Wevox values card
Wevox values cardは、自己を見つめ再発見し他者との相互理解を促すカードゲームです。チームと上司と家族といろんな組み合わせで活用できます。アイスブレイクにも使えます
https://wevox.io/valuescard
こんにちは。Takeです。
皆さまお気づきかどうかわかりませんが、私のWantedlyのプロフィールを見ていただくと、D&Iの新米リーダーと書いてあるのです。このプロフィールを書いてから既に2年以上経っていまして(更新しろ)、いつまでも新米とも言っていられないな~と思うのですがいまだに手探りで活動しています。
インクルーシ部は、D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)に関心がある社内メンバーが集まって始まった草の根プロジェクトです。立ち上げ当初は、こういう活動を他社ではどうやって推進しているのか、あまり情報がなく苦労した経験があります。今そういう活動をしようとしている方に少しでも参考にしていただけたら嬉しいなと思い、2022年度の活動を時系列でレポートしたいと思います。
ですので、今回の記事のメインターゲットは企業でD&Iの活動に興味を持っている人や活動を始めたばかりの人ということになりますが、求職者にとっても、社員が主体的にこういう活動をしている会社なんだな、ということが伝わることを期待しています。
これは2021年度から継続して行っている活動ですが、新入社員が入社した初日または2日目の研修に、インクルーシ部との座談会を組み込んでもらっています。ゲットイットのD&I憲章を一緒に読み、ゲットイットが大切にしている多様性のあり方についてざっくばらんにお話しします。
ゲットイットに入社する方のバックグラウンドは、ゲットイットが1社目という方から、大手企業で勤め上げたベテランの方まで様々です。ことD&Iに関係するテーマについては、個人の関心、周りの環境、世代によって認識の差が非常に大きいので、この場で認識の違いがあることに気付くということがとても大切だと思っています。
ここで気を付けていることは、D&Iはコミュニケーションを委縮させるものではないという点です。誰でも無意識に人を傷つけてしまうことはあり、それはコミュニケーションで得られる9割の恩恵に対して、避けることができない1割のリスクみたいなものだと考えています。自分の中にある無意識の偏見や思い込みについて学ぶことは、自分が誰かを傷つけてしまった時に気付いたり次回同じことをしないように修正するチャンスを与えてくれることです。それにより、1割だったリスクをさらに減らしていくことができればいいなと思っています。
お互いのことをもっと知ろう!という目的で、Wevoxというカードゲームを行いました。自分が大切にする価値観を5つに厳選していくというゲームです。コロナ禍だったこともあり、オンラインでできるチームビルディング的な活動として重宝しました。
4月~5月は、新しいチーム編成になるタイミングだったので、チームでやってみてはどうでしょうという形で参加者を募集しました。その後、普段仕事で接しない人と一緒にやってみるのもよいのでは、ということで誕生月ごと(4月~9月生まれ)でグルーピングをしてやってみました。
私もこのゲームを数回やりましたが、毎回手元に来るカードも違うし、その時々で考えていることも違うので、最終的に残る5つの価値観も変化します。自分の内面の変化や状態を知るという意味でも定期的にやるのは面白かったです。
コロナでなかなか来日ができなかったバングラディッシュのメンバーが、5月にやっと来ることができました。バングラディシュの料理を一緒に作って、ハラルフードについても学ぼう!という企画だったのですが、ほぼ食べただけで終わりました・・。
インクルーシ部の活動はここまでお勉強系が多かったので、こういうお楽しみ企画ができたのはすごく良かったです。異なる価値観や前提について、知識として学ぶこともとても大事ですが、一緒に味わい(文字通り)共有することも、フィジカルな体験としてとても大事だと思いました。またやりたいです!
