2021年にボーダレスハウス株式会社(以下、BH)の関西拠点に中途入社した森ゆうき。海外で4年間の高校生活を過ごし、世界一周、ミュージカル、俳優業を通じて幾つもの「出会い」から影響を受けてきた彼は、社内では「モーリー」のあだ名で親しまれる、関西拠点の統括兼コミュニティクリエーターを務めるプレイングマネジャーです。
- 数々の海外経験を持つモーリーがBHに入社した理由
- 国際交流シェアハウスの生活を支える上で大切にしていること
- 最も大切にしているBHのビジョン
多文化共生の最前線で活躍するコミュニティクリエイターのお話を聞きました。
人との出会いが人生を変える。日常生活から視野を広げるBHのビジョンに共鳴
──BHに入社されるまでのご経歴を教えてください。
カナダ・ニュージーランドでの4年間の高校留学や、約800名の人と世界一周で23か国を渡航するピースボートでの経験など、海外と縁の深い人生を送ってきました。国内でも、ミュージカルの中で多文化共生社会を創るNPO法人コモンビートへの参加や俳優業などを通して、たくさんの人と出会い交流してきたんです。その中で、人との出会いが視野を大きく広げ、人生を切り拓いていく力になると感じるようになりました。
そうした過去の経験から、前職では高校生の就職支援に従事しました。広い視野を持って生きる若者を少しでも増やしたい、そんな願いを仕事で叶えようと思ったんです。
──BHに入社したのには、どういったきっかけがあったのでしょうか。
前職での仕事も充実していましたが、キャリアという側面でしか若者の未来に関われないことに物足りなさを感じていました。そんなときに偶然出会ったのが、BHだったんです。
世界各国から集まった若者が共同生活を送ることで、日常から新たな価値観に出会い、世界を広げていく。BHなら、自分が目指す世界を体現できそうだとビジョンに共感し、転職することを決めました。
──コミュニティクリエイターの仕事内容について教えてください。
ボーダレスハウスの入居者同士が自発的に交流できるコミュニティ「を作り上げる、醸成すること」がコミュニティクリエイターの業務です。
具体的には、入居希望者へのお部屋選びや内見のご案内、入居後の生活サポートや定期訪問、交流イベントの企画・運営など、その内容は多岐にわたります。関西独自の取り組みとして、地域住民と入居者の交流イベントを実施することも。ハウスの修繕や改善が必要な場合には、オーナーと連携して住み心地のよい環境を整えられるように努めています。
▲外部イベントに出展して、ボーダレスハウスの事業説明を行うことも
──入居中の生活サポートだけでなく、ハウス間や地域との交流イベントもしているんですか?
はい。BHは東京に44棟、関西に11棟のシェアハウスを運営しており、それぞれのハウスで入居者同士がコミュニティを作り交流を楽しんでいます。より多くの出会いを楽しんでもらうために、他のハウスに住んでいる入居者やハウスオーナー、地域住民の方との交流機会も積極的に作っています。
▲上賀茂ハウスにて、地域住民の方をお招きしてイベントを開催
──過去に企画したイベントで、特に心に残っているものがあれば教えてください。
僕が入社1年目のときに関西エリアのハウス合同運動会を企画・運営したときのことが強く印象に残っています。外国人入居者にとっても、日本で運動会に参加するのは貴重な経験になったはず。8ハウスから25名という想定以上の人数が参加してくれ、大いに白熱したので本当に嬉しかったです。スポーツは万国共通で盛り上がることがわかったので、それ以降はピクニックや登山など、身体を動かすイベントを企画しては、入居者と共に交流を楽しんでいます。
▲関西ハウス合同運動会の様子
日常生活は「違い」を学ぶ最高の環境。全員の妥協ではなく、満足を目指して働きかける
──コミュニティクリエイターの仕事のどのような点にやりがいを感じるか、教えてください。
入居者と密接に関わりあいながら、それぞれの成長を実感できるのがとても楽しいです。
シェアハウスには、本当にいろいろなバックグラウンドや考えを持った入居者が集っています。「英語を勉強したい」「コミュニケーションへの苦手意識を払拭したい」「自分自身の性格を変えたい」など、入居の目的もさまざま。コミュニティクリエイターはハウスを訪問する機会が多いため、訪れるたびに少しずつ目標に向かって変化していく入居者の方々の姿を見るのは、大きなやりがいにつながっています。
──シェアハウスでの生活を支えるうえで、大切にしていることはありますか?
入居者がただ生活するだけでなく、人との出会い・つながりの中でたくさんの気づきや学びを得られるように、コミュニティクリエイターとしてどう働きかければいいのかを常に考えています。
日常生活は、個人のありのままの姿が出やすい場所。起床や就寝時間をはじめ、キッチンの使い方、食の好み、掃除の仕方や趣味など、随所で他の入居者との「違い」を実感できます。「違い」を知ることで、自分が当たり前に感じていた価値観に気づくことにもつながる。共に生活を送るということは、それだけで多くの気づきと学びが得られる絶好の機会になるんです。
そのため、入居者には積極的に仲間との交流を楽しんでいただきたいですし、私たちもイベント企画などを通して交流の機会を創り出せるように日々取り組んでいます。
──日常を共に過ごすことで、「違い」をより見つけやすくなるのですね!入居者が自発的に交流を楽しめるよう、心がけていることはありますか?
