クラウドクレジットの執行役員にインタビューを行う企画の第5回は、この7月1日に執行役員CFOとして入社したばかりの坂本に突撃取材してきました。
フィンテック・ベンチャーでのCFOキャリアに惹かれるまで
杉山:坂本と僕は大和証券SMBCでの新卒同期で、新人研修のチームも一緒だったこともあるし寮のフロアも一緒だったんですよね(笑)
昨年の秋に僕が地方出張に行って東京に帰ってくる夜行バスの中で何かの話を坂本とfacebookメッセンジャーで話していたら坂本が「今ベンチャーのCFOというキャリアに興味があって。。」という話になり、「今うちでCFO絶賛募集中なのでうちに来て!」となったのを今でも鮮明に覚えています。
どのようにベンチャー企業のCFOというキャリアに興味を持つようになったのですか?
坂本:私は日系・欧州系・米系の投資銀行、コンサルティングファームでM&A関連業務に10年超にわたり携わってきました。前職のキャリアは非常に充実しており、自分が立ち上げたチームが部になって、これから率いていくというステージだったこともあり、杉山と再会を果たすまでは、転職は全く考えていませんでした。
ただ、なんとなくあったのは、「自分で案件をとりにいかなくても大きな銀行系の組織に属しているということで案件がどんどんくるという状況が今後10年、20年と続くのか」という漠然とした不安です。実際に、M&Aという本来なら細やかなアドバイスを求められる分野でもフィンテックというか、仲介サイトなども登場して成功しているのを目の当たりにしていましたし。
ちなみにですが、これまでの延長でキャリアを模索する場合は、プレM&Aの分野を深耕したいと感じていました。例えば、M&A案件実行の前段階として、買収を行う企業に対してその会社の戦略から買収を行うべき企業をアドバイスしたり、逆に事業リストラクチャリング等で事業を売却する必要がある企業に対しては事業ポートフォリオの観点から売却すべき事業をアドバイスしたりするような業務です。ただ、この分野はノウハウのあるファームが国内ではあんまりない、と感じていました。
また、全然別の観点ですが、資産運用先も探していたんです。それでちょうど数年前にクラウドクレジットを創業する前後くらいの時の杉山からメッセージをもらっていたことを思い出して、ソーシャルレンディングに投資するってどう?と聞こうとしたらそのメッセンジャーで参画を誘われたという流れで(笑)
杉山:優秀なCFOを真剣に探していたんです(笑)
今の日本の生態系だと、金融出身の方はベンチャーぽい環境で勤務したことがないことが多いと思いますが、その辺りはどうでした?
坂本:スタートアップ環境でM&Aアドバイザリーサービスを提供してきたんですよね。前職では、コンサルティングファームで財務アドバイザリー業務を立ち上げるというチャレンジをして成功しましたし、その前の米系のブティック・ファームで勤務した際も東京オフィスの立ち上げだったんです。入社した時とりあえずPCはあるくらいの状況から始まりました(笑)。だから、事業の立ち上げやチームビルディングというところにはかなり慣れはあるのかなと思っています。無いなら創ろうっていうのが基本です(笑)
また、事業計画策定のコンサルティング等も行ったりしていたので、これまでの経験・スキルセットを勘案すると、スタートアップ企業のCFOというキャリアにより強く惹かれていくようになりました。
ヒト、カネが意義のあるサービスづくりの源泉
杉山:ベンチャー企業に実際はいってみてどうですか?
坂本:クラウドクレジットは大手金融機関の出身者が多いので、金融の言葉で話せるというところのスムーズに入っていきやすさはあるかと感じています。
また、前職よりメンバーの平均年齢が高いので、自分が若手メンバーに教えることが多い環境から、自分自身も周りの方に教わることも多い環境に来たのかなと感じています。もちろん自分がこれまでのキャリアで蓄積したものをどんどん出していきます!
