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(※この記事は2022年2月に公開したのものです。)
前職では企業向けにビジネスマナーや若手向けの研修講師や、人材育成と組織開発のソリューション営業を務めた経験を持ち、人当たりのよさとスマートな立ち居振る舞いが印象的な辻田 裕大(Tsujita Yudai)。実は、泥臭い業務もものともしないタフガイで、前職では過酷な営業競争を勝ち抜き、東北地方全域を統括する立場にあった。メンバーの個性を見極めて力を引き出すことに長け、フォースタートアップス(以下、フォースタ)でも早速、その得意技を発揮。成果を上げている。若い組織のフォースタで、その持てる力を存分に発揮してほしい人材の1人だ。
前職で活躍。過酷な環境をものともせずやり切り、東北地方全域を統轄。ギネスも!
▲前職の職場の人たちと集合写真(後列左から3番目が辻田)
「入社そうそう名刺の束を渡されて新規開拓キャンペーン(=飛び込み営業)。バリバリの体育会系の会社でした」と、前職を振り返る辻田。新卒で入社したその会社は、全国に営業所を持ち、地域の中小企業などを主なクライアントに、教育研修や組織コンサルティングを通じて企業を活性化させていた。やっていることは素晴らしく、社会にも資することだったが、過酷な一面もあった。いわゆる営業会社で、成果を上げればどんどん抜擢される一方で、上がらなければ居心地が良くない。
そこで辻田は活躍した。3年目途中でリーダーに、4年目で中核都市の営業所のマネージャーに、7年目に岩手県の営業所の所長になった。そこは2県を管轄する拠点だったが、その後、営業所の統廃合や異動に伴う兼務などもあり、ほどなく東北地方全域を統轄する立場になった。「とにかく広いので、営業所間の移動だけでもかなり大変でした」と辻田。いち営業所にとどまっていられないので、核となるメンバーを育て、任せる力も必要だった。そのような生活を3年間つづけ、東北エリアの売上ギネスを達成したこともあった。
コロナ禍では、東京から講師を呼べないため、研修の講師も務めることになった。「プレイイングマネージャーであることは変わらないので、マネジメントしながら自分のお客様もいて、講師もする。草鞋が増えました。大変でしたが、自分のキャパシティを広げる貴重なチャンスとなりました」。この素晴らしいポジティブ思考とミッションを絶対にやり切る強い意志。営業色の強い会社において、辻田は至宝だったことだろう。
前職からの全力の慰留にも屈することなく、強い覚悟でフォースタへ
そんな辻田が立ち止まる。遠因はコロナだ。「それまで辞めようと思ったことは1度もなく、それが競争優位だと思っていました。やり切り、偉くなれば経済的に豊かになる。常にその高みを目指していました」。しかし、コロナ禍で集合研修のビジネスが成り立たなくなった。
加えてその少し前から、ある全国区の大企業と地元金融機関と組み、地方創生という文脈の下、地域の人材を育成し、新ビジネス創出につながる新しい教育プログラムの開発に取り組んでいた。「入社以来、はじめてのクリエイティブな仕事でした。自然と外に目が向くようになり、そこではじめて、それまで社内の限られた情報にしか接してなく、閉ざされた世界で生きてきたことに気づきました」。
ちょうど異動も重なった。辞めて新しいことに挑戦するなら、キリのいいタイミングでもあった。新卒で入社して10年余り。はじめて「辞める」ことを視野に入れ、はじめてスカウトサイトに登録し、エージェントなるものの話を聞くことになった。それがフォースタだった。
結果、フォースタに入社することになるのだが、決め手は、これまでの仕事と親和性がありつつ、さらに可能性が広がること。辻田は言う。「企業をどう成長させるかと考え、それまでは人材育成で実現してきました。対してフォースタは組閣し、お金を投資し、企業と企業を結び付けるオープンイノベーションもあり、さまざまな方法をとる。今までやってきたことを、より多様な手段で実現できることが魅力でした」。
面接では、「ヒューマンキャピタリストとは、これまでの世の中にない仕事。前職で何をやっていたかは関係ない。また1からのスタートになる」と、覚悟を問われた。前職で地域全体を統括する立場にまで登り詰めた辻田の場合、未経験の職種であるため年収は大幅ダウンで東京への転居も必要だった。加えて前職からの全力の慰留も。だが、それらも覚悟して辻田は進むと決めた。「自分は、1度決めたら引き返しません。絶対によりよい未来をつくると強い思いを持ちました」。
パス回しの名人ぶりを発揮。前職のマネジメント経験を活かし、ナイスパスを連発
▲フェズ社の皆さんと一緒に撮影(前列写真左が辻田)
