クラウドクレジットに参画いただくメンバーの背景は実にさまざま。今回は、2018年8月に入社したばかりの商品部大西さんに、これまでのキャリアを教えてもらいました。
新卒で入った総合商社で、お金の重要性を実感
Q. 社会人になって最初のお仕事を教えてください。
新卒で三井物産に入社し、財務部門に配属されました。新興国のインフラプロジェクトに投資を行う際、国内外の複数の金融機関から数百億円規模のローン(協調融資)を調達する、という役割を担いました。また、何百社と存在する関係会社がコーポレートローンを調達する支援を行いました。「お金が手配できなければ、事業も会社も成り立たない」ということを、事業者の立場で痛感しました。
2009年に出会った異なる形の金融「マイクロファイナンス」
Q. その後、キャリアをグローバルに展開されますが、何かきっかけはありましたか?
三井物産を退職した2009年、「マイクロファイナンス」という金融の形態があることを知りました。タイミング良く、アライアンスフォーラム財団がバングラデシュのBRAC大学でのマイクロファイナンスコースの募集をしていました。「これは!」と思い申し込み、30人程度の参加者とともに第一期生として、首都ダッカで約2週間過ごしつつ、マイクロファイナンスの理論と実践を学びました。
これまでの商社での経験は、大手企業が主な取引先でしたし、扱う金額も巨大なものばかりでした。このダッカでのコースを通して、零細金融や貧困削減という、全く性質の異なる金融の役割に出会え、非常に新鮮な驚きを覚えました。
英仏留学を経て、世界銀行へ
Q. 留学でのご経験を教えてください。
マイクロファイナンスコースには、フランスに語学留学しつつ参加していました。コースでの体験を踏まえて、改めて「新興国x金融」の理論を学びたいという思いから、マンチェスター大学大学院の開発金融修士コースに進むことにしました。中央銀行・マイクロファイナンス機関(MFI)・開発分野の経歴を持った同級生たちに囲まれ過ごした1年は、とても刺激的でした。
その後、世界銀行のインド事務所のポジションを得て、南アジア局金融・民間セクター開発部門で、インドとアフガニスタン政府向け、中小零細/農村/インフラ金融の融資とアドバイザリーに携わりました(この話はまた次回)。
コンサルティングファームで、日本政府・企業のインフラ金融支援
Q. その後、日本に戻られますね。どのような思いが芽生えたのでしょうか?
世界銀行で働いた頃には、インフラであれ、中小零細金融であれ、「新興国における金融へのアクセス」がライフワークであると確信するようになっていました。同時に、自分は数十年以上かけて社会課題解決を目指すマクロ政策よりも、事業の現場からスピーディーに具体的な変化を起こす方が肌に合っていると思うようになりました。
そんな思いの中、インドでは日本政府や日本企業の駐在員の方々とお会いし、インドの様な国ではインフラが事業拡大のボトルネックだと課題意識を持ちました。そこで、新興国のインフラ開発における金融組成を、民間事業に近い立場で支援し専門性を磨きたいと、PwCのインフラ部門に転職しました。
Q.クラウドクレジットとの出会いはどのようなものでしたか?
PwCで3年たった頃、社長の杉山から、Wantedly経由でコンタクトをもらったのがきっかけです。実はそれまで当社のことは知らなかったので、非常に嬉しい驚きでした。杉山および会社のメンバーと会い、会社と事業のスピード感と個性に惹かれ、入社を決めました。
「資金不足国の資金需要者にお金を届ける」ことはこれまでのキャリアでも触れてきたのですが、「資金余剰国(日本)の投資家」をつなぐ、という所に更なる魅力を感じました。プライベートではファイナンシャルプランナーで、個人の資産運用に高い関心を持ってきたので、商品部で個人投資家の方々の投資機会を、ぜひ沢山生み出したいと思っています。
現場感を大切に、「ライフワーク」と「ワークライフ」を実現したい
Q.これからの抱負を教えてください!
どの仕事においても、現場に行く時を一番楽しんでいます。そういった意味で、Fintech企業なのに、商品組成の際にデューデリジェンスで現地に出かけたり、セミナーを通して個人投資家の皆さまと直接お会いしたりと、Face-to-Faceを大事にしている当社は、自分の価値観に合っているなと感じます。ぜひ当社でも、そんな現場感を大事にしていきたいです。
これらの「ライフワーク」の実現はもちろんなのですが、同時に3歳と0歳の母でもあり、「ワークライフ」も大切にしながら、毎日を過ごしていきたいです。
以上、実はワーキングマザーでもある大西さんのインタビューはいかがでしたか?世界銀行での国際金融の経験についてはまた別のブログでお届けします!ご期待ください。