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デル・テクノロジーズの営業スタイル「ハイブリッドセールス」とは

浅尾 匠さん
両親の影響でIT業界に興味を持つ。情報系の専門学校卒業後、日系SIerへ就職。
営業職としてキャリアを積み、2019年にデル入社。


デル・テクノロジーズの営業組織は、外勤営業とインサイドセールスの分業制。そんなデル・テクノロジーズの中に、外勤営業とインサイドセールスをミックスさせた新しいポジションが出来ました。昨年11月に新設された「ハイブリッドセールス」。一体どういう営業なのか、浅尾さんに詳しくお伺いしました。


―  まずはデル・テクノロジーズへ入社するまでの経緯を教えていただけますか

情報系の専門学校を卒業し、日系SIerへ就職しました。当初はエンジニア希望でしたが、ITを提案していくことに魅力を感じて営業職でキャリアを積みました。特定領域に偏らない部署だったのでアプリ、インフラ、クラウドまで幅広いソリューションを扱いました。

7年ほど勤めるなかで自社の限界を感じるようになりました。提案内容がどうしても、社内のエンジニアなど自社のリソースに依存してしまう。お客様が本当に望んでいることを提案・提供できる立ち位置で営業がしたいと思うようになりました。

そう感じていたときにデルで働く知人から誘いを受け、入社しました。

―  自社の限界とのことですが、ハードウェア製品を扱うデルに対して懸念はなかったですか?

確かにデルは自社製品を持っていますが、取り扱う製品が多い。構築部分やアプリの設計部分は外部パートナーと協業できますし、いろんな形でソリューションが描けます。クラウド市場が盛り上がっていますが、日本企業のすべてがクラウドに全対応できるわけではないのが現状。ハイブリッドクラウドを進めていくデルの戦略、描く未来に共感して入社を決めました。


―  入社後はどういったキャリアを歩まれていますか

広域営業統括本部(ミディアムビジネス)という組織に所属して外勤営業を担当しました。

簡単にデルの営業組織について説明すると、担当顧客の規模や属性によって組織が分かれています
広域営業統括本部(ミディアムビジネス)は、従業員数100~1,000名未満の中堅企業さまがお客様です。

中堅企業の数は、国内に約4万社あります。APJ(アジア大平洋日本)のミディアムビジネスの売上の内、日本が約60%を占めています。直近4年間でその売上規模は約1.7倍成長していて、グローバルから見ても日本は注力国。

そんな広域営業統括本部(ミディアムビジネス)の組織で大阪オフィス配属となり、西日本エリアを担当しました。大阪オフィスは拡大の真っ只中。お客様からの引き合いも多く、他のメンバーが既存顧客の深耕を担当するなかで、私のミッションは新規開拓となりました。

インサイドセールスの人たちがファーストコンタクトを取り、アポが取れたところで外勤営業である自分がフロントに出ます。プロダクトを押しすぎると話も聞いてもらえません。ITのお悩み相談という立ち位置でコミュニケーションを取ることを意識していました。

私たちの組織では、マーケティング活動の一環として毎年独自の調査を行っています
中堅企業を対象にしたIT投資動向調査です。
他社は持っていないデータなので、これは営業する上でとても強い武器になります。同規模・同業界の生の声を元にお客様の潜在ニーズを引き出すよう、仕掛けていきました。

プロジェクトはインサイドセールスと2人1組で進めますが、「西日本」と一言で言ってもその担当範囲は広く、関西全域と中・四国地方まで含まれます。物理的にお客様すべてを訪問するのは難しく、効率良いアプローチを考えるようになったんです。
まだコロナが始まる前でしたが、必然的にオンライン商談や打合せがメインとなりました。

外勤営業ながら実際の動き方はインサイドセールス。デルへ入社する前、外勤営業とインサイドセールスの分業制に魅力を感じてはいました。とはいっても、自分がやるのは外勤営業だとずっと思っていたんです。対面のコミュニケーションが好きでしたし、営業上、「会う」ことが決定打になると感じてもいました。

