こんにちは、22年新卒デザイナーの江藝梅です! 中国・四川省出身です。新卒として実際に研修を受けた感想を中心に、四川省の郷土料理である麻婆豆腐に例えながら執筆していきます。
研修の概要
今回のテーマは最後の研修、デザインテストです。
研修内容は大きく3つに分かれています。
- 座学
- ウェブ/iOS/Android OSごとにデザインテスト実施
- エンジニア側との連携
デザインテストとは、実装とデザインカンプを見比べてカンプ通りに実装されているか確認することで、目的はエンジニアが実装したものに対してデザインのクオリティを担保するためです。
フェンリルでは品質管理部というテストをする部署もありますが、デザインセンターはそれと違う観点でテストをします。
自分のデザインがきちんと実現されているかどうか、デザイナーの目で最後までしっかり責任を持ってチェックします。
デザインテスト=麻婆豆腐?!
さて、なぜタイトルが「麻婆デザインテスト」なのか、そろそろ説明します。それは、デザインテストは四川料理の麻婆豆腐を食べるときのように「ひーひー」するほど辛いからです。
その「ひーひー」は私が好きな映画『チャイニーズ・オデッセイ』(周星馳出演)のキャラクター至尊宝の叫び声(by 江 / 真似してみました)がぴったり。
1回目、余計な心配での「ひー」
入社する前は「デザインテスト」という言葉すら耳にしたことがなかったので、最初研修のスケジュールでデザインテストという言葉を見たとき、これはもしかして、学校の期末試験のようなテストじゃないかと思いました。もしかして、テストに合格しないと、クビになるか、こわい日本の職場ドラマのように上司に叩かれたり、怒られたりするのかと心配して「ひー」しました。
結局、そういったことは一切なくて、トレーナーの皆さんは丁寧にサポートしてくれました。座学のとき、頻繁に「質問ないですか」「ここまでわかりますか」と確認したり、座学が終わった後、30分ぐらい質問に回答してくれたり、研修期間の途中に進捗確認の時間を設けてくれたり、質問回答用のスプレッドシートを作ってそこで画像まで入れて回答してくれて大変助かりました。
2回目、やり方がわからなくて「ひー」
テストする対象は、新卒研修のためつくられた「Pecori」という食べ物の写真を共有するアプリです。研修のためにわざわざAppを作ることに、さすがフェンリルと感心しました。
あらかじめ用意された「Pecori」のレイアウト指示書をもとに、新卒のエンジニアさんが実装します。私たち新卒のデザイナーは実装されたものを、実案件のように、ウェブ、iOS、Androidと3つの環境でテストをします。iOSとAndroidはスクリーンショットで、カンプと見合わせながら、違っているところを見つけ出します。
その一方、ウェブのデザインテストはGoogleのデベロッパーツールを使い、コードを見ながらカンプと照らし合わせてチェックします。
私が担当した部分はウェブのレスポンシブ画面です。デベロッパーツールを使いこなせていないので、最初にチェックしたとき、大変過ぎて「ひー」しました。
3回目、エンジニアさんとのやりとりがうまくいかなくて「ひー」
今回の研修は新卒のエンジニアさんと連携することもポイントです。テストをして、問題があればエンジニアさんへ修正を依頼します。エンジニアさんが修正を終えたら、再度テスト。この一連の流れを繰り返します。
主に使うツールはBacklogというサービスです。
Backlogですべて文字だけで意思伝達していたので、向こうはどういう気持ちで返事しているか誤解が生じました。
初めて修正依頼したとき、向こうから「修正の必要なしと判断します」「全体的に開発側の指示書を正とさせていただきます」が来て、「こわい」「なにそれ」と泣きそうな気分で、「ひー」しました。
リモート会議で一度話し合ったら、向こうはそんなに強気で話すつもりがなくて、ただ他の新卒のデザイナーと開発側の指示書を正とすると合意したので、そのような返事をしていただけでした。
チームで進める仕事は、関係者のみんなとコミュニケーションをとることが大事だとわかりました。実案件の前に、研修でこの経験を積んで良かったと思いました。
「ひーひー」しながらデザインテストをしましたが、すべての「ひー」が解決できた後、意外と麻婆豆腐のようにご飯(作業)が進みました。もっともっとやりたい気持ちになりました。
麻婆デザインテストごちそうさまでした
この麻婆デザインテストを“食べて”、勉強になったところがほかにもいくつかあります!
一つ目は、ウェブのレスポンシブ画面でデザインテストのやり方を大まかにつかめたことです。これからAndroidとiOSのデザインテストにも挑戦してみたいです。
二つ目は開発側とのコミュニケーションのやり方がわかったことです。文字だけで判断すると、誤解が生じるので、一人で不安になるより、実際に話したり画面を共有したりしながら交流するのが大事だと感じました。
三つ目は、デベロッパーツールでHTMLやCSSの見方がわかったことです。最初はよくわからなくて、調べても答えが出ないときもありました。その場合、すぐエンジニアさんに聞いたほうが早くて、こういったやり取りがとても勉強になりました。
さて、新卒デザイナー4人でバトンを繋いできた新卒研修の記事はこれで終わりです。
4月から始まった三ヶ月間の研修は、情報収集からデザインテストまで毎日新しい学びがたくさんできて、山登りのように、一つの山に登頂してまもなく次の山に出発する日々でした。今やっと研修の最後の山に登りました。振り返ってみると、「ひーひー」して辛いときもあったが、同期や先輩などの助けですべて解決していい経験になりました。
フェンリルの助け合い高め合う社風も実感しました。これからプロのデザイナーになろうとしている皆さん、研修も先輩方のサポートも手厚いこの環境で一緒に働きませんか?