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【代表インタビュー】MBO実施の経緯と、これからのPriv Techが目指す世界

こんにちは!Priv Techで採用をお手伝いしている山本です!

Priv Techでは、会社の雰囲気や中で働く人について知ってもらうために、メンバーインタビューを実施しています。

今回は、2022年2月のMBO(Management Buyout)実施を受け、代表の中道さんにMBOまでの経緯やこれからのPriv Techについてインタビューさせていただきました。

ぜひご一読ください!

MBOの実施により、これまで以上に事業にコミットするチャンスをもらった

ーはじめに、設立から現在までの経緯について簡単にお聞きしたいです!

元々は、親会社だったベクトルに僕個人でコンサルとして関わっていて、そこで当時副社長だった長谷川さんから「データを使った新規事業を作りたい」というオーダーをいただきました。それが、Priv Techを立ち上げることになったきっかけです。

リサーチの結果、海外ではすでにGDPRなどのプライバシー法規制が厳しくなってきていましたし、GoogleやApple等のプラットフォームから受ける3rd Party Cookie規制も厳しくなってきていたので、その中でデータを活用したビジネスへの参入は難しいという結論に至りました。

一方で、データやプライバシーを守る側のサービスはこれから増えてくるはずだということをお伝えして、企画をしたのが今のPriv Techです。

実際にサービスを立ち上げる時に長谷川さんから「他に(適任が)いないから社長を引き受けてくれ」と言われて代表になりました!

>設立までの詳細を知りたい方はこちらの記事もご覧ください

Priv Tech設立ストーリーVol.1「会社設立は複業の延長だった?!」

いよいよ立ち上げとなった時、PR会社であるベクトル資本のみだと技術的な課題があったので、インティメート・マージャー(以降、IM)から出資と技術力の提供を受け、ジョイントベンチャーとして立ち上げました。それが2020年の3月です。設立当初の資本関係は、ベクトルが51%、IMが49%の持分でした。

その後、設立から一年が経ったほどの頃にベクトルがIM分の株を一部買い取り、少し資本関係のバランスを変えました。

そこからさらに1年ほどした今年2月のタイミングで、ベクトルと話し合いをして僕がベクトル分の株を全て買い取りました(MBO)。今回のMBO実施により、ベクトルからは今まで以上に僕が事業に集中できるチャンスをいただいたと思っています。現在は、僕が85.1%とIMが14.9%の持分の会社になりました。

ーMBOを実施してみていかがですか?やりやすくなったことはありますか?

MBOを実施した時の気持ちとしては、個人保証を付けた高額の借入金がある状態なので、自分自身のリスクは高くなるなと思いましたね。ただ、自分の持分が大きい分、会社が成長すると自分の資産も大きくなるので、それによるモチベーションの変化はありました

あとは、ベクトルという85.1%の株主がいなくなったことによって、意思決定のスピードがかなり速くなりました。ベクトル傘下にいた時も長谷川さんにはすごく自由にさせていただいていましたが、それでもやっぱりベクトル側の思惑などを気にする必要がありました。

MBOを実施して、そういったことが一切なくなったので、意思決定のスピードは本当に速くなりましたね。

ー逆にMBO実施により苦労したことはありますか?

苦労は特にないですね。

個人保証を付けたっていうリスクはありますが、苦労ではなく、ただの覚悟の問題だと思っています。

ー上場企業グループから独立したことによって、会社の信用等には変化があったんでしょうか?

Priv Techの事業は、ベクトルの本業であるPRの事業からは離れている領域ではあるので、ベクトルが抜けたことによって事業戦略は説明しやすくなったと思います。今年9月に実施した資金調達でも、投資家への説明はしやすかったですね。

あとは、「中道がいよいよ本腰を入れてコミットするんだな」という覚悟が周りからみてとれるような出来事になったんじゃないかと思います。

9月の資金調達やCXO配置の意図

ー今回出資していただいた投資家はどのような方々なんでしょうか?

エンジェル投資家で、それぞれの領域の専門家ですね。それでいて、僕のファンです(笑)

なので、僕の考えにも理解がありつつ、相談にも乗っていただける方々です。

ー資金調達に合わせてCXOの就任も発表したと思いますが、発表の意図はありますか?

CXOを配置することで、「専門家をおいてしっかりしている企業」というのを対外的にアピールしたかったというのが一つの理由です。今回CXOに就任した3名は、全員1年以上前から関わってもらっていたので、このタイミングで改めてCXOのポジションについてもらって、ブランディングや採用に繋げたいと思いました。

ー直近でマイルストーンとして置いているものはありますか?

今年の4月に改正個人情報保護法が施行されましたが、次は来年の春ごろに電気通信事業法が改正されます。なので、それに合わせてちゃんとプロダクトとか営業体制を整えたいと思っています。

あとは来年は海外に進出しようと思っています。まずはシンガポールあたりを拠点に東南アジアを考えています。

ーいよいよ海外進出をするんですね!なぜ東南アジアなのでしょうか?

