皆さんこんにちは!
株式会社dsc(以下:dsc)取締役の山内一樹です。
弊社のこれまでの歩みならびに今絶賛検討中の新規事業についてを三本立てで、「dscの挑戦」と題し、皆さんに知っていただきたく、記事を書いています。ぜひ最後までお付き合いください。
【dscの挑戦】
1. 学生企業から始まった創業期(本記事)
2. 失敗で終わらせなかった事業たち
3. アントレプレナーなdscがやりたい次の事業は
一本目となるこちらは、「学生起業から始まった創業期」をテーマにどのようにしてdscが生まれ、今のデジタルコンテンツ事業につながる取り組みを始めたのかをお届けします。
【目次】
1. 株式会社dsc、山内一樹 自己紹介
2. ビジコンからスタート、最初のクライアントは在学中の大学だった
3. 今でもブレない”本質”
4. dscが向き合う危機感
1. 株式会社dsc、山内一樹 自己紹介
まずは簡単に株式会社dscと私の自己紹介をさせていただきます。
<株式会社dsc>
2010年に創業し、今期15期目となるプロスポーツのデジタルコンテンツ制作会社です。
「スポーツで日本の未来をつくる」をVISIONに掲げ、スポーツの熱狂・興奮・感動の瞬間を届けるプロデューサー集団として、コンテンツのプロデュース・クリエイションを通してエモーショナルなストーリーを社会へ届け、スポーツのさまざまな価値を最大化し豊かさ溢れる社会へ貢献しています。
JリーグやBリーグ、各プロスポーツクラブなどが主要なステークホルダーとして、ともにスポーツの価値を届けております。<取締役 山内一樹>
株式会社dsc取締役/株式会社PLAYNEW取締役会長
株式会社dscにて「スポーツで日本の未来を作る」べく、Jリーグ・Bリーグ・侍ジャパンといったコンテンツホルダーの新規ファン獲得支援に従事しながら新規事業開発を兼任。
また、「渋谷からJリーグを目指す」SHIBUYA CITY FC を設立しCEO・会長を歴任。
2. ビジコンからスタート、最初のクライアントは在学中の大学だった
私たちdscは、学生時代に参加したビジコンから生まれた会社です。
遡ること15年前、当時大学3年生だった私と代表取締役の加藤は、価値創造をテーマとしたゼミに所属しており、ビジコンに1つ上の先輩が参加し優勝したのです。その賞金を元手に会社を立ち上げました。
当時はビジネスとして軌道に乗せることが難しかったのですが、ビジコンで提案したサービス内容は、「大学スポーツがオンライン上で視聴できるプラットフォームを作る」というものでした。今でこそ実現可能性が見えるアイデアだなと思うのですが、当時は2010年、スマートフォンを持ち始めた人がだんだん増えた時期で手軽にいつでもどこでもオンラインでスポーツ観戦することは難しい時代でした。
そうしているうちに、資金が底をつき始めようとしているなかで、「コンテンツを”配信する”」から「コンテンツを”作る”」にサービス内容を変える決断をしました。
なんと一番最初のクライアントは、当時在学していた大学だったんです。大学の運営方針を決める方々が集まる会議に出席しプレゼンをさせていただいて、大学のYouTubeコンテンツ制作を任せてもらいました。
ここで解決したかった課題は大きく二つです。
・大学のSNSアカウントは学長のお話しや研究発表などあまり大学生が見るものではなく再生回数が少なかったこと
・大学スポーツにすごい選手がいるのに、試合の観戦者は50 - 100人。日本の宝が世に知られておらず、もっと有名にしたいと思ったこと
これらを解決すべく、学生が娯楽として楽しめるスポーツのドキュメンタリーなどをYouTubeでコンテンツとして配信することを提案しました。
そのサービスで売り上げが立ち、他大学や連盟に同様のモデルを提案し、どんどんお仕事をいただくように。それが、コンテンツの制作会社になる第一歩目でした。
元々私たちは起業したくて会社を立ち上げてたわけではなく、ビジコンで優勝し、サービスと資金があっためにスタートした会社だったので、先輩方は他の学生と同じように就活し就職、さらに私も続く形でIT企業に新卒入社しました。
