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Faciloを支える”Ops”とは?テクノロジー、データ、「人」の力で事業を伸ばす次世代型スタッフの仕事

セールスやカスタマーサクセス(以下、本記事ではCS)の仕事を効率化しその効力を最大化するオペレーション(以下、本記事ではOps)。Facilo(ファシロ)のOpsは一味違うと聞いて、この取材が企画された。Faciloにおける「Ops」とは、ただオペレーション業務を遂行するのではなく、テクノロジーを駆使した効率化やデータ分析までをも行う仕事のこと。代表の市川さんの言葉を借りるのならば“次世代型スタッフ職”だ。どのような仕事をしているのか、そのやりがいやモチベーションは。話を聞いた。

PROFILE
セールスオペレーション 竹森 風太
レバレジーズにてマーケティングを担当。クリエイター/エンジニア向けの広告など、人材事業のプロモーションをリード。2018年からSmartNewsの広告事業部にて、アカウントマネージャーとしてEC、人材、通信、自動車など幅広い業種の広告主を担当。その後新規プロダクトを責任者として担当し、全体売上の10%を占める事業にまでけん引した。趣味はライブに行くことで最近はレッチリの来日公演に全日参戦した。

カスタマーサクセスオペレーション 諸岡 結衣子
外国人留学生向けの日本語教師として活動したのち、BPO事業を運営するコムテックに入社、オンラインセミナーの運営・オペレーション構築や大規模人事異動サポート窓口構築を支援。2021年からはEventHubにて、カスタマーサポートチームの立ち上げ、Biz Opsチームの立ち上げ、およびBizチームのオペレーション構築などを手がけたのち、PdM兼エンジニアとしてプロダクト開発を担当。休日の趣味はFRUITS ZIPPER(アイドル)の動画を見たり、韓国ドラマを見たりすること。

多様なキャリアを経てたどり着いたOpsの仕事

まずは、それぞれのバックグラウンドから紹介しよう。竹森さんはセールスオペレーション(以下、本記事ではセールス Ops)のポジションに就くのは初めて。これまではIT企業でマーケティングやサービスのディレクションを行ってきた。中でも、自社サービスの受注フローをディレクションした経験が現在の仕事に活きている。カスタマーサクセスオペレーション(以下、本記事ではCS Ops)の諸岡さんは日本語教師としてのキャリアを経てIT業界に入った個性的なキャリアの持ち主。デジタルマーケティングやBiz Ops、PdMからエンジニアまで幅広い仕事を経験してきた敏腕のOpsだ。Faciloに入社した理由を聞いてみる。

竹森「Faciloを選んだ理由は、CTOの梅林さんの仕事や人柄と、事業に惹かれたからです。CTOの梅林さんは前職の同僚。彼への信頼から『間違いないだろう』と感じました。また、ITでレバレッジが効く不動産という領域や、大企業の導入を決めていくスタートアップらしからぬダイナミックさも魅力的でした」

諸岡「私は、アーリーステージかつバーティカルSaaSであることからFaciloに興味を持ちました。また、ライフステージの変化を視野に入れていた私にとって、Faciloのワークライフバランスを重視する文化はとても魅力的でした。面接に進んでみると、VP of CSの高瀬さんとの相性はばっちり。ここで働きたいと心を決めました」

データによる見込み客属性の特定、
ダッシュボード、時にはヘルプページの構築まで

視点は違えど、Faciloの事業とカルチャーの両方に惹かれて入社したことが伺える。Faciloにおけるセールス Ops、CS Opsは、どのようなことをしているのだろうか。

竹森「セールスの業務支援、商談からオンボーディングまでのフローの構築、データを活用したセールスの効率化、売上向上のための提案などが主な仕事です。現場でのセールス活動を支える仕組みを社内で作っています」

諸岡「私はそのCS版ですね。CSのオペレーションの設計・構築、テクノロジーを活用した業務効率化が主な仕事です。また、前職でCSサポートをしていた経験を活かし、ヘルプページの構築や不動産会社さま向けのセミナー運営も行なっています」

時にはスクリプトを書いて分析用のデータを整備したり、ライティングを行なったり。想像を超える業務の幅広さとお二人のスキルに圧倒される。目下取り組んでいることは、重なる部分が多いようだ。

竹森「よりセールスメンバーが営業活動に集中できる環境を作るにはどうすればよいかということを考えています。これまでやってきたことはHubSpot(※)を使った業務効率化が中心ですが、今後は集めたデータを使って注力すべき顧客の選定や顧客属性に応じたアプローチの細分化をすることでより生産性高い営業活動ができると考えています」

※HubSpotとは、マーケティング、営業、カスタマーサービスの業務をつなぐための機能を網羅するAI搭載のカスタマープラットフォームのこと(公式サイトより引用)

諸岡「CS Opsでは、CSチームの拡大に伴う新メンバーのオンボーディングプログラムの構築を行なっています。これが完成すれば、1ヶ月以内に業務で自走できるようになる予定です。また、竹森さんと同じようにデータの活用方法の検討も行なっています。Faciloを導入した不動産会社さまが必要な機能の設定が完了しているかなどを可視化し、CSがデータドリブンに質の高い支援を行える状態を目指しています」

