【プロダクト開発秘話】インダストリー事業部での製品開発について〜お客様のためにより速く、より高品質に〜 | 技術ブログ
こんにちは、インダストリー事業部事業部長兼CPO(チーフプロダクトオフィサー)の大西 理王(おおにし りおう)です。事業部長ではありますが、過去にはこちらのようにFusion360を使って電気回...
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今回は、HACARUSの主力製品 HACARUS Checkのプロダクトマネージャーをしている藤田さんにHACARUS入社までの経歴やHACARUSでの仕事についてお話ししていただきました。
HACARUSのインダストリー事業部でプロダクトマネージャーをしている藤田侑佑です。まずはHACARUSに入社するまでの私のキャリアを簡単に紹介させて頂きます。大学では機械工学を専攻し、大学院では熱物質移動や燃料電池を活用したシステムの研究に従事していました。
最初の会社では、自動車部品の設計に携わりました。3年間にわたる経験を通じて設計の知識、CADを使用するスキルを身に着けることができました。
2つ目の会社では、3Dデータで見積りや製造を行うサービスの事業開発を7年間担当しました。新規事業立ち上げのメンバーとして、開発側、営業側の幅広い業務に携わってきました。
新しいサービスを生み出し続けることに関わりたいという気持ちがある中、HACARUSに出会いました。スピード感と裁量を重視し、AIサービスの開発だけでなくAIを活用した提案から運用まで一気通貫で行っているということにも魅力を感じました。入社してもうすぐ1年になりますが入社前に考えていたイメージと大きなギャップはありませんでした。
右側が藤田さん。左は、藤田さんと共に開発チームを引っ張るデータサイエンティストの宇佐見さん。
私はHACARUSの主力製品であるHACARUS CheckとHACARUS Check AIソフトウェアのプロダクトマネージャーを担当しています。プロダクトマネージャーとしてどのような仕事をしているのか紹介させて頂きます。
担当プロダクトの開発内容を整理し、開発マイルストーン作成を行っております。優先度変更、スケジュール変更も発生するので定期的に見直しをしています。直近開発予定のものから要件定義も行っていきます。プロダクトマネージャーとしてユーザーストーリー(なぜその機能が必要か、機能を実装できた時の効果など)をまとめ、メンバーにレビューしてもらいながら要件を詰めていきます。
私が入社する前から2週間スプリントの開発は行われていましたが、ユーザーストーリー単位でリリースを行ったりスプリント単位で振り返りを行ったりというところまでスクラム開発の型ができていなかったので、スクラムイベント(Planning, Refinement, Review, Retrospective)を設計しなおしました。当初はなかなか効果が見えづらかったのですがスプリント毎に改善が見られ、いいサイクルが回るようになってきたと感じています。
とある研修での一コマ。藤田さん。(中央)
今年(2023年)の4月から開発のグループリーダーも兼務することになり、開発メンバーのアサインやマネジメントも行っています。Daily meetingやユーザーストーリー単位での管理で各メンバーが今、何に従事しているのか把握できるようになってきましたが、日々状況が変わっていく中で優先度を判断していくのにはまだ苦労しています。
3D CADの設計の経験があることと、3D CADで設計できるメンバーが少ないため、治具や部品の3Dデータの作成も行っています。時間がない時や複雑な形状のものの場合は外注の設計業者の方にお願いしています。
お客様に納入した装置の外観検査システムのテクニカルサポートも行っています。私一人の力では解決できないことのほうが多いので開発メンバーと連携しながら対応しています。
入社して2ヵ月後くらいに営業メンバーと一緒に説明員として展示会に参加しました。お客様の反応を見ながら説明していくうちに提供しているサービスの内容や価値についての理解が深まったのを覚えています。2回目以降の展示会では展示する装置のセットアップも対応するようになりました。
パートナー様との協業もプロダクトを展開していくうえで重要なミッションになります。自社のリソースだけでやりきれないようなこともパートナー様と協業していくことでお客様により良いソリューションを提供できます。
プロダクトマネージャーとしての業務は開発だけでなく様々な業務に携わっているということが伝わったかなと思います。ちなみに開発メンバーについても開発コードだけを書いているというメンバーはあまりいないと思います。HACARUSはスタートアップで人もまだそれほど多くないということもありほとんどのメンバーはマルチタスクを行っているという印象です。
ユーザーが必要としている機能を考えて、各領域に詳しいメンバーに協力してもらいそれが形になっていくのが見えることがプロダクトマネージャーとして日々楽しさを実感できるときです。
作成した要件定義についてアドバイスやダメ出しを受けながら磨きこんでいったり、それをもとに簡易的に実装したものを触りながら改善を重ねたりというプロセス自体もプロダクトマネージャーとして楽しい部分かなと思います。
さらにお客様に製品を導入頂いてメリットを感じて頂いた時にやりがいを感じます。大手測定機器メーカーや他のAIベンダーが対応できないサービスを提供できることもHACARUSの魅力の一つです。
入社当時はAIや画像処理、ハードウェアに関する知識が不足していることで苦労しました。業務の中で周りのメンバーにサポートしてもらい理解していく中で、どこまでが自分の判断するべき領域でどこからが開発者に任せていい領域かが見えてきて、開発に必要な判断ができる用になってきました。
ほとんどの開発メンバーは京都にいますが、私は東京からリモートワークで働いているというのもコミュニケーションで苦労した点です。対面で会話する機会が少ないため、朝会での情報共有や、何か不明点があった時に気軽に連絡できるチーム作りが重要だと感じています。仕様についてはGitlabやwebホワイトボードにまとめるようにしているのでリモート会議でも仕様のすり合わせや修正がその場で進められるような状態になっています。
上記で紹介したプロダクトマネージャーの仕事をすべて同時にやっているわけではないですが、それでも対応する業務範囲が広いのでどうしても時間が足りなくなるということに苦労しています。優先度をつけてやらないことを決めたり、他のメンバーにお願いできることはお願いしたりしながらやりくりしています。
これまでの話を見るとものすごく残業していると思われるかもしれませんが出張でなければ朝食、夕食を家族とほぼ食べることはできているのでワークライフバランスはとれていると感じています。
今回はHACARUSのプロダクトマネージャーがどんな仕事をしているのかを紹介させて頂きました。プロダクトマネージャーの経歴、業務内容は多種多様だと思いますが、こんなパターンもあるのかと参考にしていただければ幸いです。HACARUSでのプロダクト開発に興味をお持ちいただいた方は応募してみてください。
藤田さんには非常に多くの仕事をこなしてもらっていて本当に助かっています。現状に飽き足らず常に改善を加えてもらっており、今のスタイルが出来上がってきたのは藤田さんのおかげです。藤田さんに限らずHACARUSではこれまでの経験で得てきた複数のスキルを活かしてもらっている方が多く活躍していますので我こそは!という方がいましたら是非ご連絡ください。
全社会議で発表する開発チーム。一番左が藤田さん、一番右が大西さん
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