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BaaSプラットフォーム事業部プロダクトマネジメント部 プロダクトチーム
山岸 裕斗 Wallet Stationチーム エンジニア(写真 中央)
大学卒業後、SIerに入社。金融機関向け営業支援ツールの開発から運用やAIを用いたシステム企画などを経験。2020年7月にインフキュリオンへ中途入社。
三井 広太 Xardチーム エンジニア(写真 右)
チームリーダーとして自動車整備システムのクラウド化・機能開発プロジェクトを経験。要件定義からテストまでを経験。2020年7月にインフキュリオンへ中途入社。
榊田 峻 PayDash チーム エンジニア(写真 左)
SIerにて証券系システム開発・運用、コンテナ技術を用いたインフラ環境構築などを経験。2020年4月にインフキュリオンへ中途入社。
インフキュリオンでは入社者のオンボーディングのために、メンター制度を導入しています。中途入社者には3カ月、新卒入社者には1年間にわたって先輩社員がメンターとして付き、社内の人間関係構築をサポートしたり、業務に関わる悩みや困りごとなどの相談に乗ったりしながら、活躍できる状態になるまでを支援します。
今回は、2021年新卒入社者のメンターを務める山岸、三井、榊田の3人に、1on1でどのようなことを話しているのか、どのような思いでメンタリングをしているのかを話し合ってもらいました。
新卒入社者の状況や経験度合いによって1on1の頻度・やり方は異なる
ー 山岸さんは1on1をどれくらいの頻度で実施し、どんなことを話されていますか。
山岸:今は週に2回、18時頃から30分間、1on1の時間を設けています。メンタリングは、仕事を一緒にしたり、時にはプライベートの部分も共有したりして関係性を深めていくのが基本です。ただ私の場合、メンティーとは別のプロジェクトを担当しているので、仕事の具体的なことを聞かれたり、それにアドバイスしたりすることはほとんどありません。
代わりに、今のプロジェクトでメンティーがどういう業務をやっているのかを聞いて、順調に進んでいるかを確認しながら、メンティーがモチベーションを維持できるように意識して話をしています。
それ以外にもプライベートで、例えば休みの日に何していたか、最近だと年末年始にどう過ごしたかといった話もして、何でも話せるような空気づくりを意識しています。
─ プロジェクトが違うと、1on1以外で話す機会はあまりないのですか。
山岸:そうですね。出社するタイミングが合えば一緒にランチに行くことはありますが、今は基本的にリモートワークですし、対面で話す機会が少ないのはコミュニケーションをとる上で難しさを感じる部分ではあります。
話せる機会が限られている分1on1でしっかり話ができるように、毎回どういう話をしたかをメモしておいて、次の回にはその後どうなったか聞くなど、連続性を意識していました。そうやってメンターのことをよく知ろうとすることで、メンティーからも自分のことを聞いてくれるようになるなど、少しずつ距離が詰まっていったと思います。
─ 三井さんはいかがですか。
三井:私の場合、最初の半年間は毎日17時から1on1をやっていました。数カ月経った後には少し頻度を下げて月・水・金曜の週3回、1時間ほどで実施していました。ただ、私のチームが担当するXardというプロダクトは、開発する上でクレジットカードの知識が求められるなど難しい部分があるプロダクトなので、それをフォローするために時間をオーバーすることも結構ありました。
山岸さんの場合はプロジェクトが別でしたが、私とメンティーはXardチーム内でほぼ同じ領域を担当していましたので、話す内容も業務に直結するものが多かったです。プライベートの話はあまりできていなかったかもしれないですね。
─ 1on1の時間以外にもコミュニケーションの機会は多いですか。
三井:そうですね、実際に話しているかは別として、ずっと通話状態だったように思います。画面共有してお互いの作業を見せ合いながら仕事をしたり、ペアプログラミングのようなことをしてみたりして、オフィスで隣の席にいるような感覚を演出していました。
1on1のほかにも、「雑談作業枠」の時間をとってカジュアルに雑談しながら一緒に作業するとか、Xard内部でエラーが発生した時には調査を一緒に行って、少しずつ仕事に慣れてもらうよう努めました。
─ 榊田さんはいかがでしょうか。