事業にインパクトを与えるOps。
その勢いを加速させるのはFaciloのカルチャー

データと現場のオペレーション。どちらにも目を配り、セールスとCSの業務を加速させるお二人の仕事の成果が表れ始めている。セールス Opsの竹森さんは、ARR(年次経常収益)、MRR(月次経常収益)などのデータを作成。Looker Studio (※)を用いて毎月自動で更新されるダッシュボードに仕上げることで、現在の売り上げ、未来の売り上げ予測がひと目でわかるようにした。

※Looker Studioとは、データを、ダッシュボードとレポートに落とし込むことができるツールのこと(公式サイトより引用)

竹森「HubSpotのデータをスクリプトを書いて加工し、新規案件、アップセルなどの取引ごとに見られるようにしました。ぱっと見てわかりやすいので、レポートを作成したときはみんなからたくさんのリアクションをもらい、嬉しかったです」

CS Opsの諸岡さんは、同じくHubSpotのデータとプロダクトのデータを紐付け、CSのためのダッシュボードをLooker Studioで作成。CSのメンバーが毎日更新されたダッシュボードを見ながら支援を行えるようにした。

諸岡「Opsの仕事は外から見えるものではありませんが、良いアウトプットが出せて、CSの方が業務をしやすくなればそれで十分です。このダッシュボードは、プロダクト活用状況のデータをリアルタイムに確認ができ、それ以前に比べて成果が上がっているかを時系列で確認できることを喜んでもらえました」

やはり、データ活用ができたり、喜びの声を聞けたりすると嬉しいものですか、と聞くと意外な答えが返ってきた。

諸岡「もちろん嬉しいですが、一番大切なのは私の仕事がCSのサクセスにつながり、不動産会社さまのサクセスにつながることです。テクノロジーを活用できている状態に満足するのではなく、チームの成果やお客様の成果に反映させなければ意味がないと思っています。そのため、今自分が取り組んでいる仕事は多くの方の成果に繋がるかという点を心がけています」

竹森「私も、事業が伸びることが一番大事だと考えています。どんなに業務を効率化しても、事業が伸びなければ意味がない。少しでも売上に繋がる仕事をしたいと考えています。また、現場のオペレーションが変わる時には受け手の気持ちになって説明することも大切。たとえ便利になるとしても、業務が変わるのはストレスになりえます。トップダウンで頼むのではなく、受け手が気持ちよく行動を変えられるコミュニケーションも腕の見せどころです」

データ活用や効率化は手段であって、目的は事業を伸ばすこと。そのために必要であれば、地道な作業もコミュニケーションも厭わない。お二人の仕事へのスタンスが垣間見える瞬間だ。スタッフ職の仕事をここで改めてお二人が“次世代型スタッフ職”、Faciloにおける「Ops」である所以について聞いてみる。

諸岡「これまでは、10ある仕事を10行うことで価値を発揮してきました。これをテクノロジーで2の量に減らすだけでなく、品質を高めて返すのが『Ops』なのではないでしょうか」

竹森「さらに、そのテクノロジーにも固執せず、人が価値を発揮するところにはリソースをかけてもらうことも大切だと思います。テクノロジーを駆使した最新の効率化と、人の行動や力技は対立するものではないはず。テクノロジーが解決できることはそうして、人が本当に必要なことにリソースを割けるようにするのが、私にとっての『Ops』の役割ですね」

諸岡「確かに。CS Opsは、お客様を支援するための武器は作るけれど、それを使ってコミュニケーションする主役は人間だと考えています」

そしてこの「Ops」の手腕をいかんなく発揮できるのが、Faciloという組織の懐の深さだ。経営陣が技術に理解があり、システム導入やデータ活用の説明コストがほとんどかからないこと。利他的な人が多くコミュニケーションがしやすいことから新しいオペレーションを導入しやすいことなどを話してくれた。Faciloが創業以来ずっと好調な売り上げを保っている理由はここにもあるのかもしれない。

未来に目を向けてみる。これから目指しているのはどのようなことなのだろう。

竹森「Faciloはこれからたくさんの変化を迎える組織です。プロダクトのラインナップが増えたり、組織がより大規模になった時のセールスプロセス最適化をしてきたいと考えています」

諸岡「頼っていた業務や非効率な業務、属人的な仕事をなくし、本質的な顧客課題に向き合っていただける状況を作りたいです。そしてそれにより、CSの方たちの『ワークライフバランスの重視』にも一役買いたいと考えています。仕事の生産性を高められれば、大切な人と過ごす時間もたっぷり作れますからね」

最後にそれぞれの思い描く未来を聞いてみると、あっけらかんと事業とは関係のない答えが返ってきた。

竹森「私は『この事業で世界を変えたい』という熱さとは無縁のタイプなんです。それよりも、前向きな人と愉快に働きたい。あと10年くらい働いたら、その後は全く別のことをしようかな、と思っています」

諸岡「いいですね。そういう人と一緒に働きたい方は多いと思いますよ。私は60歳になったらまた日本語教師をやるのが夢なんです。それまでは、大好きなIT領域で人のためになる仕事をしていきたいです」

事業に全力でコミットして働く一方で、自分の夢やプライベートを忘れない。経験豊富なメンバーが仕事とプライベートのメリハリをつけて働く、なんともFaciloらしいスタンスではないか。それに、こんなお二人と一緒に働くのはなんとも楽しく、充実したキャリアを積めそうだ。お二人が加速させるFaciloの今後に、さらに夢が膨らんでいく。

(写真・文:出川 光)


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