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こんにちは!Priv Techで採用を担当している山本です!
Priv Techでは、会社の雰囲気や中で働く人を知ってもらうために、メンバーインタビューを実施しています。
今回は、弁護士資格保有者で、Priv Techで法務やコンサルティング、ビジネスディベロップメントを担当されているMさんにお話を伺いました。
名 前 :M(30)
入社年 :2023年7月
<目次>
・出向のきっかけは、事業会社からの景色を見てみたいと思ったこと
・弁護士職を活かしながらプライバシーの分野を極められる環境で働きたい
・弁護士以外の業務にもチャレンジできるのが出向の醍醐味
・小規模だからこそ、会社の全体像が見えるのが面白い
出向のきっかけは、事業会社からの景色を見てみたいと思ったこと
ーーまずは、簡単にプロフィールをお願いします。
Priv Techで法務とクライアント企業のコンサルティング、ビジネスディベロップメントを担当しています、Mです。2023年7月に法律事務所からの出向という形でPriv Techにジョインしました。
よろしくお願いいたします。
ーーこれまでは何をされていたんでしょうか?
司法試験に合格した後、1年間の司法修習を終えて、2020年から法律事務所に3年と少しの間勤務しました。法律事務所では一般的な弁護士業務を行っていて、離婚や相続といった一般民事事件や会社が依頼者となる企業法務・刑事事件など、特定の領域に特化せずに幅広く経験を積みました。
その後、事業会社のプライバシー担当部署に勤務し、2023年7月から、弁護士業務を行いながらPriv Techに出向しています。
ーー元々弁護士を目指したのはどんなきっかけだったんでしょうか?
2歳年上の姉がいるんですが、私が大学生の頃に姉が司法試験の勉強をしており、合格がある程度見えている状況でした。私は当時何か資格を取ろうかな程度のことは考えていましたが、それが難しいなら普通に就職しようくらいの気持ちでいました。
ただ、身近に弁護士になろうとしている人がいると、横から見ているうちに羨望や憧れのような気持ちが出てきて、自然と勉強を始めました。あとは、集団やチームで細分化された何かを業務にするよりは、困っている人と1対1の関係でお仕事をする方が自分にとってシンプルでイメージしやすかったというのも動機の一つです。
ーーそうなんですね。法律事務所で3年と少し勤務された後、事業会社に所属/出向しようと考えたのはなぜでしょうか?
ある程度の規模の法律事務所に入所した弁護士のキャリアは、大きく4つほどの方向性があります。1つ目は事務所で仕事をし続ける、2つ目は独立する、3つ目は留学、そして4つ目が出向です。
私の事務所は、キャリアの選択を各弁護士に委ねているので、仕事をしているうちに自然とキャリアについて考えるようになります。私の場合は、入所後3~4年は事務所の仕事をすると決めていましたが、長い人生で一度は外の景色を見ないといけないと漠然と考えていました。
例えば、会社の案件を担当すると、会社や会社の担当者が何を考えているのか、弁護士としてどのようなアドバイスが最適なのか悩むことがあります。また、プライバシーの領域に興味がありましたが、案件として十分に触れる機会がなく、座学で勉強するしかないということにも悩みがありました。
留学という選択肢もありましたが、私の場合、英語力が不十分ですし、あまり仕事に活きるイメージが湧きませんでした。結果的に、現在は英語を勉強中なのですが(笑)。このような経緯で、出向か就職かという形態は別として、事業会社で働きたいと考えるようになりました。
弁護士職を活かしながらプライバシーの分野を極められる環境で働きたい
ーー事業会社での勤務はどのように決まったんでしょうか?
一般的な弁護士の出向は、事務所と関係性のある事業会社に送り出されるイメージだと思いますが、このような方法だと行きたい会社を選べないので、私は自分で探しました。
Priv Techの前には、数か月ほど別の事業会社に所属したのですが、その会社の場合は、そこに所属する有名な先生がX(旧Twitter)で募集されていたのを見て、コンタクトを取りました。
ーー他の会社も選択肢としてはあったんでしょうか?
そうですね。法務部の求人であれば選択肢は多くあったので、他の会社の求人も見ていました。
ただ、法務部の仕事であればなんでも良いのかと言われるとそうではなく、個人情報保護法やプライバシーの分野で経験を積みたいと考えていました。そのため、最終的には最初に入社した会社とPriv Techの2社で悩み、当時Priv Tech代表の中道さんと食事にも行きました。
ーーその当時からPriv Techも選択肢にあったんですね!Priv Techのことはどこで知ったんでしょうか?
Xで中道さんの投稿を見て、興味を持ったのがきっかけです。その投稿の詳細な内容までは覚えてないのですが、個人情報関連の内容だったと思います。
当時から、中道さんは弁護士以上に個人情報保護法やプライバシーに詳しく、デジタルマーケティングの分野でも活躍しているイメージがあったので、彼の投稿に興味を持っていました。
ーー2社で悩み、最終的に別の事業会社に入社した理由は何だったのでしょうか?