ところが実際はウェブでも完結できてしまったんです。大型案件でもウェブで決まる

上席の方への挨拶など対面が必要なシーンもありますが、担当者の方が上手く動いてくだされば私たちが出向くことなく決済まで終えられる。訪問重視だった私が、結果的に会わないでも営業できる実体験を持った。

そしてコロナ禍に突入しますますオンライン活動が主流になりました。そうすると、インサイドセールスでもお客様とオンラインで商談ができると思ったんです。これからはインサイドセールスの価値がもっと上がると感じました。

インサイドセールスの将来性を感じ、そのキャリアステップに魅力を抱きました。

また、お客様との日々のコミュニケーションはインサイドセールスが務めていたので、手法を問わず自分がもっとお客様と接したいという気持ちも強くなっていきました。

そう感じ始めた矢先、2021年11月、広域営業統括本部内に市場開発営業部と呼ばれる組織が立ちあがり、キャリア公募制を使って異動しました。


―  一般的に馴染みがない市場開発営業部という組織・仕事内容について教えてもらえますか

我々のアクション別に対象クライアントをセグメントすると、「既存深耕」「新規開拓」の2つに分けられます。新規開拓のなかでも、ポテンシャルが高いお客様に絞って開拓することが市場開発営業部のミッションです。

新規あるいは休眠顧客のうち、例えば「他社を利用していてデルと接点が薄い」お客様は、他社のシェアをひっくり返せばデルと取引してもらえるチャンスがあります。
もちろん簡単ではないですが、口座もないような新規のお客様より可能性があるわけです。

営業メンバーはまだ6名。
ファーストコンタクトから営業活動まで、すべてのフロントを自分が務めます
実務における事務部分はアシスタントセールスの人にフォローしてもらいます。受発注・申請業務・納期案内といった細かいオペレーションは手伝ってもらいながら、訪問・電話・オンラインなど手段を問わず、お客様と接点を持ち提案していきます。
案件が具体化すれば製品スペシャリスト等の方々とも連携しますが、構想段階は自分が担当します。

市場開発営業部個人のミッションは大きく2つ。
日々の数字を作る案件対応と、中長期的なアカウント深耕です。

お客様によって両軸で進めることもありますし、直近ニーズがないケースだと中長期の取り組みを作ってリレーションを築きます。

他社のシェアをひっくり返すためにも、デルの価値を感じてもらうためにも、大切なのはアカウント深耕。IT戦略を描き、実現に向けて伴走するアカウントを増やすことを目指しています。


―  とてもハードルが高く感じますが、どのように新規のアカウント深耕を進めていますか

新規アプローチの際に武器となるのは、先ほどもお話したIT投資動向調査
コスト削減、働き方改革、デジタル化、事業改革といったテーマからお客様の現在の問題を特定し、業界事例を踏まえて示唆を出します。

中堅企業のお客様は、デジタルトランスフォーメーション(DX)で変化しなければいけない認識を持っているものの、どう変われば良いか悩んでいます。優先順位の付け方や、ゴールまでのプロセスが見えていない状態。

課題認識を共有し、既存業務をどう圧縮するか、そしてどのようにDXを取り組むかについて他社のリアルな声も交えながら会話できるのはお客様にとっても納得度が高い。私たちが話すことは机上の空論や理想論ではなく、お客様の実情を知ったうえでの提案・支援です。

これまでプロダクト起点だったお客様との会話が、未来軸で在りたい姿を議論できるようになる。こういった会話を重ねることで、お客様のIT戦略の相談パートナーになることができます。これが市場開発営業部の価値です。

私のお客様でこんな事例がありました。
DXを始めたいという相談をもらったのですが、話を聞くと、既存のITやインフラ管理に課題がありました。DXを実現させる前に、まずは社内アプリやインフラの整備を行いました。
足元を固めてから、担当者の業務負荷軽減、DXに取り組める時間の捻出、並行してDXの情報収集とソリューション検討といった各工程を3か年計画に落とし込んで進めていきました。

