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新卒デザイナー研修物語 第1話「情報収集・コンセプト設計」

こんにちは! ’23新卒デザイナー7人の中で唯一の男性、久野です。

今回は、私たち新卒デザイナーが受けたフェンリルの新卒研修についてご紹介します。
題して「新卒デザイナー研修物語」。新卒デザイナーが1人1記事を担当するリレー形式で、全7話をお届けします。

私は第1話「情報収集・コンセプト設計研修」をお伝えします。

研修の概要

デザインセンターの新卒研修は約2か月半あり、さまざまなプログラムを通じてフェンリルの仕事を学びます。

研修はこのような流れで実施されます。

最初に実施された「情報収集・コンセプト設計研修」は、調査や企画の基本的な流れを理解するために体系的な座学をするだけでなく実践も交えた研修でした。
参考として紹介された手順に沿って、お題に基づいたアプリをチームで考え提案するという課題です。
「調査→分析→コンセプト設計→機能/コンテンツ検討→ワイヤーフレーム作成→デザインカンプ作成→プレゼンテーション」という手順を5日間で進めました。今回のお題は「食をきっかけに人々と出会えるアプリを考える」でした。

インタビューを実施

まずはユーザーの課題や行動について知るために調査しました。
調査といってもデスクリサーチだけではありません。もちろんデスクリサーチも大事ですが、実際にユーザーの課題や行動を知るためには、ユーザーの生の声を聞くことが大切です。そこで、インタビューを実施してユーザーがどのようなことに課題を感じているのかを探ります。

インタビューをするに当たって、チームで仮説を考え、その仮説を検証すべくアンケートの質問を設計し、社内アンケートを実施しました。答える人の負担にならないよう、YESかNOで答えられる質問を基本とし、数もなるべく少なくします。しかし聞きたいことが多く、いろいろ質問したい!  という葛藤の中、質問を設計しました。チームで議論をしたり研修担当の先輩デザイナーにアドバイスをもらったりして、ちょうどいい塩梅の質問を考えました。

初めてのモデレーター、初めての失敗

アンケートで得た情報をもとに、気になったところやより深く聞きたい部分を質問シートに記載し、その質問をベースにインタビューしました。
インタビュイーは先輩社員3人。モデレーターは私です。
モデレーターを務めるのは初めてということもあって、すごく緊張してしまいました。
「ちゃんと聞きたいことが聞けるかな。上手く話せるかな」といった不安がある中、まずは1人目のインタビューが始まりました。

この不安は始まってすぐ的中してしまいました。
自己紹介やインタビューの目的を伝え終え、いざ質問をしようと思ったところ、私の頭が真っ白になり、無言になってしまいました。

「あれ、ここから何質問すればいいんだっけ。どうしよう」

インタビューをする前に質問内容を考えていたのですが、全部飛んでしまったのです。
幸いにも、他のメンバーや先輩デザイナーに間を取り持ってもらい助けられましたが、入社して初めての失敗で気持ちが落ち込んでしまいました。この後も2人目、3人目とインタビューが続くので、さらに不安になっていたところ、先輩から「私も同じような失敗をするし大丈夫だよ。自信持って! 」という励ましの言葉をいただきました。なんて優しいんだ、と感銘を受けたと同時に、何回もインタビューしている先輩でも頭が真っ白になってしまうこともあるんだ、このような失敗をしてしまうのは自分だけじゃないんだ、と気付かされました。

先輩方のフォローで気持ちが少し落ち着いたところで、同じ失敗はしまいと、事前に考えた質問シートを見返したり他のメンバーと作戦会議をし、次のインタビューに臨みました。

2人目のインタビューでは、1人目よりも少し落ち着いて臨むことができましたが、今度は「ちゃんとしないと! 」という思いが空回りしてしまい、形式張ったインタビューになってしまいました。ただ質問するだけではアンケートと一緒です。相互に会話をしながら自然に情報を引き出すことの難しさを痛感しました。でもそれに気付いたこと自体が大きな学びです。再度メンバーと作戦会議を開いて質問の認識合わせをしたり、先輩からのフィードバックをもらったりして、いざ3人目へ。

3人目のインタビューもやはり緊張しましたし反省点もありますが、自然な会話ができ、自分でも着実に成長していると実感しました。先輩からも最後には「最初の頃より良くなってる! 良かったよ! 」とコメントをいただき、とてもうれしかったです!

3回のインタビューを通して、失敗しつつも繰り返し実践することで成長できると実感しました。当たり前のことですが、このマインドは今後の実務でも役に立つと思うので、非常にいい経験ができました。
インタビューが終わった後は、インタビュー結果を分析し、解決すべき課題やペルソナを考えました。

コンセプトを決める

解決すべき課題が決まったところで、次にコンセプトを決めました。そのためにまずはアイデア出し。
チームのみんなで40秒で1アイデアを出すという作業を8回行う“クレイジー8”と、「課題/ニーズ→手法/解決方法→結果/ゴール」というユーザーの課題を解決するまでのストーリーを考える“ストーリーボード”という手法でアイデアを出しました。

これらのワークで出たアイデアを議論し、コンセプトを決め、ワイヤーフレームを作りました。

いよいよプレゼンテーション

ここまで来たらいよいよプレゼンテーションです。

ワイヤーフレームからデザインカンプに落とし込んだり、ロゴを作ったり、資料を作ったりして、先輩社員に向けたプレゼンテーションを準備しました。

プレゼンテーションには、研修担当の先輩方だけでなく、社内のたくさんのデザイナーが来てくれるとのこと。ただでさえ入社して初めてのプレゼンテーションで緊張していましたが、チームメンバーと作戦会議をし、モデレーターの経験により人前で話すことに慣れてきていたため、すんなりと発表することができました。


先輩社員からのフィードバック

私たちのプレゼンテーションに対して、先輩社員からフィードバックをいただきました。

私はロゴ作成を担当し、発表しました。
ロゴ制作の時間に余裕がなかったので、デザインの意図までを深く考えることができず、プレゼンテーションではアドリブで発表しました。案の定、それは先輩に見抜かれてしまいました。「自分がどう表現したか、というよりかは、見た人がどんな気持ちになるのか、を考えて話した方がいいよ」と。反省点の一つです。
このフィードバックを受けて、時間がないことを言い訳しないこと、一つ一つのデザインに意味を込めること、見た人にどう伝わってほしいのかをしっかりと考えることが大事だと、改めて気付かされました。

最後に

5日間の研修期間中に「調査 →分析→コンセプト設計→機能/コンテンツ検討→ワイヤーフレーム作成→デザインカンプ作成→プレゼンテーション」と、怒涛のスケジュールで進行した「情報設計・コンセプト設計」。あのペースで課題をこなすこと自体も大変でしたし、さまざまな失敗や苦労があり、難しい研修でした。まとめに代えて、私が感じた難しさを具体的に列挙しておきます。

・モデレーターの難しさ
・リモートでのチームコミュニケーションの難しさ
・アイデア出しの難しさ
・ロゴ制作の難しさ

こうした失敗や困難を経験しただけでも、私にとって大きな学びとなりました。
学んだことを実務で生かし、業務を通じて困難を克服したいです!

最後まで読んでくださりありがとうございました。


ぜひ第2話もご覧ください!

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