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「折衝力」と「思いやり」がリーダーの要。IT業界の老舗で261名のエンジニアを率いる事業開発部長のインタビュー


創業昭和49年。IT業界の老舗とも言える日本企画株式会社において、利益の担い手となる開発事業部。

総勢261名という開発事業部で部長を務める端さんがリーダーとして大切にしていることを伺いました。



ーはじめに、開発事業部の事業内容とミッションを教えてください。


開発事業部の事業内容は、簡単に言うとみなさんが使うようなソフトウエアを作ることなんですけど、その中で部が2つに分かれています。

第一の方はアプリケーション開発の部隊。目に見えるソフトウエアの部分を作る部隊ですね。

もう一方の部は、アプリケーションを動かすためのインフラ部分を主に設計している部隊。

株式会社なので、利益をあげるというのは当然大事なのですが、その中でも開発事業部は「会社の中でも一番利益をあげる」。そういうミッションを担っています。


ー事業軸を担う部隊ということですね。

 実際の業務では、たくさんいらっしゃる中でどういったフローで動くのですか?


大きく分けると2パターンありますね。

ひとつはお客様の会社のシステムの機能をうちの設計者が最初から最後まで担う場合、もうひとつは機能の一部分を弊社が担当する場合。

前者の場合は、弊社で全体のボリュームとかそれに対応できるプロジェクトマネージャーを選出して、メンバーを配置していくという流れです。

機能の一部を担当する場合は、お客様の方から「こういう力が不足しているので、そこを担える人はいませんか?」という要望に対してうちのメンバーをアサインしています。

小さいプロジェクトだと1~2名の時もありますし、最大だと月間で50名くらいでプロジェクトを組むものもあります。


ー社員さんは何名ぐらいいらっしゃいますか?


部全体で261名かな?


ー部だけでそんなにいらっしゃるんですね!

 その中で部長を務める端さん自身のこれまでのキャリアをお伺いさせてください。


私は新卒社員なので、この会社しか知らないんです。

なので、新卒からのキャリアアップでいうとお手本かなと思います。

具体的な道のりを説明すると長くなるのですが、平成5年に入社してから15年間、お客様先の現場で開発を担当していました。

その後本社勤務に戻って運用事業部の営業と管理をさせていただいたのち、開発事業部の営業・管理。

そこからさらにビジネスパートナー推進部という、調達を行う部門の立ち上げをして、その後インフラ部分を昨年までやらせていただきました。

そして今、元いた開発事業部とインフラ事業部が一緒になった新体制の開発事業部の責任者になりました。

ちなみに、今弊社の事業部長以上だと私以外は全員中途です。そういう意味では、中途でも出世チャンスがあるということですね。


ー日本企画ひとすじ27年目ですか!

 やめようと思ったことはなかったんですか?


もちろんありますよ。

ただ、紆余曲折ありながらも、会社が嫌いってことはないのでここまでやってきました。


ー長きにわたる日本企画生活の中で、特にやりがいを感じる瞬間ってなんですか?


月並みなのはやっぱり自分が作ったシステムが動いたとき、かなあ。

あとは、今はこういう立場なので、年間の目標を達成した時とか、スタッフが幸せそうに和気あいあいとしてたりとか、いい空気があるなって感じた時ですかね。

後輩が育ってくるのもうれしいですね。



ー会社、そして業界に部としてどんなインパクトを与えたいなどの展望はありますか?


利益をあげるのとは別に、会社としてスキルアップの転換を図るフェーズにきていると思っていて、運用から開発にスタッフを受け入れるというのもミッションのひとつですね。なので、まずは受け入れる比率を上げていく。

業界においては、なんと言ってもうちは昭和49年から続いているということもあるのでITの中では老舗と言えるのですが、過去に何度か潰れそうになったりというのは当然ありまして。

そこを生き残ってきたノウハウとか、お客さんとの信頼関係を守っていくこと。

単純にビジネスライクではなくて、そう言った信頼関係の強さで業界にインパクトを与えていければと思います。


ー人対人として関わっていく、ということですね。


やっぱりビジネスの根幹って人なんですよね。人が育っていかないと成り立たない。


ーその上で日々現場で意識していることってありますか?


昔からのルールはもちろんあるんですけど、その中でどんどん若手に任せるということをなるべくするようにしています。

どんな会社も一緒だと思うんですけど、人って頭ごなしに「ルール通りやれ」と言ってしまうと、考えることをしなくなってしまう。

素直に育成はされるんですが、ちょっととんがった、新たな思いつきが失われてしまう。

だから、「失敗してもいいからやってみればいいんじゃない」と若手には挑戦してもらうようにしています。


ーチャレンジ精神の底上げを担っているんですね。

 ご自身の今後の目標はどんなものなのでしょうか?


常々思っているのは、社員の給料を上げたいということですね。

仕事もそうですし、家庭も含めて社員みんなが「この会社にいてよかった」と思える会社にしたいと思っています。

それによって業界にどんなインパクトを与えられるかというのは難しいんですけど、インパクトを与えるだけの給与水準にするためにも人材を増やして、育てていかなきゃいけないですしね。

ー会社全体を通して育成には力をいれてらっしゃるんですよね。


そうですね、やっぱり新しい仕事をやるにもリーダーがいないと。船員がいくらいても船長がいないと変なところに行ってしまうので、リーダー層を育てると言うのがやはり急務ですし、そういう人に力を貸していただきたいですね。


ーリーダー層に必要な力って何だとお考えですか?


メンタルは大事ですね。

強い弱いは人それぞれだと思うんですけど、そのストレスをどのように発散できるかが大事だと思うんです。

そういうオン・オフの切り替えができるのが肝心だと思います。

スキルでいうと、大事なのはやっぱり折衝力。

中身が見えづらい仕事ですから、仕事をお受けする場合にどこまでの範囲を任せていただくかってなかなか難しいんですよね。そういったときに、一概に「これできません」って断るのではなくて、うまく調整する力。あとはメンバーを思いやる力が必要ですね。

ー折衝力と思いやり、たしかにリーダーに必要不可欠な要素ですね。

 今、日本企画では端さん率いる事業開発部でもリーダー層の人員募集を行っていますが、

 最後に採用において大事だと思うことを教えてください。


どれだけ同じ思いを持ってるかが大事ですね。

おととし私が面接して採用した方のお話なのですが、その方は20年くらいエンジニア経験のあるマネージャー即戦力の方だったので、当然他の会社にだって引く手数多だったと思うんです。

その中で「なぜうちに入ってくれたんですか?」と聞いたら、「端さんが積極的にご縁っていうお話をされていて、長年努めて来た会社の社長さんも同じようにご縁を大切にされていた」と。

また、こちらからも入社のタイミングはいつでもいい、という話をしたんですね。

何月じゃなきゃ困ります、というのではなくて、逆に「今携わっているプロジェクトが落ち着くのが半年後なのであれば、そのプロジェクトをしっかりやり遂げてから来てください」というお話をしたのですが、向こうにとってもそれがよかったのだと思います。仕事への責任感はどこの会社でも大切だと思うので。

いくら技術の話ができても、そういった文化や価値観が合っていることが一番大事だと思います。

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