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DeepRacer Jr. Champions Cupで2位獲得の快挙を達成しました

はじめに

クラウド事業推進部の三﨑です。昨年9月から11月にかけて、AWS Jr. Champions内でのDeepRacerの大会である「DeepRacer Jr. Champions Cup」に参加しました。
私は本大会でDeepRacerを初めて触りました。そこで、DeepRacerの概要とDeepRacer Jr. Champions Cupについてご紹介します。

<AWS Jr. Championsについてのインタビュー記事はこちら>

フェンリルからAWS Jr. Championsに2名選出!若手エンジニアにインタビューしました Vol. 2 | フェンリル
AWS Jr. Championsとは日本最大級のAWSクラウドのラーニングカンファレンスであるAWS Summit。同Summitで開催されたAWSパートナー向けセッション内で、AWSパートナ...
https://www.wantedly.com/companies/fenrir/post_articles/509397


AWS DeepRacerとは

AWS DeepRacerは、楽しみながら機械学習について学べるサービスです。利用者が学習モデルである、仮想の自動運転モデルに学習パラメータやプログラミングで報酬関数を設定することで、仮想空間上でモデルを走らせます。モデルを速く走らせるよう試行錯誤する中で、適切な学習パラメータと報酬関数を見つけます。それにより機械学習の知見を深められます。


DeepRacer Jr. Champions Cup  について

DeepRacer Jr. Champions Cupとは、その名の通りAWS Jr. Champions内でのDeepRacerの大会です。Jr. Champions Cupには予選と決勝があり、予選タイムの上位5名が決勝に進めます。


なぜ本大会に参加したのか

DeepRacer Jr. Champions Cupに参加した理由は、DeepRacerを学ぶ近道だと考えたからです。Jr. Champions内でタイムを競うため、より速く走れる学習パラメータと報酬関数を実装する必要があります。それを考える過程が、私にとってDeepRacerや、ひいては機械学習に関する知見を深められると考えました。


予選の様子

予選は10月初旬に開催されました。予選の当日中であれば何回でもタイムの計測ができます。そのため、日付が変わるまで全力でコースを走りました。

そのかいあってか、予選では滑り込みで5位になり無事決勝への切符を手にしました(記録上は6位ですが、同率4位が2人いたので繰り上がって5位になりました)。

予選の走行時の様子です。

予選の戦略は以下の通りです。

  • 走行速度は可能な限り速く、カーブがギリギリ曲がれるぐらいの速度に調整
    • 予選では複数回タイムを計測できるので、なるべく攻めた速度にしました。
  • 前方の道が直線なら高速、カーブなら低速で走行するように調整
    • コースアウトをしないように、カーブが前方にあった場合は低速での走行を心掛けました。

上記の戦略がハマった結果、5位になることができました。しかし、1位の走行と比較すると、まだまだコースの位置取りや速度を改善する必要がありました。そのため、決勝に向けて再度学習パラメータと報酬関数を調整しました。


決勝の様子

決勝は11月下旬に開催されました。決勝の形式は、予選とは異なり、リアルタイムで1度だけレースが行われます。そのため、1回のチャレンジに全てを賭けます。さらに、決勝では走行中にモデルの速度を0.5倍から1.5倍まで自身で変更できたため、細かい速度調整が可能でした。

決勝の結果、5人中2位になることができ、DeepRacerの経験が浅くても上位に入れたのでうれしかったです。

決勝の戦略は以下の通りです。

  • 「アウト・イン・アウト」で走行した
    • 実装した報酬関数についてはこちらのブログで公開しています
AWS DeepRacerで使用した報酬関数実装パターンの紹介 - Fenrir Engineers
これは フェンリル デザインとテクノロジー Advent Calendar 2023 4日目の記事です。 はじめに インフラエンジニアの三﨑です。 先日、AWS Jr.ChampionによるDeepRacerの大会に参加しました。 DeepRacerを体験したのは今回が初めてです。 本記事では、その大会に向けて学習モデルを作成し、試行錯誤しながら活用した報酬関数をご紹介します。 https://www.wantedly.com/companies/fenrir/post_articles/509397 前
https://engineers.fenrir-inc.com/entry/2023/12/04/165056
  • 直線では速度の倍率を1.5倍にして走行
    • 直線では基本的にコースアウトしないので、速度の倍率を上げて全力でタイムを縮めるよう心掛けました。

コースアウトをしないようにスピードを調整しましたが、最高タイムでも1回はコースアウトしてしまいました。決勝のコースはかなり急なコーナーが多く、それでも2位に入れてラッキーでした。


感想

初めてDeepRacerを触って、とても楽しかったです。自分がカスタマイズしたモデルがコース上を速いスピードで走るのを見ていると、試行錯誤の成果が発揮されていると感じました。さらに調整を重ねようという気持ちになりました。

また、他の方が作成したモデルの走りを見ていると、自分とは違う戦略でモデルを走らせていることが分かり、大きな学びになりました。


今後の展望

今後は、DeepRacerの世界大会であるAWS DeepRacer Championship Cupへの出場を目指したいです。そのためにはまず、月次で開催される大会で上位に入賞することが必要です。まずはそこから始めたいと思います。

最後に、2022年のアドベントカレンダーFenrir Engineers Blog でもAWSに関する記事を執筆しています。こちらもぜひ、ご覧ください。




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