膨大なデータを取り扱っており、専門的な知見や経験を有する方が多数在籍していたからです。ここで経験を積むことで自身のキャリアアップにも繋がると思いました。
一方でPriv Techに関しては、同意管理プラットフォームのSaaS事業が主軸にあるので、法的な知見を活かした業務の割合が少なくなるのではないかと考えていました。ただ、これに関しては後ほどお話しますが、そんなことはなかったです(笑)
ーーそうだったんですね。入社した事業会社ではどのような業務をされていたのですか?
法務とは別にプライバシー保護を担当するチームがあり、そこに所属していました。プライバシーのリスクを評価する業務がメインでした。
ーーその後Priv Techに入社されたと思いますが、何か理由があったんでしょうか?
私固有の問題かもしれないので一般化できませんが、自分が経験したい業務と実際の業務に少し乖離があったからです。平たくいうと、あまり法律を使う場面がなかったんです。
これは実際に会社に入ってみなければわかりませんが、事業会社では社会人1年目だということで1日1つ新聞記事を要約しなさいとか新卒のビジネスマンが聞くセミナーを聞いてきなさいというようなことがあったり、普段の業務でもあまり法律を使う場面がありませんでした。
ただ、尊敬できる方やよくしてくださった方も多く、また、短いながらも多量のデータを取り扱う事業会社での経験はかけがえのないものになっています。
ーーその後、Priv Techへはどのような流れで出向が決まったのでしょうか?
再度中道さんと食事に行き色々お話ししたところ、「うちならやりたいことができるから、今からでも来なよ」と言っていただきました。そこからPriv Techに所属するまでは、わずか2週間ほどでした!
弁護士以外の業務にもチャレンジできるのが出向の醍醐味
ーー現在、Priv Techではどのような業務を担当されていますか?
現在は大きく3つの業務を担当しています。①企業向けのプライバシーコンサルティング ②ビジネスディベロップメント ③法務です。
①プライバシーコンサルティングは、クライアント企業のプライバシーに関わる状況整理から対応策の提案、実施までをコンサルティングとして行っています。
②ビジネスディベロップメントは、主に新規事業開発ですね。一般的に、弁護士が出向してもこういう業務には関わらないと思いますが、Priv Techのサービスは法律と密接に関わっているので、法律を知っている者がやるのがよいだろう、という発想です。
クライアントの課題やニーズに対応できる新規事業を立案したり、構想を練ったりしています。ニーズがあるかどうかの市場調査を行ったり、この領域で少しリードしている海外事業者がどのようなことを行っているかを調査したりすることは事業会社でしか経験できないことなので、これは出向の醍醐味だと思っています。
③法務は、契約書や規約の内容チェックなどよくある社内弁護士の仕事ですね。
ーー実際にPriv Techで働いてみて、苦労したことはありますか?
スタートアップかつ少数精鋭の組織なので、誰かが抜けてしまうと残っているメンバーでカバーしないといけない大変さがあります。大きな組織と違って、誰かが風邪を引いたら少し忙しくなりますし、「私は弁護士なので法務しかやりません」というわけにもいかないので。
でも逆にいえば、弁護士でありながら前述のビジネスディベロップメントのほか突発的に生じた別の領域の仕事を任せてもらえるのはこの規模感ならではだと思うので、これを良いととらえるか悪いととらえるかの問題だと思います。
ーーたしかにそうですね!他に、Priv Techで働いて良かったことはありますか?
法律知識を使う機会が思ったよりも多かった点はよい意味でギャップがありました。想定していた以上に、法律知識が活きるコンサルティングの業務が多かったんです。
案件の中にはEU圏のプライバシー規則であるGDPRの知識が必要になることもあります。Priv Techは事会社なので法律業務自体は取り扱えませんが、オーストリアの法律事務所iuroと提携しているので、日本企業にいながら現地事務所の仕事を横目で見ながら学べるのも、すごく貴重な機会だと感じています。
あとは、Priv Techの業務を通して法律関係の知り合いも増えました!
ーーいいですね!事務所の弁護士業務との両立は、現在どのようにされているのでしょうか?
基本的に、日中はPriv Techの業務をしています。弁護士業務は、書面作成は朝や夜、土日に行っていますが、クライアントとのMTGや裁判期日など日中に対応する必要があるものは日中に行い、Priv Techの業務を夜に回すなどして対応しています。
その点、Priv Techはフルリモートかつフルフレックスなので、調整がしやすいと感じます。
ーー事業会社への出向は、業務のイメージがつかず不安になることはなかったんでしょうか?