あとはこれまで大きな企業に属していた時との違いは、やはりスピード感ですね。
昨年の秋に杉山と話し始めてすぐに一度オフィスに遊びに来させてもらった時から、月をまたぐごとにどんどん優秀なメンバーが参画し、事業が拡大しているのは非常に印象的でした。
杉山:参画もそうですし、もともといたメンバーが急速に成長して、そう見えたところも大きいかなと思います(笑)
これからも、これまでと同様に優秀な仲間がどんどん増えるのは間違いないですね ( ー`дー´)キリッ
よくビジネス本とかでも「会社は人なり」とか「人材は人財です」とか書かれていると思いますが、クラウドクレジットを創業して、やはり結局お客様、社会に意味のあるサービスを高いレベルでご提供できるか、企業価値をどんどんあげていけるかはほぼメンバー次第なんですよね。
これを頭ではなく体で理解するのは、本で読むのでは無理で実際に自分で事業を運営しないと分からないと思います。
そして短期間で優秀なチームを立ち上げるにはまとまったお金が必要になりますよね。
なので、優秀なチームがお客様、社会に意義のあるサービスを提供して企業価値もどんどん上がっているという状況をどんどん加速させていく部分については、CEO、CFO、人事部長で三位一体となってやりたいと思っているんです。
当たり前だけど意外と誰もやっていない金融
杉山:それにしても、僕と旧知の仲とはいえ、優秀なCFO人材へのニーズはベンチャー業界の中で非常に高く、意外と爆速成長中のベンチャーさんでもまだ専業のCFOは採用できていないということがよくある状況の中で当社を選んでいただき、本当にありがとうございます。
坂本:もともとクラウドクレジットの事業を傍目で見ていてなんとなくすごいな、ポテンシャルがあると思っていました。
クラウドクレジットがやっている、お金が余っているところと足りていないところを繋ぐということは、金融にかかわっている人にとっては本質ですよね。もともとそうあるべきなんだけどなぜか意外とほとんどの人がやっていないという。
実際にそれが失敗しないように運営されていく、またみんなが達成したいことを見失わないような会社でクラウドクレジットがあり続けるよう、機関設計をはじめとしてビジョンの達成のために力を尽くしたいと思っています。
パパCFOは効率性重視でアウトプットを犠牲にせず
杉山:話は変わりますが、坂本のワークライフバランスというか、働き方面白いですよね。
ご家庭、お子さんもいらっしゃるということで、終電までオフィスに残るというわけではない中で、自宅でも夜間や週末の空いている時間を使って作業をしてかなりの業務量をこなすという。
坂本:ITの力を駆使、ですね(笑)
これまでの経験から、オフィスでフェイス・トゥー・フェイスというわけではなくても効率的に、かつチームの和を乱さずに仕事する自信があります。
杉山:チャットでのコミュニケーション相当慣れてるよね(笑)
一般的にはやはり月金9時18時で顔を合わせていないと行き違いが生じたり、スカイプやチャットでのやり取りだけでもやはり行き違いが生じたりしがちと言われますが、坂本はその壁を超えている気がします(笑)
坂本:チャットでのコミュニケーションは、どこまでできるのか、相手に対して敬意を払う表現とか、これ以上はフェイス・トゥー・フェイスかな。。とか、だいたい分かります。
あとは寂しがり屋なので、常にチームの仲間とコミュニケーションをとっていたいんです(笑)
自宅での勤務は、平日は帰ってから家族とすごし、子供が寝たらまた仕事を始めるというリズムで作業をしています。
あと最初の話題に戻りますが、実はキャリアの選択として前職で次のステップに進むかスタートアップ企業でチャレンジするかを考えたときに、娘から見てどちらがかっこいい父親かというのもありチャレンジする方を選んだんです。
ブランド力の高い大企業で勤務するいいパパをすることもできますが、自分の場合はそれよりは「こういう仕組みをお父さんは作ったんだよ」と言いたいんですよね。
この点が、キャリアの選択を行うにあたって大きかったです。家族という守るものがあるのでそこを守りながらも攻める人生を選びました。
昨今ワークライフバランスという言葉がよく言われるようになりましたが、僕の場合は効率性重視、アウトプットの最大化という観点で考えています。
杉山:最後に何か一言あれば。
坂本:杉山はカリスマ性はほとんどないけど、サポートしてあげたくなるというか、ご本人にはお会いしたことはないですがリブセンスの村上社長タイプな気がします。
杉山:おぉっ。。前者はよく言われますが、後者は言われたことない誉め言葉な気が。。!ありがとうございました!