支配人にも学びの場を。新規事業プログラムGM GYMとは?【事業紹介】
一般社団法人Intellectual Innovationsでは、
『学び合い、教え合い、共に観光の未来を創っていく』をミッションとし、
自らが先端の学び手として、企業や地域の垣根を超えた学びの場を提供しています。
事業紹介では、
・そもそもどのような事業を行っているのか
・なぜその事業に取り組むか
・これからの展望
など、詳しい事業内容や取組背景をお伝えしていきます。
今回は、
宿泊業界の課題を解決するべく行っている、
現役のGMや未来のGMに向けた伴走型トレーニングプログラム「GM GYM」をご紹介します。
1. 「GM GYM」とは
GM GYMは宿泊施設などで責任者を今まさにされている方、将来それら施設の経営や運営の中心を担う方と彼らが所属する会社(本社)に向けた場となります。
もう少し詳しい説明をすると、本来、GM・支配人という言葉で認識されているGMを社会や組織を目指す場所へ導く「Guiding Manager」と捉え直し、単にスキルや知識を習熟するだけではなく、参加者同士が所属の枠を超え、また後述のメンターも含め 「共に学び合い、教え合い、そして一緒に作っていく」プログラムです。
また、GM GYMのメンターは、受講者の伴走をするだけではなく、同時に受講者を送り出している本社の方々とも丁寧なコミュニケーションを繰り返します。その過程で、受講者自身が考える「ありたい姿」と所属する会社が受講生に「期待する姿」との違いを認識した上で、より良い成長を促すための支援をしています。
2. なぜGM GYMを行うのか?
私たちGM GYMは「GMを一人にさせない」という想いでこのプログラムを設計・企画しています。
施設を管理しながら統括をしているGM・支配人というポジションに求められる要素は、たくさんあります。ただ、それについて学べる環境やコンテンツは、時流によって変わり、体系立てて学べるものも多くありません。合間を縫って自ら学ぶ環境に飛び込んだり、日々の業務で忙しいGM・支配人が新たな勉強を独りで学んだりしていくには、限界があります。
施設とそこにいるスタッフを引っ張っていくことが期待されるGM・支配人にとって、日々の業務の悩みを相談できる場所はなかなか多くはありません。立場的にも色々なことを抱えやすい彼らを、決して一人きりにはさせず、このプログラムを通じて仲間を見つけ、自分らしいリーダーシップが発揮できる環境とコンテンツを提供したいと思っています。それによって、その後ろにいる全てのスタッフにとっても楽しく働いていける環境がつくられると考えています。
そのためには、良きリーダーの存在が必要であり、一人でも良きGM・支配人を育てることが必要になります。それらを通して、この業界で働くスタッフを一人でも幸せにすることが、私たちの存在意義なのです。最終的には、GM GYMが必要ではなくなる世界を目指します。
「その宿泊施設のGM・支配人だけを育てるのではなく、彼らの後ろにいる、今、この瞬間も、働いているたくさんの部下たちを育てているんだ」という強い意志をメンター・事務局全員が持ちながら、GM GYMというプログラムをつくっています。
そこに、年齢や経歴、職種、所属場所による隔たりはなく、GM GYMの中では全ての人が対等であり、互いに教え合い学び合う関係性であることを大事にしています。GM GYMのサイトにも記載しているように誰もが「Be a mentor, Be a buddy」になれるという想いを込めています。
3. GM GYMプログラムについて
GM GYMでは、GMに必要なもの“全て“を学び、活かせる”環境”を作る6ヶ月間を提供しています。
GM GYMを受講すると、担当のメンターと事務局がつき、GM GYMの受講期間を一緒に伴走する形で常にサポートをします。その上で、以下のGM GYMのコンテンツが学べます。
このような8つのコンテンツを伴走するメンター・事務局とともに、GMに必要な要素を自分のペースで学ぶことができます。
また、講義では対面とオンラインの講義を実施しながら、以下に挙げる15のGMに必要なエレメントとして提供しています。