不退転の決意でやってきたフォースタ。過酷な環境であっても結果を出してきた辻田らしく、その活躍ぶりはさすが。特筆すべきは、人の力を引き出すうまさだ。チームプレーに長けており、素晴らしいパスを出す。辻田が担当するスタートアップA社への支援はその好例だ。
A社は元々、辻田の入社後のオンボーディングを務めた清水美保が長らく担当してきた会社。以前から、フォースタとして何とか支援したいと思っていたが、実現していなかった。清水のパスを受け取ったのが辻田だ。ファイナンス周りの人材を必要としていたことから、辻田は、彼より少し後に入社し、オンボーディングで同じ清水チームだった赤井 大輔に振った。というのも、赤井はメガバンク出身で、彼なら適材の人材がわかると考えたから。任せるだけではなく、何度もカウンセリングに同席してA社のことを伝えるなど、赤井とともに動いた。その行動が実を結び、とうとう銀行で融資を担当していた人材をA社に支援することができた。清水からもらったパスを赤井に渡し、赤井がゴールを決めてくれた形だ。
「A社への初支援で、赤井にとってもはじめての支援。両者にとって本当にいい支援ができました。自分の予算には関係ありませんが、それに勝る感情的なインセンティブを強く感じました」と辻田。これは、清水にとっても印象的な出来事だった。それまでマネジメント志向の薄かった清水が「人を育てることで、実現できることはグッと広がる」と痛感し、重い腰を上げてマネジメントポジションへと進む決意をするきっかけとなったのだ。
ほかにも同様の事例がある。それも、辻田が振ったメンバーにとっての初支援事例だった。このように絶妙なパスを出せる人材は貴重だ。それもこれも、前職で東北地方全域を束ねた経験があるからこそ。「当時、決してできるメンバーばかりではありませんでした。必ずいいところを見つけて、彼・彼女はこうすれば活きるのではないかとひたすら考え、実行していました」。
辻田には、考え方もバックグラウンドもさまざまな人材が集まるフォースタは、宝の山に思える。実際、社内にはいろいろな活躍の仕方をしている仲間がいる。フォースタのバリューのうち「The Team」は、辻田が特に好きな考え方だ。
フォースタの成長のために強いカルチャーを。自らマネージャーとなって実現する決意
▲「進化塾」にてゲストスピーカーの馬渕氏と記念撮影
周囲に目を配り、ナイスパスを出す一方で、辻田は企業の成長や候補者のために自分自身の中で掲げる目標をクリアしつづけてきた。前職で名刺獲得キャンペーンの洗礼を受けた辻田にとって、誰よりも行動することはまったく苦ではない。しかも、ただ「こなす」のではない。フォースタは名前の通り、スタートアップ企業を応援するために存在しているが、その両輪として、個人への向き合いも大事だと考える。「自分は、辞めないと思っていた会社を辞める決断をしました。そのような大きな決断に寄り添う名誉ある仕事だと思っています」。自分のなかでしっかりと意味づけした行動として、やり切るのだ。
そんな辻田の目に、フォースタはどう映るのか。自身の目標も含めて辻田は言う。「フォースタを今以上に成長機会の多い環境にしたいです。フォースタで2年、3年と働くと鍛えられる、という場所にしたい。鍛えられた先に、フォースタ内で新しいビジネスが生まれることもあるでしょうし、いずれはグループ会社として事業責任者を担えるチャンスも創れるかもしれない。自分もいずれ、フォースタの幅を広げるために新しい事業を提案し、ファーストペンギンとしてチャレンジしたいと思っています」
世の中全体にチャレンジする人が増えれば、スタートアップが増える。それを支えるにはフォースタがもっと大きくならなければいけない。規模でも、人材の多様性という面でも。そのようにバックグラウンドもさまざまな仲間を増やすには、お金が必要だ。となると、やはりまずは目の前のことを全力で、自分を追い込んででもやり切るしかないではないか。そんな思いもある。「5年後、10年後は、今やらないと見えません。とはいえアプローチには慎重さが必要で、ただ『やれ』と言うだけでは、フォースタではなくなってしまう。存在意義を自覚したうえで、やると決めたことをやる。そのような、自分自身のやり切る強みを伝播していきたいと思います」と辻田。
それは、タレントぞろいのフォースタはもっともっとよくなるはずだ――という期待でもある。そのためにも「自分自身が、今いる人とは違ったバリューを発揮できるマネージャーになりたい。フォースタは、マネージャーの層を厚くしないといけないと思っています」。誰かに期待するのではなく、当事者として自分がマネジメントの立場になって強い組織をつくる。辻田の決意だ。決めたからにはやる。辻田の活躍は、フォースタにとっても絶対に必要なことだろう。