メルカリが公開している教材を使って、無意識の偏見について学ぶオンラインのワークショップを開催しました(メルカリといえば、メルカリのD&Iを率いていたダニエルさんの記事もあります)。途中で自社事例を織り交ぜたグループワークを入れて約40分くらいの設計にしました。希望者のみのワークショップだったのですが50人くらいが申し込んでくれて(嬉しかった)、人数調整のため3回に分けて行いました。そのうち、2回は私、1回は別メンバーがファシリテートを行ったのですが、このファシリ、めちゃめちゃ緊張しました。1週間前くらいから胃が痛かった思い出・・。そして終わってからも、「あ~もっとこうすれば良かった」とすごいへこんだ思い出・・。
という個人的な思い出はあるものの、全体としてはインクルーシ部として2022年度一番インパクトのあるイベントになったかなと思います。こういったワークショップはテーマを変えて継続していけそうだという手ごたえもありました。
教材はこちらのページ(真ん中らへん)で公開されています。
飲み会で、もやっとした経験ありませんか?私はあります。特に、初めて一緒に飲みに行く人がいる時は、この人お酒が入るとどういう感じになるんだろう・・と少し不安になります。じゃあ、心理的に安全な飲み会ってどんな飲み会だろう?ということを考えて、いくつかの仕掛けを作ってチャレンジしました。
グランドルールがあると安心する
今回設定していたグランドルールはこちらです。①人の話を否定しない、②悪口を言わない、③無理して合わせない、④本人に言えないことを噂しない、⑤ハラスメントをしない。グランドルールは、会を始める時にアナウンスして確認しました。
火を囲むと普段言えないことが言えるらしい
焚火ができる場所(公園など)を探したのですが、アクセスや雨の場合を考慮すると良い感じのところがみつからず、、代替案としてBBQの火を囲むことにしました。結果的に、ゆっくりと火を囲んで語らいあうというよりは、時間内にみんなで頑張って食材を焼いて食べるぞ!というアクティビティになりました(笑)。薄い肉が網にこびりつかないように焼くにはどうしたらよいか、限られたツールを用いて試行錯誤し、チーム力も高まりました。焚火要素として狙った効果ではなかったかもしれないですが、結果的に良かったです。
トピックやテーマがある程度決まっている方が参加しやすい
やることがある程度はっきりしている方が参加しやすいのでは、ということでカードゲームをやります!とアナウンスしました。ゲームは元ボードゲーム部部長からたくさん借りて持参しました(結局1つしかやりませんでしたが。私が好きなブラックストーリーズ)。やることがあるという点ではバーベキューで食材を焼くことがすでにやることだったので、ゲームはなくてもこの機能はカバーできていたかなと思いました。
(今からポップコーンを作る意気込みを表明する私)
全体としては、やることがある飲み会というところが一番のポイントなのかなと思いました。かつ、誰か固定の人が焼くとか、固定の人が話している、という状況にならないような規模感や仕掛けにしておくのが良さそうでした。
インクルーシ部の年度始まりの話し合いの中で、「心のもやもやが少ない状態で働きたいよね」という言葉がありました。本来仕事と関係のないことでパフォーマンスが落ちたり、働きにくさを感じるのはもったいないなと思うからです。
こういうことでもやもやしたということが共有できて、一緒に解決できるような窓口があったらいいね、ということで作ったのが『インクルーシ部へのお手紙』というアンケートフォームです。
最初に、個人を特定できない形で社内で公開してよいかどうか、という設問があります。こういうことでもやもやを感じる人がいるんだな、ということをまずは知ってもらうことが大事だと思うからです。共有に同意しない場合はインクルーシ部内(緊急性が高い場合は人事部)で共有されます。
これまでもらったお手紙で社内共有がOKだった案件については、Slack上で共有し、インクルーシ部から出た対策案を複数記載しました。さらにそれを見た社員から、こうしてみたらいいんじゃない?というアイデアのスレッドが続き、こういうのゲットイットらしくていいな!と思いました。
Great Place to Work働きがいのある会社アンケートにここ数年参加をしています。そのほかの属性グループよりスコアが比較的低く出ているグループに対して、インクルーシ部で座談会形式のヒアリングを行いました。座談会の内容は個人を特定できない形で社内に共有し、ダイジェスト版はインクルーシ部メンバーによる寸劇で全体昼礼にて発表しました(しぶしぶやってくれたインクルーシ部メンバーLOVE♡)。
以上が、2022年度の活動の振り返りです。
こうして振り返ってみると、手探りながらもいろいろな活動をしてきたなぁ、、と感慨深い気持ちになりました。正直、2年半活動をやってきて、振り返った時に手ごたえが感じられた年はこれが初めてです。目の前にはいつも「今できていない課題」があるので、結果的に常に課題感がある状態になるのですが、たまには振り返ってみてできたことをacknowledgeする(認める)ことって大事だなと思いました。
記事を読んだ方が、うちの会社でもやってみたい!と思ったときに参考になるよう、なるべく詳しく紹介したつもりです。少しでもお役に立つことができたら嬉しいです。
また、求職者の方にとっても、会社をより良くしたいというインクルーシ部のパッションが伝わっていたら嬉しいです。面白そうな会社だなと思ったら、ぜひコンタクトしてください。実際面白い会社です。
久しぶりにがっつり記事を書いたので疲れました(笑)
ではまた!