海外に本拠地があり日本に支社を持つ企業は、日本では意思決定機関がなくて意思決定ができないことが多いんです。そうなると本社に営業をかけた方がスムーズだと思い、そういった企業の本社はシンガポールや東南アジアにあることが多いのでそこに進出することを考え始めました。

また、日本法はすごくガラパゴス的な法律で海外のプライバシー関連法等とも性質が違いますし、例えば海外現地で日本法対応のコンサルティング会社を作ろうと思っても、情報のキャッチアップが難しいと思います。なので、そこは日本の企業がしっかりサポートするべきだと思い、海外進出を検討し始めました。

あとは現時点だと日本円の価値が今後どうなるかわからない状態なので、外貨を稼ぐ体制を作っておきたいというのもあって海外進出の準備を進めています。

フルリモートなので、東南アジア進出といっても拠点を置くわけではないですが、東南アジアのパートナー企業やクライアントとの連携や関わりを強化していくイメージです。

これはもう具体的に動き始めていて、現在は市場として可能性があるのかというのを確かめるためにテスト営業をしています。

ー設立当初からみなさんフルリモートで勤務されていると思いますが、この体制は崩さず、海外進出もずっとリモートで進めるんでしょうか?

そうですね。場合によってはオフィスを持つかもしれないですが、そのときは日本以外で考えます。

ご存じの通り、日本のGDPの成長は相対的にも鈍化してきていて、このまま日本に留まっていたらダメだという危機感を感じます。これは、会社としても個人としても感じていることです。

なので、Priv Techは日本という土地に囚われないようなメンバー構成や、企業カルチャーとしていきたいです。

ーそうですね・・現在は、海外との英語商談も増えてきているんでしょうか?

増えてきていますよ。

あと、LinkedInのアカウントを活用し始めたら、かなり海外のVCや企業から連絡が来るようになりました。中には、採用して欲しいっていうような連絡もあります。

つながりの数も結構増えてきていて、プライバシー業界だと実は海外でも結構有名人なんじゃないかと思っています。そこそこの数のキーマンと繋がっているんですよ。日本でLinkedInをしっかりやっている会社やそのCEOが少ないので、先行優位的に広まっています。

早く海外人材を受け入れる体制を作らないといけないなと思っています。

プライバシー後進国になりつつある日本を、なんとかしたい

ー数年後の目標は何でしょうか?

海外で「プライバシーデータ&ガバナンス」といった単語で検索すると、今でも色々なスタートアップや会社が出てきます。なので、日本でも同様の世界観になったらいいなと思います。

プライバシーに関連する会社が増えて、その上で「プライバシーやデータガバナンスと言えばPriv Tech」と思ってもらえるような会社にしたいです。

また、まずは企業側に向けてプライバシーを守ることの大切さを啓蒙していますが、それと同時にユーザー側への啓蒙活動もやっていきたいと思っています。まだ発表できないんですが、仕掛けは徐々に作り始めています。

日本はグローバルの視点でみても、プライバシー後進国になりつつあるので、なんとかしてユーザーの手にプライバシーを取り戻したいです。

ー中道さんがその世界観にこだわる理由は何ですか?

ヤフーで働いていた頃に、今とは真逆のことをしていたからです。当時は、いかにユーザーのデータを活用してマネタイズするかを考えて、正直プライバシーは二の次でした。

なので、僕には日本の大手プラットフォーマーに勤め、日本ユーザーのプライバシーを尊重しないようなプロダクト作りに加担していたという反省があります。だからこそこれからはPriv Techを通して日本のユーザーの手にプライバシーを取り戻したいと思っています。

ーその他、この記事を読んでいる方にアピールしたいことがあれば、ぜひお願いします!

多分、この領域で日本で一番の会社になってしまうと思います!

誰も気づいていないですが、すごく手堅い事業なんですよね。

VCの方と話していても、3期目で8,000万ほどの売上が立つような勢いで伸びている会社はなかなかないようです。

今回の調達ではVCからの資金は調達しませんでしたが、本当はVCの人も出資したいみたいでよく連絡が来ます。VCでの出資ができないんだったら個人で出資させてくれって言う人もいるくらいです。

でも、極力余分なお金は入れないようにしています。第三者割当増資をして自分達の株を希薄化させるくらいなら、借金をした方がいいと思っているので。

ー余分な資金を調達したくないというのはメンバーにしっかり還元するためでしょうか?

まずは僕です(笑)

今時点で最大のリスクを負っているのは僕なので、まずは僕が最大限リターンを得るのは大事ですよ(笑)

もちろん、会社にコミットしてくれるメンバーにはきちんとリターンを返したいと思っているので、ストックオプション等の制度は柔軟に対応したいと考えています。

その点を考慮すると、きちんと利益を返せる人数はおそらく2〜30人が限界なんじゃないかと思っているので、大きい会社にするのではなく、少数精鋭のプロ集団を作りたいと思っています。

例えば各メンバーに0.1〜1%ずつのストックオプションを渡すと、仮に100億で上場したら1%でもひと財産を築けますよね。

仮に上場しないことになっても1%の株を持っていて、毎年配当金を配ればリターンとしてはしっかり返せるのかなとも考えています。

ー最後に意気込みをお願いします!

プライバシーを守ることの重要性を啓蒙し、ユーザーファーストな世界観を実現したいと思っています。ぜひ応援よろしくお願いします!

ーありがとうございました!

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