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豆寄席第12回『DX時代の新しいスキル「グラフィック・レコーディング(グラレコ)」を身に着けよう』参加レポート

中山 尚子

2021年11月26日に、豆寄席 第12回『DX時代の新しいスキル「グラフィック・レコーディング(グラレコ)」を身に着けよう』を開催いたしました。
富士通株式会社 グラフィックカタリスト 成田富男氏にご講演いただきました。
本稿では、豆寄席の内容をセミナーレポートとしてご紹介します。

セミナー+ワークショップの形式で、講師 成田様に解説いただいた内容を受けて、受講者は紙とペンを用意して実際にグラレコをやってみました。
講演で考え方・やり方を習う → 演習で体験する → また講演に戻ってTipsで消化不良を解消する、という流れで、短時間でグラレコが自分もできそう!?やってみたい!と思わされる内容でした。

成田様から、以下の項目についてご講演いただきました。

1.What?グラフィック・レコーディングとは?
2.Why?なぜ、グラフィックをするの?
3.Where?どんな場面で使えるの?
4.How?どうやったらできるの?
5.実践演習(アイコンブートキャンプ、グラフィック・ダイアログ)
6.Tips(グラレコを描くコツ)

1.What?グラフィック・レコーディングとは?

グラフィック・レコーディング(単なる絵で描く議事録ではなく、内容の理解を助けるもの)、グラフィック・ファシリテーション(議論や会話をリアルタイムに可視化しながら対話を促進する)などがある。どちらも、参加者の主体性を引き出し、次の行動につなげることがゴールになる。
グラフィックを描く人のことを、一般的には"グラフィックレコーダー"と呼ぶが、場の一体感を促進する触媒となるような存在という意味から”グラフィックカタリスト"とも呼ぶ。

2.Why?なぜ、グラフィックをするの?

グラフィック・レコーディングならではの様々な利点がある。
・文字ばかりだとなかなか頭に入ってこない、絵があるとスーッと入る
・言葉だけだと解釈が違ってくるが絵を介することで齟齬が置きにくくなる
・気持ちを言葉にしずらい、感情を描くので思いを可視化できる
・話だけでだとその場で終わってしまうが、グラフィック・レコーディングがあると次に何をしたらいいのかが思い出しやすくなる

3.Where?どんな場面で使えるの?

・個人のノート:ノートやタブレットに描く
・ミーティング:ホワイトボードに描く
・ワークショップや研修:模造紙に描く
・セミナーやカンファレンス:パネルに描く。その後ホールなどに掲示することも
・ヒアリングや面談:A3用紙に描く
・リモートでも可能:アプリを使って描く

4.How?どうやったらできるの?

「観察、よく見る」「表現 とにかく描いてみる」「構造化、パターンを覚える」がポイントになる。
観察するには聞き取るコツを覚えるとよい。
表現するには、機能すればいい、細かいディテールにこだわることはなく伝わればよい、これで○○だということが分かるレベルで問題ないと考えられるとよい。
構造化するには、図解で整理する、矢印を使って関係付ける、レイアウトを増やすとよい。レイアウトには、変化をみる”Before After”、流れをつかむ”波”、分類するための”クラスタ”などがある。
成田様の解説より


表現について、これさえ描ければ大丈夫という「人」「表情」「吹き出し」「矢印」「カンバン」の5要素の解説があり、描く練習をしました。
成田様の解説より


表情は口、目、眉で作れて、口のパターン5×目のパターン5×眉のパターン4=100通りの表情が可能です。
次は筆者が実際に描いたものです。


5.実践演習

まずは、アイコンブートキャンプです。
お題が出されたら数秒でアイコンを書く、これをテンポよくこなしていくのがアイコンブートキャンプです。お題はモノから始まって、抽象的なコトへと進んでいきました。
講師の成田様から「短時間で伝わる絵は線と丸と三角でかける」とアドバイスがありました。

続いて、グラフィック・ダイアログを使った実践演習を行いました。
ペアを組んで、お題に沿って相手が話す内容をグラレコしてみます。まっさらな白紙でスタートするのではなく、事前にレイアウト(起承転結に代表されるような話の構成)を考えて共有してから始めました。そのレイアウトに、話されている内容をイラストにして埋めていきます。しかし、イラストはすぐには描けないもので、まずは文字だけでもOK、話の構造を捉えてキーワードを用紙に描いていくことから始めたらよいそうです。
また、今回は時間の都合で出来ませんでしたが、仕上げの演習としてグラレコ・チャレンジが用意されているとのことです。

次は筆者が実際に描いたものです。話の大部分が描けておらず、初めてということを考慮してもグラレコと呼んでいいのかわかりませんが、楽しかったですし、もっとうまく描けるようになりたいと思えて、有意義でした。


6.Tips

・描けるアイコンを増やそう
・見やすい構成を考えよう
・お気に入りの文房具で描こう
・段階を踏んでステップアップしていこう

グラレコにご関心をお持ちいただくきっかけとなりましたら幸いです。
今後の 豆寄席 へのご参加もお待ちしております!

※転載元の情報は上記執筆時点の情報です。
 上記執筆後に転載元の情報が修正されることがあります。


豆寄席第12回『DX時代の新しいスキル「グラフィック・レコーディング(グラレコ)」を身に着けよう』参加レポート
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