解決手段を考えて提案したものが合意され、事業全体が推進していく姿を見ることは非常にやり甲斐です。

DX推進に向けて、組織として進めているプロジェクトも複数あります。
2020年から奈良先端科学大学院大学(NAIST)と共同で「中堅企業DXアクセラレーションプログラム*」を始めました。現在はDXの支援策を広げて、DXエンジニア養成講座やマッチングソリューションサービスなどの提供も開始しています。

<参考>
中堅企業DXアクセラレーションプログラムとは https://delltech-dx-a.oatnd.com/DXAP
マッチングソリューションサービスとは https://www.delltechnologies.com/ja-jp/blog/dx-isv-ai-build/


―  新しい組織での新規開拓。日々どんなチャレンジがありますか

新規架電を行う時もあるので、いわゆるガチャ切りが続いた時はめげたくなることも(笑)
でもそういうケースは稀。デルに対して期待や信頼を寄せてくれていて、話を聞いてくださるケースが多いです。過去なんらかの製品をご購入されたことがあることも背景にあると思います。

デルのネームバリューを武器に、お客様と一緒にゼロからDXを作れることはチャレンジですし楽しいです。

チームとしてはまだ始まったばかり。昨年11月に立ち上がり、初めての四半期が終わったところ。ないものは作っていくスタイルです。

例えば、自分たちで販売促進キャンペーンを作ることもあります。提案しやすい中身を自ら考え、自ら体現するサイクルで動いています。

毎朝のチーム会も、中身を作っているフェーズ。今はケーススタディを大切にしていて、各自の進捗を共有してチーム全体でナレッジを貯めています。お客様の攻め方に悩んだときも全員でアイデアを出し合うので、営業として悩むことはありません。とにかく動く!助け合う!という文化です。

営業メンバーは、外勤やインサイドセールスからの異動者やSIerからの転職者など様々。30代の同世代ということもあり、ディスカッションしやすい雰囲気です。


― 新年度が始まりましたが、今期の目標は

数字達成が前提ですが、事業推進まで踏み込んで携われるアカウントを10社、20社と作っていきたいですね。社内異動・採用に注力しているので、新しいメンバーと一緒に市場開発営業部を盛り上げていくことも楽しみです。

お客様が求めるものを提供するのが私たちの仕事なので、売るものに制約はありません。
要件や課題をヒアリングして解決策を提示するという基本的な問題解決に楽しみを感じる人と、トライ&エラーを繰り返していきたいです。

デルの顧客を広げ、顧客との関わりを広げる、そして組織を大きくする市場開発営業部の今のフェーズに参画することは達成感が強いと思います。プロダクトやソリューションに縛りがないデルだからこそ、ミディアムビジネスのDXのいろはをお手伝いすることは本質的で、やり甲斐も大きい。

私自身がそうですが、障害物競争をリレー方式ではなく1人で走ることが好きな人がフィットしているかもしれません(笑)日本を支える中堅企業のお手伝いをしたい方、手段に縛りなくお客様に必要なものを提案したい方にぜひご興味を持ってもらえたらと思います。

外勤営業のこだわりから一転、実体験を通してオンライン主軸の営業職にロールチェンジされた浅尾さん。日々の仕事が楽しさで溢れていることがとても伝わってきました。

お客様の課題やテーマが広範囲に及ぶため、課題設定や合意プロセスの難易度は高いですが、デルには武器となるツールが揃っています。社内外のリソースを使ってソリューションを作っていくこともできます。お客様にとって必要なものを提供できるという本質に即した営業活動が、ハイブリッドセールスの最大のやり甲斐であり、現場の高い満足度に繋がっていると感じました。

全てのフロントを担い、課題解決を通してお客様の未来を作っていきませんか。ご興味を持たれた方はぜひご応募ください。

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