榊田:メンターを始めた5月の頃は、毎日1時間ほど1on1を実施していましたが、6〜7月は週1回に頻度を落としました。リリース後に落ち着いてからは、自分だけでなくもう1人リーダーを交えて、「何でも質問していい時間」としてミーティングを実施しています。
はじめの頃は、開発を始めるまでの各種セットアップ作業を手伝ったり、プロダクトの概要など基本的なことを説明したりしました。他にも、業務の具体的な進め方やプロダクトの仕様、ツールの使い方など、教えられることは一通りレクチャー形式で教えました。
そのあと、修正作業を実際に任せてみて、分からなかった部分の質問に答えたり解説を加えたりするやり方に移っていきました。
最初は、「聞いても忘れる」前提でどんどん話していましたね。メンティーにも「何回でも聞いていいから」と話した上でです。自分の場合、メンティーは同じプロジェクトなので会議はずっと一緒ですし、「分からなかったらDMなりMeetですぐ呼んで」と伝えていました。最初は、聞いても忘れるのが普通ですし、時間が経って余裕が出てきてようやく「あの話はこういうことだったんだ」とつながってくるものだと思うからです。
─ 1on1の頻度や時間、やり方は、それぞれのメンターがメンティーの状況や習熟度に合わせて結構違いがあるのですね。
山岸:そうですね。私は2020年入社の新卒入社者のメンターも半年だけ務めたのですが、その時は毎日朝と夕方に30分ずつ1on1の時間をとって、朝会・夕会のようなことをしていました。朝はその日の予定を確認して、夕方は仕事の進め方の振り返り、という感じです。質問の仕方やビジネスマナーの面でもフォローができるように、意識してコミュニケーションしていました。
エンジニアとしてキャリアを築く上での「土台」をつくる
─ 新卒の育成に対してどういう思いでメンターをやっていますか。
山岸:入社直後は申請などいろいろな手続きが必要だったりしますが、リモート環境だとその辺りの社内ルールは聞きにくい環境に置かれていたと思うので、メンティーの状態をよく見るように意識して、少しでも疑問に感じていそうだったらフォローをするとか、必要に応じて上長に確認を取るなど対応していました。
メンターを務める上で、メンティーとその上長や社内の他のメンバーとの架け橋のような存在になれればと思ってやっています。例えば、もしメンティーがやりたいことと今やってることがずれていた場合には、マネジャーに「こういうことをやってみたいそうですよ」と話をつなぐとか、そういうことですね。
あとは、せっかく時間を取って1on1をしているので、リモートで人と会話することが減ってきている中、私自身も聞いてほしいことがあれば話したりして、気分転換をしていました。おかげで楽しくやれていると思います。
─ ご自身が前の会社に新卒で入社した時と比べてどうですか。
山岸:前職では、新卒入社者のフォロー体制がまだなかったタイミングでの入社だったので、情報は自分で取りにいかなければなりませんでした。インフキュリオンは、ベンチャーでありながら早いうちからメンター制度を設けて入社者をフォローしている点でよい会社だと思いますし、取り組みへの共感がメンターを引き受けている理由の1つでもあります。
─ 三井さんはどういう思いを持ってメンターをしていますか。
三井:メンティーがこれから何十年とエンジニアとしてのキャリアを築いていく上での土台となるような知見、仕事の仕方を身につける1年にしてほしいという思いでメンターをしています。
私は前職で、新卒入社した直後に1人で顧客企業に常駐してシステム開発をしました。学生時代は史学専攻でシステム開発は未経験だったにもかかわらず、顧客先であらゆることを独学で身につけなければならず、とても苦労しました。そのぶん当時自分が何をしてほしかったか、どういうフォローがあるとよかったかが分かるので、メンターとしてサポートしたいと思いました。
─エンジニアとしてのキャリアの土台となる知見というのは、どういうものですか。
三井:インフキュリオンや今関わっているプロダクト・サービスだけに通用する知識ではなくて、エンジニアとして他の会社でも使えるような知識やノウハウ、ツールの使い方などです。
例えば、Xardはお客様の情報を扱うシステムなので、セキュリティに配慮した運用の方法ですとか、テストを計画する時の考え方、プログラミングをする際のバグを未然に防ぐ考え方などです。あとは、24時間365日の安定稼働が求められるミッションクリティカルなシステムなので、常にユーザーのことを意識して仕事をするといった「心構え」的なこと。そういったものを集中的に教えるようにしました。
─ 榊田さんはいかがでしょう。どのような思いでメンタリングをしていますか。
