フロンティアコンサルティングが新たに立ち上げた「ワークデザイン研究開発部」。
前編では、部長である稲田さんから部門を立ち上げた経緯や、今オフィスという場はどのようなことが必要とされているのかを語っていただきました。
今回の後編では、実際のワークデザイン研究開発部がどのような活動を行っているのかを伺っていきます。
▼前編を見逃した方はこちら!
【WORK1】社内外に向けた発信、オウンドメディアWorker’s Resortの運営
▼Worker’s Resort
ーオウンドメディアを立ち上げた経緯をお聞かせください。
昨今オフィスや働き方に関連した投資をする企業様が増えていく中で、市場規模は広がりつつあります。この市場の拡大を加速させることは自社の成長にも繋がるため、そこに対する啓蒙活動のようなものが必要だと考えています。そこで一般の方でも読みやすい読み物としてWorker’s Resortを立ち上げました。社内に対する知識共有の目的も持っています。
つまり、会社のブランディングである外部戦略と、社員の成長を促す成長戦略の二軸が背景にあります。
ー会社のブランディングとしては、どんな方がターゲットになるのでしょうか。
コアターゲットとしては経営層や総務の担当者様ですが、幅広く働き方やオフィスに興味がある方に読んでいただけるような記事を心掛けています。
メディアとして専門性が高い情報や海外からの情報も集めていますが、書き方によっては一般の人から見たら分かりづらい内容になってしまいます。そのため、分かりやすいワードに変換したり、自分たちに当てはまるような解釈を付け加えることで、より実践しやすい内容で発信しているのが、このメディアの特徴になります。
ーメディアからのインバウンドに繋がるケースもありますか?
メディアを立ち上げてから3年3ヶ月ほど立ちますが、2年目以降から増えてきましたね。今では大きな企業様からもお声がけいただいたり。あまり企業色を出していないメディアなので、当社が運営していることをご存じでない方も多いのですが、そこを調べてご連絡くださる企業様や「このメディアのファンです」と言ってくださる方もいて、嬉しいですね。
▼部長自らも定期的に記事を執筆・発信をしている
【WORK2】未来予測に繋がる、プロダクト開発支援
ーこちらは具体的にどのようなことをされているのでしょうか?
オフィスや働き方に関連したプロダクトを開発している企業様に対して、スタートアップの支援をしています。市場の拡大にはこのような新しい企業やプロジェクトの参入は不可欠です。実際の開発に関わることで、市場ニーズに対してどのようなプロダクトが生まれて、働き方がどう変わるのかが分かるので、未来予測に繋がっていきます。
ー実際のプロダクトについてお伺いできますか?
tonari様とのソリューション開発のサポートになります。これは身振り手振りなど非言語情報のコミュニケーションをしっかり伝えられるようなソリューションになっています。
▼実際に東京オフィスと大阪オフィスを常時接続し、調査実験を行っている
私からは普段様々なお客様から伺っている働き方に関する課題感や、実際に使われた時に想定される問題点などを共有しています。また、一緒に利用させていただきながら、反対にこんな価値も生み出せそう、という提案もしたりします。
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【WORK3】社会課題から見えてくる、働き方の変化。地方の事業創発プログラム
ー始められた背景をお伺いできますか?
日本の少子高齢化から端を発した社会課題は多くあると思うのですが、このプログラムを実施した伊豆大島はすでに三十年後の日本の高齢化比率に達しているんです。このような日本の将来の姿がすでにある地域で、しっかり社会課題に取り組むきっかけをつくっていくことで、将来的に日本企業のビジネスに繋がると考え、このプログラムを始めました。伊豆大島に私の実家がある、ということもきっかけの一つではありますが。
ー実際にどのようなプログラムを実施されたのでしょうか?
例えば食文化の継承方法や、空き家の活用方法の検討、あとは自然資源が豊富にあるので、これらを利用して何かできないかワークショップを実施したりもしました。
ー働き方やオフィスという枠に捉われずに、幅広く社会課題に取り組むということでしょうか。
そうですね。とはいえ、これからの日本企業は社会課題に対してのソリューションを事業としてつくっていかなくてはいけないと思っています。そのような事業を創発するということは、働き手もその事業に沿った働き方になります。どのような事業がこれから出てくるかが想像できると、それに合わせた働き方がイメージできるようになるので、これもリサーチ活動の一環に繋がっています。
▼伊豆大島でのワークショップの様子
【WORK4】コンセプトデザイン(概念設計)から考える、クライアントワーク
ークライアントワークへの関わり方について教えていただけますか?
今まで日本の働き方はオフィスに集まってコミュニケーションをとることが一般的だったと思います。それが今回のコロナウイルスの影響で、ウェブ会議ツールやチャットツールがより一層広まってきましたが、使い方など皆さん認識がバラバラなんですよね。ウェブ会議の良さは顔の表情が見えることですが、画像をオフにしてしまっていたり。
会社の風土や文化によっても異なってくるとは思いますが、どのようなコミュニケーションではどういう情報を伝えるべきで、そのためにはどのツールを使うべきかを、これから働き方を考える上で必要だと思っているんです。
その中で、オフィスという環境も一つのツールだと考えると、オフィスではこんなコミュニケーションを取りましょうという前提があってから、その場所をつくりましょうっていう話になります。
これらの概念の設計部分から、私たちがお手伝いさせていただいています。
▼実際に関わられたクライアントワーク
株式会社ZOZO様 宮崎オフィス(旧株式会社アラタナ様)
地域との関係性をどのようにつくるか、オフィスを利用したコミュニティーのつくり方や、その接点の中からどういうイノベーションを会社として生み出していくか、という課題に対して、コンセプトや提案までのストーリー作りに参画。
損害保険ジャパン株式会社様 本社オフィス
「選べる働き方」をコンセプトにオフィスを刷新するというプロジェクトの中で、既存の家具を使用して活動ごとにエリア分けを再現。集中スペースやリラックススペースなどそれぞれ分け、360度カメラを利用で実際にそのスペースが使われているか使用人数を計測できるようにするなど、オフィス改革を促進するつくりを提案。
akippa様 オフィス
「らしさ」が循環するオフィスをコンセプトに、一人ひとりの個性・能力・成長を発揮 できるオフィスがakippa 「らしさ」をつくることに繋がり、その輪を外部へと広げていく事でより大きなCYCLEの作れるオフィスを目指し設計。
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