この講義の設計には、メンター・事務局だけではなく、講義に登壇していただくゲストスピーカーを各回ごとにお招きしながら、「今日から現場で実践できること」「持ち帰ってほしいポイント」を押さえた講義を設計します。講義後は、そこでの学びを受講生自身がそれぞれで、落とし込み、持ち帰り、実践してもらうところまでを目的としたサポートをしています。
4. GM GYMメンバーのご紹介
GM GYMの実務運営の主体は一般社団法人Intellectual Innovations ではあるものの、メンターや事務局メンバーはそれぞれ所属する組織や立場も全く異なります。
メンター
メンターとして参加していただいている方は、大型のシティホテルからスモールラグジュアリーホテルなど携ってきた施設の形態や客室数、そしてその関わり方も総支配人、運営会社本社、投資会社など様々です。
事務局
このプログラムを上記に記載のメンターたちと共に企画・運営している事務局メンバーの所属も多様です。旅館やホテルのマネジメントやオペレーターとして働きながら参加している人や宿泊業界を志す大学生まで、職種や年齢は関係なく、より良いプログラムになるよう、一緒に悩み・話し合い・考えながらこのプログラムを作っています。
ゲストスピーカー
GM GYMのプログラムを一緒につくっているのは、メンター・事務局だけではありません。GM・支配人に必要な要素に合わせた講義を、一緒に企画・設計をし、受講生に向けて講義を行ってもらうゲストスピーカーという立場で、GM GYMに関わってくれる方もいます。
GM GYMのコンテンツは、運営メンバーだけではなく、ゲストスピーカーの方々の協力もあって、非常に充実した講義を行うことができているのです。
受講企業・受講生について
私たちは、GM GYMを受講していただく企業やその受講生を「お客様」としてではなく、「一緒に未来の宿泊業界をつくる仲間」として捉えています。
そのため、受講生や彼らを送り出す企業・本社の方から、様々な生の声や意見をいただきながら、「本当に必要なGM GYMの姿とはどのようなものか?」を一緒に探しています。
また、プログラムを修了した卒業生が、卒業後に活躍できる環境を整えたり、現受講生と卒業生が交流を持てる機会を作ったりしながら、一緒にGM GYMを紡いでいます。
5. これからのGM GYM
「GMを一人にさせない」という運営メンバーの想いのもと、集まり始まったGM GYMは、早くも3期の終盤に差し掛かっています。
2期を共にした受講生を送り出し、3期では新たなメンター・事務局をお迎えしながら、一人でも多くの良きGM・支配人を育てるために、日々彼らと、そして彼らの目の前にあるものと、向き合い続けています。
GM・支配人はその施設を統括・管理をしながら、その施設の旗を振り続ける役であるにも関わらず、彼らに求められる要素やホテルそのもののあり方などは時代によって変化していきます。そこにある正解は1つではなく、GM・支配人の数だけ存在します。私たちができるのは、彼らの持つリーダーシップを最も発揮できる状態で、彼らが自走できるようになるための伴走をGM GYMを通して行うことです。
このプログラムのゴールは、単にGM GYMを修了してもらうことではなく、GM GYMを経て踏み出した一歩を、この業界で働く自分や共に働く仲間のために、その歩みを自分たちで進めてもらうことを大事にしています。
そのために、「目の前にいる受講生と、その後ろにいる何百人もの仲間たちが、今どんな状況にあるのか?」という受講生の今としっかり向き合い、彼らにとって私たちが存在する意味を深く考えていきます。
まだ、はじまったばかりの若いプログラムですが、GM GYMに関わる全ての人と一緒に作っていきたいと思います。
どんな形でも「GM GYMと関わりたい」という思いがある方は、ぜひこちらの記事も読んでいただいた上で、ご連絡いただければと思います。カジュアル面談にてお待ちしています!
一般社団法人Intellectual Innovationsでは一緒に働く仲間を募集しています。
GM GYMに興味を持った方はこちら
写真: 吉田 友佳