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シリウスブログVol.11「ΑMR導入レポート」part.1

AMRを検討中のご担当者様で、具体的な導入の状況や進め方などのイメージなどが具体的に持てずに悩んでいらっしゃる方はおりませんか?

今回のレポートを通して、AMRを導入する物流現場でどのような課題やニーズがあり、当社の技術が課題の解消に繋げられたのか、実務面での調整や課題の発見などがどのように進められたのかなど他社の事例をご参考頂く機会にして頂ければと思い、2回に分けて「AMR導入レポート」をお届けさせていただきます。

<導入頂いた物流会社の特徴>

今回AMRを導入頂いた株式会社STOCKCREW様(以下STOCKCREW様と記載)ですが、中小企業や個人事業主、大企業のスタートアッププロジェクトが必要とするEC物流機能を提供しており、利用のし易さとコストパフォーマンスに優れたサービスが好評で、契約社数は2022年6月現在250社を数えております。

日々の出荷件数は平均1,000件、出荷方法はリストピッキング+目視検品に頼っており、導入社数の拡大と共に日々増える商品取扱数と誤ピッキングの解消に課題を感じておられました。今回STOCKCREW様には当社からFlex Comet 6台とFlex Swift4台を提供し、新規容器の設計など当社の試験取組にもご協力頂きました。

<STOCKCREW様の導入プロジェクト進行状況>

STOCKCREW様との導入プロジェクトは22年3月からスタートしました。プロジェクトを進める中ではAMRと実作業にいくつもの課題がありました。これから解消しなくてはならない課題もありますが、まずは以下の課題の解消から進めることに致しました。

 ①リストピッキング+目視検品による誤ピッキング、誤出荷の発生
 ②納品書+送状の先出しによる送状取り違え
 ③ピッキングした商品の容器サイズ超過

これらの課題には課題毎に荷主固有の背景などがあり、そうした背景と合わせてAMR導入に至っている経緯を記載したいと思います。現在導入を検討されていらっしゃるご担当者様にとってこうした情報が助けになれば幸いです。

◆課題への対処と効果 ①目視検品による誤ピッキング

まずはピッキング方法についてです。リストピッキングが採用されており、1荷主毎に出力されるピッキングリストに送状、納品書といった専用帳票をピッキング担当スタッフが持ち、ピッキングを開始します。STOCKCREW様の課題としては以下の通りです。

商品ラベルはあるものの、バーコードが付いていないラベルを目視検品している。
実際の商品についている商品コードとシステムで管理している商品コードが一致していなかった。(データ処理上の商品コードは「A」、現物識別情報は「A-001’」となっており、ピッキングリストには 「A」と「A-001’」を並列表記し、ピッキング時の商品照合には「A-001’」を使用)

これらの2項目はSTOCKCREW様で取り扱う全ての荷主様に当てはまるものではありませんが、商品現物の情報(バーコード情報)を揃えることと、ピッキングを行う場合の商品コードを統一させる点が大きなハードルとなりました。まず1点目のバーコードラベルの問題についてはSTOCKCREW様でラベル貼り作業を実施頂きました。時間は掛かりましたが、バーコードラベルによる検品を可能にしました。やはりAMRに限らず、何かしらシステム処理やロボットでのデータ処理を視野に入れると、このような利用前提条件の整備は必須です。

2点目に商品コードについてはAMRの設定として1SKUにつき複数種の商品コードを登録が可能な設定がAMRには備わっており、今回は両方の商品コードをどちらも物流現場で使用可能にする設定を施しました。またJANコードだけでなく、アルファベットによる商品コードもCODE-39/CODE128といったバーコード情報に置き換えるため、こうしたJAN以外の商品コードでも実用に耐え得ることを示せた点が大きいです。

この2点によりSTOCKCREW様ではピッキング時の検品で目視では照合しづらい商品もバーコードによる検品・検数を行うことで業務の負荷低減と誤ピッキングの防止を両立させることが可能になりました。また、目に見えない効果として誤ピッキングがなくなったことで、以前であれば発生していた誤ピッキングした商品の在庫戻しが減らせたことや誤ピッキングがなくなったことにより在庫精度もあがったこともメリットとして挙げられます。

(Part.2に続く)

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