きっかけ作りはハウスの状況に必要に応じてコミュニティクリエイターが担い、入居者自身の交流意欲を高めて継続できるような仕掛け作りを心がけています。
入居したばかりであまり他のメンバーと交流できていない方がいたら、ウェルカムパーティーを実施して打ち解けるきっかけを作る。話に入っていけない方がいたら、コミュニティクリエイターが積極的に話題を振りながら輪の中に招き入れる。大きなイベントだけでなく、日常の些細なコミュニケーションが交流の起爆剤になることも多いですし、各ハウスによって必要な対応はさまざまです。そのためチームで連携して、日頃から各ハウスの状況把握はしっかり行うようにしています。
──国や年齢、職業や文化など、たくさんの違いを持った人が集うとなると、時に摩擦が生まれることもあるかと思います。コミュニティクリエイターとして、解決のために働きかけることはありますか?
入居者さんにとって友人のような近い距離で接するようにし、何かあったときには気軽に相談してもらえるような関係づくりを心がけています。また掃除や買い出しなど、共同生活をするうえですり合わせておくべき各ハウスの基準やルールは、こちらから指定するのではなく入居者さんと共に形作っていくものと考えているんです。
「全員の妥協ではなく、満足を目指す」── これは、入居者さんと向き合うときに、僕がいつも胸に刻んでいる言葉です。他者と共生するために、自分がどう変わる必要があるかに気づくのも、大切な学びの一つ。衝突を避けるために自分の世界にこもることもできるけれど、そこで仲間の声に耳を傾ければ、きっと自分自身の成長につながる。それが僕らの目指す多文化共生社会実現の一歩になると、そう考えています。
だからこそ、僕らコミュニティクリエイターも入居者さん全員に真正面から向き合います。一人ひとりの考えを受け入れ、全員が納得し満足できる仕組みを組み立てていく。簡単なことではありませんが、やりがいのある仕事です。
風通しのよい職場で、積極的に多文化共生社会実現を楽しんでほしい
──会社の雰囲気や、一緒に働くチームメンバーはどんな方が多いか教えてください。
社歴やチーム関係なく、なんでも相談しやすくて、積極的に意見交換がしやすい組織だと思います。代表のりーさんを含め、全員とフラットなコミュニケーションを取れる雰囲気が作られていますね。
「誰かのため」という意識を強く持っている点は、どのメンバーにも共通していると感じますね。貢献心が強いので、和気あいあいとしながらも自然と他者への声がけや配慮ができる。学習意欲も高いので、いろいろな価値観への柔軟性がある「考え方がグローバルな人材」が多いように思います。
──新たなチームメンバーとして、どんな方に来てほしいと思いますか?
人と関わることが好きな方です。BHはシェアハウスの管理運営業務だけでなく、入居者さんのコミュニティづくりを重要視しています。イベントの企画を通して、入居者同士の交流のきっかけを作ったり、自分自身もいろいろな人との出会いを楽しめる方にはぴったりの仕事です。
英語を使うことが多い仕事ですが、留学や海外生活の経験はなくても大丈夫。むしろ、海外経験がないからこそ入居者さんと同じ目線で純粋に国際交流を楽しめることもあります。
物件数も増加中なので、各地でBHのコミュニティを広げ、交流機会を増やしていけたらと思っています。関西拠点は東京に比べて少人数運営のため、その分裁量も大きく活躍の機会がたくさんあるので、チームワークを発揮して働いてみたい方はぜひ仲間になっていただきたいです。
──最後に、モーリーがBHのビジョンで一番大切にしていることは何ですか?
僕たちボーダレスハウスは、差別や偏見を越えた先にある多文化共生社会の実現を目指して日々業務に取り組んでいます。その中でも僕は、社名やシェアハウスの名前に掲げられている「BORDERLESS」という考え方を、最も大切にしています。直訳すると「境界がない」という意味ですが、固定概念にとらわれず、さまざまな価値観を取り入れて無限のコミュニティを創り続けるBHの事業は、まさしく「BORDERLESS」そのものだと思うんです。
自分の意思を持ちつつ、チームメンバーや入居者の声も尊重し、何が正しいのか安易に決めつけずに判断することを繰り返していく。1つの考えに固執せず、僕自身も日々柔軟に変化し続けていきたいです。
多文化共生社会を一緒につくる仲間を募集中!
現在、ボーダレスハウスでは複数ポジションで採用強化中です。カジュアル面談も受け付けておりますので、気軽にご連絡ください。
ボーダレスハウスの目指す社会を一緒に創っていってくださる、あなたのご応募をお待ちしています!
「ちがう」を越えて、人と社会をつなぐ。ボーダレスハウス株式会社
私たちボーダレスハウス株式会社は、国籍やルーツ、生まれた場所、性別などのさまざまな「ちがい」に関係なく、一人ひとりの多様なアイデンティティが尊重され、つながっていく体験とコミュニティをつくりたいと強く思っています。
「“ちがう” を越えて、人と社会をつなぐ」というビジョンの下、出会いやつながりが多文化共生社会への一歩になると信じて、差別偏見と向き合うソーシャルビジネスを社会に広げていきます。