畠山洋一さんは10年以上にわたり、プロジェクト推進業務に携わりながら、当社の変化を社内から見てきたメンバーのひとりです。
今回は畠山さん自身のターニングポイントとなったできごとを軸に、彼が「コパイロツトで働き続ける理由」をさまざまな切り口で聞いてみることにしました。
プロフィール
畠山 洋一
ITサービス会社のエンジニアを経て、2010年に入社。さまざまなデータの分析結果に基づき課題解決への意思決定を行うデータドリブンを基本としたプロジェクト推進支援を行う他、自社サービスの開発・運用なども手がける。パートナーと、20kgを超える愛犬(2歳)と暮らしている。
プロジェクトマネジメント業務と、自社サービスの開発を兼務
—— 畠山さんは10年以上の社歴をお持ちですが、近年は主にどんな業務に取り組んでいるのでしょうか?
畠山:大きくわけて3つの領域の仕事をしています。1つ目は、企業のプロジェクトマネジメント業務。ECサイトや各種システム、SaaSサービスの構築から運用、DXなど、お客さまのプロジェクトにパートナーとして参画し、プロジェクト推進に関わるさまざまな役割を担っています。
最近携わった案件としては、ECサイトリニューアル・基幹業務構築プロジェクトがあります。ECサイトのリニューアルを目指してはじまった社内プロジェクトの規模と領域が基幹システム構築まで広がったお客さまで、「よくあるECサイトではなく、自分たちならではのECサイト、自分たちに合う基幹システムをつくりたい」という強い思いをお持ちでした。コパイロツトは、プロジェクトの目的や課題整理から一緒に考える外部パートナーとして参画しました。
参考) COPILOT Knowledge『自社独自のECサイト・基幹システム構築のために「一緒に考え、進めてくれる」パートナーが必要だった[プロジェクト推進支援事例]
https://blog.copilot.jp/entry/dialogue_gsc_2021
畠山:2つ目は、コパイロツトの自社サービス「SuperGoodMeetings」の開発・運用です。これはミーティングの最適な運用が簡単にできるクラウドツールで、2014年に当社がサービス開発に着手したときからチームに参加し、現在はサービスのグロースに必要となるデータの収集・分析や、それに基づいた改善提案などを行っています。
そして3つ目が、社内のインフラや各種システム、公式サイトなどの管理・運用です。私はもともとエンジニアである程度システムやデータに関する知見を持っていたため、自然とそうした役割を求められるようになりました。
—— ITサービス会社でエンジニアとして数年間働いた後、コパイロツトに入社されたと聞いています。エンジニアの仕事とプロジェクト推進の仕事、かなり振れ幅が大きかったのではないかと思いますが、入社当初はどんな状況でしたか?
畠山:今振り返ってみると、入社して数年間は自分のスキルや実力がまったく足りていなかったと思います。前職では、先輩や同僚などとの社内コミュニケーションは多くありましたが、ディレクターとして旗を振る機会は少なかったんです。そのため、特にお客さまとのスムーズなやりとりや提案書の書き方などでは戸惑うことが多く、社内のメンバーにいろいろと指摘されることも多かったですね。
でも、ここでしっかりした実績を上げなければ次のキャリアステージに進めないと考えていたこと、時間が経つにつれだんだんと居心地のよさを感じるようになったこと、そして自社サービスの開発がはじまったこと——いくつもの要素が積み重なり、いつの間にかコパイロツトで長い時間を過ごしていました。
—— 「居心地のよさ」を感じるようになったのは、どんな部分に対してですか?
畠山:一人ひとりのメンバーの意思を尊重し、さまざまな意思決定を委ねてくれる組織であることでしょうか。
自分自身の意思が常に問われるため、厳しい環境だと感じる人もいるでしょう。しかし私は、個人の裁量が大きいことを“居心地がいい”と感じるようになりました。
変化に対する一時的な戸惑いも、時間が経つと共に納得に変わった
—— 長年コパイロツトに在籍されている中で会社のいろいろな変化を目の当たりにしてきたと思います。畠山さんから見て、印象に残っていることはありますか?