榊田:気をつけた点としては、いわゆる心理的安全性を担保するよう気をつけました。先ほども話したように「同じことを何回聞いてもいいよ」と伝えることもその一環です。
新人だと特に、「いまさらそれを聞くの?」と言われたらどうしようと思って質問できずにずるずると時間が経ってしまうことはありがちだと思います。私の担当したメンティーが自分からどんどん質問するタイプではなかったので、もっと質問していかないとこの先の成長が厳しいと思ったことも理由でした。
「質問する」ことは、エンジニアの成長にとってとても重要なことです。「質問がすべて」と言っても言い過ぎではないくらい。
幸いなことに同じチームには経験豊富なエンジニアがいるので、私だけでなく社内のそういった先輩エンジニアたちと早く信頼関係を築いて質問していければパワーアップできるよとメンティーには話してあります。ただ、質問は相手の時間を奪うことでもあるので、聞いた分は成果を出す意識を忘れずにね、ということも合わせて伝えました。
メンターが見つめるメンティーの成長と課題
ー メンターを担当して、メンティーの成長につながってよかったと思うことや、苦労したことがあれば教えてください。
山岸:今はリモートワークがベースで、コミュニケーションの機会が少ない状況ですが、そういう中でも孤独を感じずに会社に馴染む手助けはできたかなと思っています。
時々、伝えたいことが上手く伝わらないことはありますが、きちんと向き合って説明を尽くせばそれに応えてくれる人が入社してきてくれているので、苦労というほど困ったことはありません。
─ 三井さんはメンタリングの成果をどのように見ていますか。
三井:質問の仕方がとても良くなったと感じています。質問をされる側は、基本的にメンティーが今何をやっているかが分からないですよね。そこをまず理解してもらうところからのスタートでした。
「質問するときは、今自分が何をやっていて、ここまでやってエラーが出た、自分としては原因はこれだと思って修正してみたが解決しない──といった外堀を埋める質問をしましょう」という話を何度もしてきたので、その甲斐あってかだいぶ質問の仕方がよくなったと思います。
─ 榊田さんはいかがでしょうか。
榊田:自分から質問したり、仕様について「こうしたほうがいいのではないか」と提案したりと、積極性が出てきたことはメンタリングの成果だと思います。スキル面では、プログラムの修正などちょっとしたことは安心して任せられるようになりました。ただ、これまでの数カ月は開発フェーズ的に重たい処理はメンティーにはさせてこなかったので、今後はもっと大きな単位の仕事に対応していけるかどうかが課題になると思います。
他に、質問などコミュニケーションが端的になったのは、メンティーが成長した点だと思います。ただ、ドキュメンテーションの作法的なことやビジネスの場で使う文章スキルは、きちんと体系立てて教えていかないといけない課題だと思っています。
自分なりの「意志」を持って仕事に向き合う人が活躍できる場所
─ 最後に、これからどういう人にインフキュリオンに入社してほしいかを教えてください。
山岸:今まさに成長フェーズにある会社で、人もどんどん増えている状況なので、私から「こういう人でなければ」というものは特にないです。性格や得意なことが全然異なる人が仲間になってくれれば、それだけ組織に厚みが出ますし、面白くなると思うので、Fintechや決済に興味がある人は、どんどんチャレンジしてほしいと思っています。
強いて言えば、やることがたくさんある中で、与えられるのを待つのではなく、「自分はこれをやってみたい」という気持ちを持って自走できる人に来てほしいです。
三井:今のやり方や慣習をそのまま踏襲するのではなく、「もっと改善できるのではないか」という視点を持って新たなルールを提案してくれるようなアグレッシブな人に、私は入社してほしいです。Xardチームは特にそうかもしれないんですけど、今のやり方が最善とは限りませんし、ルールがまだない部分も多いんです。チームとしても、新たな提案が受け入れられやすい環境にありますので、今後Xardがプロダクトとして伸びていく土台となるものを、外部から持ち込んでくれる人にたくさん来てほしいです。
榊田:自分が思う「こういう人」というイメージはないのですが、社内を見ていて活躍してる人はどんな人かと考えると、答えがない、やり方が定まっていない中でもいろいろな人を巻き込みながら突き進んでいける人が活躍しているように思います。人と相談しながら合意を積み重ね、落とし所を探りながらチームでゴールを決めて、そこへ向かって進める人。そういう人がマッチすると思います。