こんにちは!dsc採用担当です。
今回は、バスケ日本代表のSNS運用を担当する加藤くん に、今夏に開催された国際大会前の強化試合でのクリエイティブ制作について聞きました。
バスケットボールの日本代表といえば、NBAでも活躍する八村塁選手らが所属し、国民的な注目を集めるチーム。そのSNSアカウントを運用する責任は重大です。試合を盛り上げ、バスケ日本代表の魅力を伝えるために、チームではどのような準備と工夫を重ねたのでしょうか。
加藤くんにクリエイターならではのこだわりや、制作の裏側を教えていただきましょう!
【目次】
- 当日の対応スピードと正確性を意識した事前準備
- 定点カメラで選手の素顔に迫る
- キャラクターが際立つ選手写真で注目度アップ
- リアルタイムと試合後、二度楽しむことができる仕掛け
1. 当日の対応スピードと正確性を意識した事前準備
ーーバスケ日本代表のSNS運用において、大会に向けてどのような準備を進めていたのでしょうか。
今回の強化試合では、非常に高い数値目標が設定されていました。具体、前年の日本代表強化試合の際に比べリーチ数・エンゲージメント数増の達成です。
特に事前準備では、本番での制作スピードを最大化・ミスなく運用することを意識しました。
投稿テンプレートの作成は、デザインはもちろん、試合当日情報をミスなく届けられるよう、本番での工数を大幅に削減できるようこだわりました。制作は僕だけではなく、他のメンバーも担当するため、誰でもミスなく制作できるようにフォーマットに必要情報をすべていれておくなどの、細かな仕込みを大切にしました。
さらにフォントの種類やサイズ、レイアウトなどを統一しておくことで、デザインの一貫性も保てます。細部にまでこだわって作り込んだテンプレートが、高いパフォーマンスを支える土台になりました。
さらに動画のテロップは、視認性を高めるために文字サイズと配置にもこだわりました。試合ごとにインプレッション数を確認しながら、テンプレートのアップデートをし続けました。
2. 定点カメラで選手の素顔に迫る
ーー今大会で新たに取り入れた施策として、印象に残っているものはありますか?
選手入場シーンの定点カメラ撮影です。今回初めて導入した試みなんです。
バスケットボールの試合といえば、コート上でのダイナミックなプレーが注目されがちです。しかし、選手たちのキャラクターやコート外の表情を見たいファンの方もきっと多いはず!と思い、さまざまな表情がキャッチできるのでは、と入場前のファンの方が入れないところに定点カメラを設置しました。
選手が入場前に待機する何気ない瞬間は、仲間と談笑したり、リラックスした表情を見せたり、時にはちょっとしたイタズラもあったり... 普段なかなか見られないような瞬間を数多く撮影することができました。
ファンの皆さんにとっては、レアなコンテンツになったのではないでしょうか。喜んでいただけていると嬉しいなと思います。
投稿はこちらから:#馬瓜ステファニー 選手が踊っているのは...?🤭
ーー定点カメラの企画において、他にも印象に残った出来事はありましたか?
大会最終日、相手チームの韓国代表から、日本代表へ向けたメッセージをいただいたのは感動的でした。
この投稿には、スポーツマンシップを讃えるコメントなどさまざまなコメントが国内外から数多く寄せられました。
投稿はこちらから:試合前の定点カメラに収められた韓国代表からのエール🇯🇵🇰🇷
3. キャラクターが際立つ選手写真で注目度アップ
ーー選手を印象づけるクリエイティブにも、様々な工夫があったと伺いました。
とりわけ選手写真の選定には、かなりのこだわりを持って臨みました。
チームのメンバー発表などでは、各選手の顔や身体の向きをあえて揃えた写真を並べるケースが多いかもしれませんが、今回は選手一人ひとりの個性を引き出せるような写真を使用することにしました。
具体的には、選手それぞれの「キャラクター」が垣間見えるような一枚を厳選したのです。
例えば〇〇選手なら、いたずらっ子のような笑顔がトレードマーク。△△選手は、ちょっとクールな印象を与える眼差しが魅力的。一方で□□選手は、陽気な雰囲気で……といった具合に、選手ごとに特徴的なポーズや表情をセレクトしていったのです。
さらに、ファンの方にはキャラクターが伝わる写真で楽しんでいただき、一方でバスケに馴染みのない新規ファンに対しては、個性豊かな選手写真で興味を持ってもらうキッカケにする。そんな狙いがありました。
普段のクリエイティブ制作時も一番写真選びに時間をかけると言っても過言ではないくらい、こだわりを持っている制作過程の一つですが、改めて、数ある中から、使命感を持って「一枚」を選び抜くことの重要性を感じましたね。
ーーこのクリエイティブのこだわりは写真選びだけではなかったとか…?
はい。日本代表のユニフォームが今年から新しくなり、その要素も実はこのクリエイティブに盛り込まれているんです。
背景にはユニフォームと同じ生地に見える模様を使い、サイドの白→赤→黒のグラデーションのラインは白色のユニフォームの脇周りや脇下のラインと同じ印象になるように制作しました。
そうした少しずつのこだわりが、クリエイティブの一貫性を作り、視覚的にユニフォームを含めた選手とクリエイティブが馴染むものになると思っています。
4. リアルタイムと試合後、二度楽しむことができる仕掛け
ーー 運用をするなかでの工夫はありましたか?
はい、リアルタイムと試合後、二度楽しむことができる仕掛けを作りました。
素晴らしいプレーや選手の表情などは、何度見ても良いものですよね。
そこで、速報投稿と現地で撮影した別角度の映像を別タイミングで投稿することで、速報性とクオリティの担保をすることができました。
さらに、ファンの方も試合中と試合後の二度楽しんでいただけたかなと思っています。
投稿数が増え、より盛り上がりを作ることができたり、試合の余韻を楽しむことができたり、同じシーンでもさまざまな活用ができた良い事例だったと思います。
速報投稿はこちら:これが和製カリー・富永啓生🇯🇵👌
別角度の映像の投稿はこちら:富永啓生のプレーにチームメイトも引いてしまいました
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事前準備の徹底さから、当日新しい視点での撮影の挑戦、デザインのこだわりなど、さまざまな挑戦をした今回でしたが、結果としては目標数値を達成し、試合の盛り上げに少し寄与できたかなと思っています。
まだまだ日本代表とはいえ、バスケの注目度はもっとあげられると思いますので、Bリーグしかり、日本代表のアカウント運用も新しいことにチャレンジしつつ盛り上げていきたいです。