唐突ですが、「世界ラベルコンテスト」で二連覇しているんです。しかも1度目の受賞は九州初でした。
といっても、どんなコンテスト?って、なりますよね。今回は、そんな「何?」についてと、出品するために存在する”技術開発委員会”についてのお話しです。
世界ラベルコンテストとは?
「世界レベルでラベルの印刷技術とラベルの印刷業者の意欲向上を目的として開催されるコンテスト」 です。
なんだか早口言葉のような一文ですが、公式HPでうたわれていたままを引用しました。
世界のラベル印刷9団体で構成されるL9と呼ばれる世界ラベル協会が主催しており、様々な印刷方式などカテゴリに分かれ世界基準で審査されます。1991年から毎年開催されているコンテストです。
参考: http://www.seal.gr.jp/news/pdf/231020.pdf
実は世界一「Best of the Best」二連覇!
世界ラベルコンテストの最高位である「Best of the Best」を連続受賞しています。
コロナ禍で、2019年以降の開催が中止となっていたことから、受賞した年の数字が飛ぶため、連続受賞というのが分かりにくいのですが、中止直前の2019年と再開した2023年に名誉ある受賞が叶い連覇達成!
芸術性と技術力が問われる審査なので、ラベルシール界では誉なことなのです
今回を含め、世界ラベルコンテストでの受賞は5回。国内大会においても10年連続で入賞するなど、印刷技術の向上に取り組んでいます。
ちなみに、国内のシールラベルコンテストで選出されたものが国際大会である「世界ラベルコンテスト」に出品できる権利を得られます。
技術の向上に委員会制度あり!
この受賞に深く関わっているのが『技術開発委員会』です。
入社して直ぐに「面白いな」と、感じたのが丸信の委員会制度。いわゆる「社内プロジェクト」的なことを、委員会制度として行っています。
本社、各営業所、工場といった職場や部署の垣根無く、意見しながら成果を出すといった活動で、現在(2024年)、11の委員会が活動しています。
業務に必要な開発に関することから、社内交流といったエンタメ的なことまでさまざまです。いろんな事にもチャレンジできるのが委員会の魅力です。
委員会制度については、またの機会にご紹介します!
ラベルコンテストに挑む!技術開発委員会
委員会の目標設定が国内外におけるシール・ラベルコンテストでの最高位の受賞!です。
オリンピック選手がメダルを目指すように、印刷会社として技術力が認められるコンテストでの受賞を目指しています。委員会(営業職)が軸となり、デザイナー、工場などとのやり取りを担うというので、2023年受賞時の委員長(営業)に話を聞きました。
プロの目から見て「え⁉こんなの作っちゃう?」というものを「作品」として作る!のだそうです。
芸術性と技術力が光るものでなければ認められないためで、「つくる熱意」が作品に出るとのこと。
また、世界ラベルコンテストに出すラベルは、流通している商品ラベル(販売予定含む)に限られるため、お客さまの商品のPRも兼ねています。
「出来れば、うちの技術力で花を添えたいですものね」というと・・・。
「いや、絶対に取りますから!取るまでやらせてください!って、お客様にお願いしてやっているからね。獲らないとダメなの」と、旧委員長が話してくださいました。
自らプレッシャーをかける形で取ってきた仕事。二言はありません!ですね。しかも、お客さまが創業350周年という記念イヤーを最高賞で飾れるといっためったにないタイミングでの快挙でした。
同委員会ではその他に、新たな紙(原紙)や加工方法などの情報収集で、より良い使い方などを熟考し魅力を提案する活動も担っています。
せっかくなので受賞ラベルをご紹介させてください。
■2023年「Best of the Best」(コンビネーション部門)
大賀酒造株式会社の純米酒「ゆめほたる」
福岡県筑紫野市二日市にある大賀酒造株式会社の純米酒「ゆめほたる」のラベルです。
県内で最も古いとされている老舗酒蔵の350周年を記念して作られた記念ボトル専用ラベル。きらびやかな金色に品の良い色彩の川が表現されています。記念ラベルということから華やかさがありながらも少し控え目な色合いを意識。
幻想的な夢の中に舞う ”ほたる” を表現しています。
細やかな川の流れにふんわりと飛び交い光るほたる。金箔を施しつつも優しい色合いのグラデーションが美しく、印刷技術を駆使して描いたラベルです。
ちなみにネットからご購入いただけます。
■2019年「Best of the Best」(複合部門)
若竹屋酒造場の純米吟醸「若竹屋」のラベル
福岡県久留米市田主丸にある若竹屋酒造場の純米吟醸「若竹屋」のラベルです。令和元年となったこの年、元号の語源である “令月” からヒントを得たデザイン。
木目は印刷ではなく本物の木材を薄くシート状にしたもので、真ん中に浮かぶ月はリアルなクレーターが印刷されています。
月部分は透け感のある素材で光を通すため、不思議な奥行きも感じるラベルです。
若竹屋酒造場様と一緒にデザインなどを決めたもの。木目の違いで一枚一枚が異なる表情を持つことから “世界各地の月” をイメージしています。
後記
部署の垣根を超えたチーム編成は、各々の見方や知識も異なるため、互いに刺激になり、また、勉強にもなります。議論し合って交流も深まれば会社としての一体感も自然に出るものです。
この一体感はいいなと、感じる委員会制度です。