畠山:確かに私が入社した当初はメンバーも少なかったですし、当社自体「ディレクターズユニオン」と称していて、事業や商品のブランド開発、プロモーション、クリエイティブディレクションを手掛けるなど、業務内容もプロジェクト推進支援を行う現在とは大きく異なっていました。
ただ、特にどこかで大きなギアチェンジがあったというより、印象としては「常に変わり続けている」という感覚の方が近いかもしれません。その変化が会社っぽくないというか...。組織内部に限定された変化というより、個人が世の中から感じる変化の兆しのようなものに、スピード感や変化の形が似ている気がします。
—— そうした変化に戸惑ったりしたことはありませんでしたか?
畠山:ないといえば嘘になりますし、変化するスピードが速くて追いつけないと感じることもありました。でも大前提として、変化は誰にでも、何に対しても起きるものなんですよね。働くメンバー自身もそれぞれ変わっていきますし、私たちが生きる時代や社会そのものも変化し続けています。
その中で一時的に会社の変化に違和感を抱くことがあったとしても、時間が経ってから理解が追いついたり、自分自身が成長したり、社会の動向と同期しているように感じたり——12年間、その繰り返しだったように思います。
会社の方針と、自分自身の進みたい方向性の重なりを探り続ける
—— 畠山さん個人のやりたい仕事、取り組みたい課題はどのように変化してきましたか?
畠山:私自身は、サービス開発の段階から市場の動向やニーズを研究し、モニタリングしながらサービス自体を生活者に合わせて成長させていく「グロースハック」や、さまざまな分野の知識やデータからインサイトを導き出す「データサイエンス」などにずっと興味があり、コパイロツトでもそうしたプロジェクトに関わりたいと思っていました。それが実現したのが、自社サービスの開発がはじまったときです。
—— グロースハックなどに興味を持ったきっかけは何だったのでしょうか?
畠山:コパイロツト入社後に出向した大企業で、グロースハッカーとして働く人たちの存在を知ったことです。マーケティングの知識とエンジニアの技術、双方があれば根拠のある意思決定ができるようになり、サービスや事業の成長により貢献できると考えました。
—— コパイロツトが自社サービスの開発に着手したことで、そのチャンスがめぐってきたのですね。
畠山:そうです。私はずっと、コパイロツトもこの領域に取り組む必要があると思い、自分自身も興味があると言い続けてきました。その結果、自社サービスが立ち上がるタイミングでチームに参加することができました。(※1)
※1 コパイロツトでは個人方針(キャリア方針や嗜好性を含む)を重要視し、各自が社内に共有して会社方針とすり合わせている。
参考)「個人方針」にも注目してアサインを決める、コパイロツトのチーミング
https://www.wantedly.com/companies/copilot/post_articles/440567
—— その後、サービスの立ち上げから開発、リリース、運用と一連の流れを経験してみて、どんな変化がありましたか?
畠山:お客さまと取り組むプロジェクトではなく自社サービスに携わったことで、プロジェクトに参加するときの思考の起点が変わりました。
例えば「データ活用が必要である」と正面から主張するだけではなく、お客さま側の組織でデータ活用を進めたい人は誰なのか、どんな順番で誰を巻き込めばプロジェクトが進むのか、止まっている場合はその理由は何なのか——など、“プロジェクト内部の視点”でものごとを考えられるようになったと思います。
「SuperGoodMeetings」でさらに実績を積み、その経験を、今後はお客さまの案件でも活かしていきたいと考えています。
プロジェクトマネージャーとして「発起人」の熱量に寄り添う
—— 最後に、プロジェクトマネージャーとしての視点で一言お願いします。コパイロツトがお客さまのプロジェクトに参加するときに果たしている役割について、畠山さん自身はどのように捉えていますか?
畠山:役割というか……お客さまのプロジェクトに参加するときの心持ちの話になってしまうのですが、どんな企業のどんなプロジェクトでも、発起人になった人がいるわけですよね。「この取り組みが必要だ」と熱量を持って提案した人がいて、そういう人がプロジェクトリーダーを務めていたりします。
熱量を持った人だからこそ、多くの場合は任されている役割が多すぎる印象があります。その人たちがプロジェクトを前に進めていくためには、より膨大な業務が必要とされます。
そのようなリーダーに寄り添い、プロジェクトの推進支援をする私たちがまずすべきことは、リーダーの思いはどんなものなのか、原動力はどこにあるのかといった背景を知り、しっかり理解することだと思います。それがプロジェクト推進支援をしていくうえで、コパイロツトが担う役割の入り口だと、私は考えています。