会社は今の代表の加藤と取締役の前川に任せる形で、私は一度離れました。
最初にビジコン優勝時に描いてたサービスは、グロースできませんでしたが、そこからどうやったらビジネスになるかという点を、メンバー全員ビジネス経験ほぼゼロの大学3、 4年生だったにもかかわらず、必死に考えキャッシュポイントを見つけることができました。さらに、意外とそこに向けて本気で動いてみるとお客様もついてきてくれたり、売り上げになったことは、大きな成功体験でした。
3. 今でもブレない”本質”
この創業期での収穫は、今の私たちが本質とし大切にしている「誰かの課題を解決する」というものでした。
・「誰かの課題を解決する力になりたい」という想いが根本にあり、さらに自分たちが持ってる強みとかリソースを掛け合わせてクリアにしていく
・dscの事業の作り方は短期的な利益を追ったり「儲かりそうだから」などの目的ではサービスを作らない、意義のないものを作らない
という土壌ができました。
この土壌のおかげで、15期となった今も、本質的な部分がブレることなく、長く続くチームになれているのかなと思っています。
しかし、何もなくブレることなくここまでこれたかと言うとそうではありません。
実は私は、新卒入社した会社を2ヶ月で退職し、dscに戻ってきています。2ヶ月ではありましたが、その会社の価値観に多少なりとも影響を受けていて、「売り上げ上げていこう!」「キャラクターの違うメンバーを迎え入れよう!」と、コミュニケーションを取ったことがありました。しかし、それを実行してみてもうまくいかなかったんです。
また、提携先の会社や経営者、担当者などの選び方も何年もかけて「これは違う」をすり合わせしたりと酸いも甘いも経験してきて、私たちの本質に対する意識は作られてきました。
現在、コアメンバーは44名(2024年2月現在)となり、一緒に本質を求めて事業を作ってくれる仲間もいるし、一緒に課題解決をするクライアントもいます。そんなに簡単に崩れるほどグラグラしてない安定感を持ったdscが今あると思っています。
4. dscが向き合う危機感
とはいえ、危機感も同時に感じています。
それは、会社に加え、これまで一緒に歩んできた日本のスポーツ業界そのものに関してです。
会社目線の危機感は、
・従業員一人に対する売上や利益率をあげること
・変化の激しいデジタルコンテンツを事業として扱うなかで次々と新しいことをやり続けること
の二つ。
日本のスポーツ界の危機感は、
・(規模が大きな話になりますが)少子高齢化や、さまざまな保障費などの負担からくる日本の財政難と国民の健康を守ること
・各アスリートが頑張るだけではない、スポーツ界全体の取り組みやイメージのボトムアップをすること
の二つがあります。
これまでは、クライアントとともにスポーツファン向けの事業をやってきました。もちろん今後もその事業形態はずっと続けていきたいと思っていますし、もっと広げていきたいとイメージを描いています。
さらに、今までdscが培ってきた知見を活かせないか、という点であったり、上記であげた危機感を解消するには他の観点も含め、幅広く新規事業を検討したいと考えている段階です。
例えばですが、プロスポーツのコンテンツを創っている弊社プロクリエイターが、一企業のゴルフコンペのダイジェスト映像をプロ同様にカッコよく作るなどして、ブランド化できるとコンテンツを届けられる顧客層をまた1つ増やすことができる。など...
スポーツというところはブラさず、スポーツ界の未来に繋がっていくことをやっていきたいなと考えています。
このようにさまざまな新規事業案を今社内で検討して作っています。
それは、今にはじまった話ではなく、dscはこれまでさまざまな事業を考え創っては壊しというのを繰り返してきました。
そのたびに、表面的には失敗に見えることでも失敗で終わらせず、粘り強くやっていった結果その失敗が元となり今の事業に繋がっています。
そんなdscのアイデンティティをもう少し伝えさせていただきたく、次の「02_失敗で終わらせなかった事業たち」もぜひお付き合いください。