業務時間が特に決まっているわけではないことや、テキストコミュニケーションが中心になるという働き方、成果主義の考え方は通常の弁護士業務に似ていると考えていたので、あまり不安はなかったです。
ーーそうなんですね!Priv Techでの業務にはすぐに慣れましたか?
日程調整やタスク管理などで初めて使うツールがあったり、今まで聞いたことのない業界用語やビジネス用語が頻繁に会話に出てきたりするので、最初は戸惑いました。でも、ツールは使っているうちに慣れますし、用語もその都度調べて身に着けるようにしています。
ただ、エクセルやスプレッドシートに複雑な関数を入れたり、サッと集計して統計を取ったりするような高度な使い方は未だに苦手ですし、メンバーは流行りの生成AIツールをすぐに使いこなしたりしていて凄いなあと思います(笑)
ーーPriv Techで初めてリモートワークを経験されたと思うのですが、いかがでしたか?
作業も会議も全て自宅でできるので、移動時間がないことによる効率性の高さはすごく良いなと思います。弁護士事務所の仕事との兼任も、リモートワークだからこそうまく両立できているとも思います。
その一方で、仕事もプライベートも同じ場所で過ごすことになるので、切り替えが難しかったり、運動不足や引きこもり気味になったり、というデメリットはあります。この点については、家から少し離れたジムに通って歩く時間を作ったり、何があってもベッドの上で仕事はしない、など工夫をしています。
小規模だからこそ、会社の全体像が見えるのが面白い
ーー事業会社であるPriv Techで働いてみて、気づいたことはありますか?
「100点満点の返しをしなくても良いことがある」という学びがありました。というのも、弁護士業務では基本的に「100%きっちり整えてからクライアントに提出する」ことが多いんです。弁護士という肩書に紐づいた回答だと、クライアントはこれが答えなのだと思いこんでしまうので。
ただ、状況やゴールが何であるかによっては、80%の出来でスピードを重視すべき場合もある。また、対話することで80%が100%になることも多いです。さらに、事業会社にいると、外の方に依頼したことが丸一日返ってこないだけで不安になるし、中途半端でよいから何か答えてよという気持ちになります。Priv Techに来る前から分かっていたといえば分かっていましたが、そういう事業者側の気持ちを身をもって学びましたね。
あとは、小規模なPriv Techならではなのですが、会社の全体像が見えるのが面白いです。代表との距離も近いので、代表が日々どんなことを考えて経営を行っているのか、会社とはどんなものなのかをすごく近くで見て知ることができます。
今は、事業会社側の立場から見える景色を見ているので、事務所に戻った後も活きそうだなと思っていますし、忘れないようにしたいです。
ーー出向/転職を考えている弁護士がいたら、どんなアドバイスをしたいですか?
まずは色々な人に話を聞いてしっかり情報収集をするのが良いと思います。自分自身の経験から、会社を選ぶ際は人間関係や働きやすさもある程度重要だと思ったので、なるべく直接会って話を聞くのがおすすめです。
また、小規模の会社であれば社長の考え方が会社の雰囲気に反映されると思うので、できることなら社長とお話しするのが良いと思います。
ーーMさん自身の今後のキャリアはどのようにお考えですか?
Priv Techへの出向には期限が付いているので、事務所に戻れば通常の弁護士業務をベースにし、Priv Techで経験したプライバシー領域での知見を活かしたいと考えています。
ーーありがとうございます。少しプライベートの話になりますが、休日はどのようにお過ごしですか?
先ほど述べたとおり、休日に弁護士業務をしていることが多いのですが、健康に気を遣わないといけない年齢になってきたのでジムに行ったり、また健康と相反しますが、美味しいものを食べに行ったりしています!
ーー最後に、MさんはPriv Techでどんな人と一緒に働きたいですか?
大きく3つあります。1つ目は、テキストコミュニケーションが苦手ではないこと、2つ目はまめに連絡ができること、3つ目は主体的に仕事を進められることです。
フルリモートワークなので、Slackやメールなどのテキストコミュニケーションがメインになります。なので、得意ではなくても良いのですがテキストできちんと意思疎通ができるという意味で「テキストコミュニケーションが苦手ではないこと」は必要かなと。
他の2つもやはりリモートワークであることに起因しますが、管理されなくても主体的に仕事を進められて、情報共有をしておいた方が良いことに関してはまめに連絡ができる方が向いていると思います。
ただ、弁護士業務を経験している方であればどれも既に満たしていると思いますし、私の立場であまり偉そうなことはいえないと思っています。
これらに加えて欲張りなことをいうと、「天真爛漫に盛り上げてくれる人」がいたらPriv Techがもっと盛り上がるかななどと考えています。
ーーありがとうございました!
Priv Techでは、勤務形態(正社員、業務委託、副業、複業など)に関係なく、弁護士資格保有者の採用を行っています。本記事を読んで少しでもご興味をお持ちいただけましたら、まずはお気軽にご応募ください!