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事業に近いところから始める、社会貢献。代表豊澤が、多摩の森づくりにかける想いとは?


はじめまして。代表の豊澤です。

僕たち豊沢工営は、この多摩エリアで東京×まちづくりに挑んでいます。水道施設や土木・民間工事をメインに、2011年からは継続して水道局の事業に携わってきました。

今回は、これまでの取り組みや森への想いをお伝えしたいと思います。「水道の施工会社なのになぜ?」と思われるかもしれませんが、森は水にも大きく影響しています。
都内で使用される水を育む、多摩の森づくりについて。ぜひ読んでいただけたら嬉しいです。

豊澤京のプロフィール - Wantedly
有限会社 豊沢工営, 工事部 素人からスタートして、いま今年で24年水道というインフラに携わっています。あんまり良い印象がない建設業ですが、絶対に必要なこの仕事。固定概念にとらわれず、あんなことやこんなことをいろいろやってます。SECIとは超簡単に言うと、みんなであれやこれや気持ちを共有して高め合おうよということ。解決今が一番仕事が楽しい!だから、みんなの楽しいを集めて素敵な未来をつくりましょう。
https://www.wantedly.com/id/Keitoyosawa



自分たちに身近な森づくりから、社会貢献を。

ーー 水道の施工会社が「森づくり」を?

きっかけは「フォレスト21“さがみの森”」というプロジェクトに参加したことでした。20年くらい前に崖崩れが起きた際、この活動を行っている市役所の職員の方から、山道を切り開いて欲しいという相談を受けたんです。頂上に広場があるのですが、そこまでは1本道しかなく、どうしても道を通す必要があったんですね。ライフセービングをしていたこともあって、ボランティア活動には興味があったので、話を受けることにしました。

ーー ボランティアが森に関わるきっかけとなったんですね。

そうですね。自分自身のルーツも関係しているかもしれません。私の父は元々秋田の出身で、世界遺産でもある白神山地のすぐそばに住んでいたんです。親戚の中には、当時営林署と呼ばれていた国・公有林の管理・経営にあたった役所に勤めた後、森の学校の運営に携わっていた者もいたので、環境の影響も大きく、自然と森に関心が引き寄せられたのだと思います。

ーー豊沢工営では、森づくりに対してどのような取り組みを行っているのですか?

現在は「みんなでつくる水源の森」への企業協賛金を継続して行っています。多摩川の安定した河川流量の確保と奥多摩湖の保全を図るため、東京都水道局が実施しているものです。高度経済成長期には奥多摩の森を切り崩していたこともあり、山は集中豪雨が起きれば崖崩れが起きてしまうような、荒廃した状態でした。そんな状況を改善するために東京都水道局が始めたのが、森の環境保全です。協賛すると毎年盾がもらえるのですが、今年で5つ目になります。届くのが楽しみです!

ーー企業協賛金を継続しているのはなぜですか?

協賛金で名前をあげようということではありません。法人として活動しているからには何か世の中に貢献しないといけない、せっかく社会貢献するのであれば、自分たちの事業にも身近なところでと考えています。今後も継続していきたいですね。

ーー企業協賛金に関連した取り組みなどは行っているのですか?

自分たちが自主的に何か行っているわけではありませんが、水道局が年2回ほど開催している、奥多摩湖周辺を案内するツアーには参加したことがあります。水道局の中でも森専門のプロフェッショナルに案内してもらって、学びも多かったですね。参加して、すごく良かったです。


今、森に関わるきっかけをくれた取り組みとは。

ーー他には、木製の工事件名看板づくりに挑戦したことがあるんですよね。

はい。水道工事のイメージアップコンクールに応募することがきっかけで、工事件名看板を木で作りました。工事件名看板とは、公共工事を行う際に、工事現場に設置する看板のこと。例えば秋田県のような森林に囲まれている県では、公共工事の際に木製の看板を使ってくださいというルールがあったりするんです。それを東京でもできないかなと思い、作ってみることにしました。

ーー進める中で、大変だったことはありますか?

情報センターを通じて、協力してくれる企業を探しに行ったのですが、商売につながる話ではないので、なかなか話が進まず…。最終的には檜原村にある多摩の森林組合が協力してくれることになりましたが、正直思っていたよりも大変でしたね。(笑) 骨組みをつくるにも、丸く加工するにも、たくさんの人の手が必要なんだなと感じました。


ーー作ってみてどうでしたか?

普通の工事看板と木製の工事看板って、比べると10倍くらい重さが違うんです。工事の時にはトラックに積んで運ぶのですが、木製だと一人で積むのが大変で…。残念ながら定着には至らなかったですね。

その後、地元の信用金庫の担当者さんと話す機会があり、この取り組みに興味を示していただきました。一緒に商品化の検討を進めましたが、最終的には行政を巻き込みきれずに立ち消えてしまい…。流通させるために色々と試行錯誤したものの、強烈なアイデアがないとブレイクスルーできないんだなと痛感しました。

ただ、取り組み自体はやって良かったなと思います。紆余曲折ありましたが、工事看板がうまく進まず悶々としていたときに、何か自分にもできることはないかと探した結果、企業協賛金にたどり着き、今こうして森に関わるきっかけをもらったので。

ーー東京の森について、課題だと捉えていることはありますか?

魅力的なものが多い東京だからこそ、森に対する意識が低いことが課題だと思っています。例えば東京都知事が毎週金曜日の14時から会見を行っている、その会見台にも多摩の木材が使用されていましたが、おそらく知っている人は少ないのではないでしょうか。みんながもっと意識を向けてくれたら良いのにと思います。

ーー今後取り組んでみたいことはありますか?

工事件名看板を作成した8年前から、世の中の環境に対する意識は大きく変化しました。また私自身も現在大学院に通って、動機付けや人の巻き込み方などを学び、パワーアップしているはずです。今行動すれば、以前とはまた違った結果になるのかなと思いますね。こういった森づくりや環境に関する考え方に共感し、楽しみながら新しいアイデアを出してくれるような方が、当社に興味を持ってくれると嬉しいです!



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