Diverseでは、インハウスマーケティングによる取り組みを強化しており、さまざまな成功事例が生まれています。
インハウスマーケティングを大事にしてきたDiverseが次に目指す目標とは何なのか、今回はマーケティングのマネジメントリーダーである星隆貴(ほし・たかき)さんに、これまでの成果と今後の取り組み、そしてインハウスマーケティングの魅力について聞きました!
――星さんの現在担当されている仕事内容を教えてください。
星:マーケティングのマネジメントリーダーとして活動しています。僕はマネジメント専門でメンバーをみていて、現在は組織開発を主に担当しています。
マーケティングチームとしては、YYC、youbrideを中心に顧客獲得を行っています。その活動の中心は広告活用であり、新規顧客の獲得ですが、最近では既存顧客の満足度を上げる施策も積極的に行っています。
――具体的にはどんな施策なのですか?
星:簡単に言えば、SNSを用いた「ユーザーとのコミュニケーションの強化」です。例えば今だと店舗に来店したり、何か商品を購入したりするとその企業とLINEでつながり、メッセージが届いたりするじゃないですか。
SNSマーケティングの1つですが、この手法をYYCでもこの5月からスタートさせました。
登録したユーザーへ、YYCからお得なお知らせを届けたり、「ワイワイライブ開催中!」といった顧客の関心が向くような通知を届けています。どんな文章をどんな画像とセットで送るのか、過去の配信実績をもとにチームでディスカッションしながら配信しています。
新規ユーザー獲得だけではなく、「YYCを楽しんでもらうには?」に考え方を切り替えた
――以前、マーケティングチームに取材をした際は新規顧客向けの取り組みが中心だったと思います。なぜここで既存顧客にも注力することになったのですか?
星:もちろん、マーケティングの役割としては、新規ユーザーを獲得すること。これは変わりません。しかし、登録はしたけど、使い方がわからず、YYCを使わなくなってしまうユーザーが多いのではないかと考えたことがきっかけです。また、登録はしてるけど、YYCの機能が伝わってない可能性もあるんじゃないかと思いました。そこから、登録したユーザーに対して、LINEを通じてメッセージを送る、noteを使って、YYCの楽しみ方を発信するようになりました。なので、新規ユーザーを獲得する、ROASを追求し続ける、という体制から、新規ユーザーを獲得しつつYYCを楽しんでもらうことに注力することになりました。
実際、2021年5月に0からスタートさせたLINEアカウントは登録者数が増加し、今現在も増加中です。ここからさらにYYCを楽しんでもらうための情報発信を続け、事業の成長に貢献していこうと考えています。
――既存顧客への取り組みはインハウスマーケティングにおけるひとつの成功事例と言えそうですね。
星:そうですね。インハウスマーケティングの強さは、企画・提案から実施、検証までをすべて一気通貫でできるところにあると思うんです。今回のSNSを使った施策も、「まずはやってみよう」で始めて、FailFastで得られたリアクションのデータを観察して、軌道修正をかけていきました。
Diverseではマーケティングの価値連鎖いわゆる「バリューチェーン」が実現しやすい体制になっているんですよね。新規顧客獲得の時もそうです。
ユーザーとどんなコミュケーションをとるべきか、そのために市場調査を行う。その内容を元にコンセプトを決めてモデル選びや撮影を自分たちで行って、クリエイティブをつくっていく。出したクリエイティブに対して評価をして、理想とする結果に持っていく。広告代理店を使うのに比べると、作業的な手間はありますが、アウトプットの質は高い。この質の高さがマーケティングの強さを支えていると考えています。
問題意識を持ち、自ら分析、解決できる真のマーケターを生み出していきたい
――以前からDiverseではインハウスマーケティング体制を強化してきていますが、Diverseならではの強みってなんですか?
星:「あらゆる数字を細かく見て、すぐに正しい方向へ都度軌道修正していける体制」というのが大きな強みですね。特筆すべきは時間単位で軌道修正していくところだと思います。当初の計画と結果がズレているようであれば、時間ごとに広告費の再配分を行う、クリエイティブを切り替える、時間単位で細かい調整を行い、計画通りに進めることを重要視しています。
こういったことは広告代理店だと難しいと思います。というのも、クライアントのデータをすべて見られるわけではないので、限られたデータの中から施策を判断せざるを得ないんですね。とはいえ、事業会社でもここまでこだわっているインハウスマーケティングを行っているのは珍しいと思います(笑)
――星さん、ひとつ気になるのですが、インハウスだとどんどんマーケティングのナレッジがたまっていって、「AをすればBという結果が得られる」という法則を編み出せたりしないんですか?
星:なるほど(笑)でも残念ながら、「Aを行ったら必ず成功する」という法則はないんです。なぜなら競合他社がいて、競争原理が働いているから。真似したり真似されたりしてコンテンツって作り上げられている、そんな側面がありますしね。
だからこそ、常に自社のデータを見ながら、いかに自分たちの設定したKPIを達成できるかを考えなくてはいけません。そのために、ユーザーとコミュニケーションを取って得られたデータを反映していくことが非常に重要なんです。
そういう意味でも、僕たちは競合他社と戦うのではなく、むしろ「過去の自分たち」と戦っている側面が強いんですね。半年前に自分たちが行っていたマーケティングの基準を超えたい。あるいは、前に制作したクリエイティブよりも良いものを作りたい、という意識を常に持ち、施策を打っています。結局のところ、自分たちがやってきた中に課題があるし、そこに解決へのヒントもある。言ってしまえば「自分たちの施策から目を離さない」ということが一番重要だと思っています。
――Diverseでは、総合的なマーケターとしてのスキルが身につきそうだな、と感じました。最後に現在課題に感じていること、また今後達成していきたいことを教えてください!
星:細かく数字を見て、その数字を元に毎日の施策を考えておりますが、より再現性を高めるために、引き続きデータの見える化は課題ですし、今後達成したいことになります。広告運用を担当するメンバー、クリエイティブを制作するメンバー、SNSで情報を発信していくメンバー全員が同じ目線で課題を把握できる仕組みづくりにチャレンジしています。それから、マーケティングチームの増員にも力を入れていきたいです!
――Diverseのマーケティングチームに入ると身に着くスキルについても、教えていただけますか?
星:僕は広告運用担当者こそ、クリエイティブな思考が大事だと思っています。正直なところ、広告運用の細かなスキルは後からいくらでもついてくると考えています。それよりも、ユーザーを理解しようとする姿勢、プロダクトを理解しようとする姿勢が重要だと思っています。
「なぜ、うちのアプリを使っているんだろう?」
「どんな人が、どんな目的で使っているんだろう?」
といったユーザーを想像して、考える施策が中心なので、広告運用スキルだけではなく、ユーザーインサイトを深堀する思考力は身に着くと思います。また、限られた予算で最大のパフォーマンスを出すにはどうすれば良いか?という課題解決スキルも経験と共に培われるのではないでしょうか。
ユーザーコミュニケーションを経て、自分たちの施策がうまく行ったとき、パズルがピタッとはまったような感覚はホント「やった!!」っていう達成感があります。ぜひ一緒に体感してほしいですね(笑)
――星さん、ありがとうございました!