が決定しました。毎年独自の採用スタイルを持ち、試行錯誤しながら進めている新卒採用。採用がひと段落したので、22卒の採用をデータ分析にて振り返りました!
今回から全3回に渡って、その振り返りの様子を公開します。
①プロセス編
②マーケティング編
③人材要件編
初回となる今回は、そもそもの採用プロセスについて全体像を紹介していきます。
採用プロセス
まず、全体の採用プロセスは以下の通りです。
(上図:アイエスエイプランの採用プロセス)
各プロセス紹介
ここからは、各プロセスについて紹介します。
①経営課題を考える
採用を行う際には、まず「なぜ採用を行う必要性があるのか?」「どんな人が必要なのか?」を考えなければいけません。多くの組織には経営課題があり、その経営課題を解決できる人が組織にとって必要な人となります。
現在のアイエスエイプランの経営課題は、「顧客の本質的な課題を解決する人材をもっと増やしたいこと」。そのため組織にとって必要な人は、「顧客の本質的な課題を見つけ、解決策を考えられる人」と定義しています。
②人材要件を考える
アイエスエイプランにとって、「顧客の本質的な課題を解決する人材」が必要なことは分かりました。それでは「顧客の本質的な課題を見つけ、解決策を考えられる人」とは、具体的には何ができる人なのでしょうか?このように、抽象度の高い「組織にとって必要な人」を具体化し、スキルや特性などを定義したものを人材要件といいます。(詳しくは③人材要件編にて)
22卒採用では、人材要件を以下の3つにて定義しました。
【調査ができる】
業務課題が発生した際に、解決のために必要な因子を集めることができる。
そのときに情報源(出典)が信頼できるものなのかどうかを明確にして情報収集を行うことができる。
【分析ができる】
収集した情報を元にしてカテゴリ分類などを行い、課題設定ができる。
分類手法に関してはビジネスフレームワークなどを利用することが望ましい。
【思考の活用ができる】
ロジカルシンキング:情報の積み上げを行って自分の考えを持ち、作ったものに対する説明ができる。
クリティカルシンキング:一度立ち止まり、この考えは本当に正しいのか?と批判的に考える。
ラテラルシンキング:時には固定観念から離れて全く新しい角度から考えることができる。
③学生の判定基準を決める
人材要件が定義できても、その人材要件に当てはまる人を判定できなければ採用はできません。そこで次は、「どうやったら学生のスキルや特性が見極められるか?」を考え、判定基準を決めます。(詳しくは③人材要件編にて)
(上図:アイエスエイプランの選考フロー)
アイエスエイプランでは、選考フローとして説明会、適性検査、課題選考、一次面接、二次面接、最終面接を用意し、人材要件と学生のスキルや特性とのマッチングを測っています。
説明会:価値観やキャリアのマッチング
適正検査:基礎学力(数理、言語)、ストレス耐性のチェック
課題選考:独自の課題による調査力、分析力、思考力のチェック
面接:課題をもとにした調査力、分析力、思考力の深掘り、キャリアに対する志の有無をチェック
④候補者となる学生を集める
人材要件、測り方が定まったら、いよいよ人を集めるフェーズです。それでは、どのように候補者となる学生たちを集めたら良いのでしょうか?一般的には、採用媒体(マイナビ、リクナビ等)を用いて広告を出す方法がオーソドックスと言われています。最近では、リファラル採用も主流となっています。
(マイナビ2022 会社ページより)
ただ「じゃあ、どの媒体を使えばうまく行くのか?」という話ではありません。以下のように、方針と計画を立てることが大切です。(詳しくは②マーケティング編にて)
・いつまでに何人採用したいのか
・そのためにはどれくらいの候補者が集まればよいのか
⑤人材要件に当てはまる学生を見極める
⑥合格者が決定する
集めた母集団に対して独自の測定方法に従って選抜を行います。選考にて合格した学生は、晴れて内定者となります。
⑦採用の振り返りを行う
内定者が決まれば、一見すると採用が終わったように感じます。しかし、人を採用することがゴールではありません。採用に限らず、何事にも共通して大事なのは「振り返り」です。以下のような観点を持って、採用全体の振り返りを行います。(詳しくは②マーケティング編にて)
・もともとの目的「組織にとって必要な人材を採用する」は実現できたか?
・採用までのプロセスでエラーは起きていないか?
・計画通りに候補者集めができたのか?
最後に
今回は、採用振り返りを紹介する前段階として、採用プロセスの全体像を紹介しました。どんな風に採用の方針を立て、採用活動を行って、振り返りをしているのか…。次回からは、実際にデータ分析して見えた発見や改善ポイントを紹介します!
次回「マーケティング編」お楽しみに!