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ラフテルズ|2度目の倒産危機

最初の倒産危機を打破したラフテルズは、創業から4年連続増収を果たす。そして創業5年目途中で、創業メンバーのNo2が退職し、半ば強引に道下をNo2に引き上げた。ここから、道下の「どーげ」への急激な変化が始まる。

だが、その半年後、2度目の倒産危機を迎えてしまう。気づいたら会社の口座に24万円しか無く、言うまでも無く、僕の個人口座は数ヶ月前から0円。

井上:「みっちー、新規の契約が無ければ、来月(3月)で会社潰れるわ。ごめんな。」

道下:「やばいとは感じていましたが、、、。(長い沈黙)社長!100万円くらいであればなんとかします!!」

井上:「みっちー、とても嬉しいんだけど、、、全然足らんわ、、、。」

道下:「なるほど、、、。」

井上:「今週末、秋田に行くから、スケジュール空けて。」

道下:「えっ!?24万しか無いんですよね!?オフィスで緊急会議しましょうよ!!」

井上:「今まで、それやってて会社潰れそうになっとんやから、同じコトやっても意味ないやろ!?」

道下:「そ、そうですね、、、了解しました!ちなみになんで秋田なんですか?」

井上:「俺が行ったコト無いから。」

道下:「驚笑」

その後合宿までの1週間、僕は、どうすれば「一生忘れられない2日間」になるのか?を死ぬ気で考えた。合宿で何をすべきか?どんな非日常の会議が出来るか?考えがまとりかけたその時、僕はふと、道下に初めての手紙を書いた。

そして週末、2人で秋田に向かい、1時間~2時間おきに場所を変え語り合った。時にはカフェで、時には温泉で。自分自身のコト。お互いのコト。ラフテルズの今と未来。強みは?課題は?理想は?自分たち「らしさ」は?

2日間で15時間近く語り合った。合宿を終えた僕らは、不思議となんとかなる予感がした。帰りの飛行機の2人は笑顔だった。

この秋田合宿で生まれたのが、「DAY1」(コンサル無料体験)のスキームだ。

そして、勝負の20日間(支払い期限)がスタートした。死ぬ気でアポイントをとり、1回無料で体験してください!!と、アクセル全開で動く道下。そして、「DAY1」(コンサル無料体験)を毎週実施する井上。

手ごたえはあった。後は、20日間(支払い期限)の問題だけ。なんとかココを凌げれば、絶対にブレイクスルー出来る。僕たちの自信は完全に復活していた。


僕は、最悪のケースを踏まえ、幼馴染の親友に相談する為、赤坂に向かった。

「いのちゃん!とりあえず500万まで用意するわ!で、飲食の経営者紹介するよ!」

幼馴染は笑いながら僕にそう言った。まだ、何の相談もしていないのに。「正月、地元の新年会で、いのちゃんを見た瞬間察したわ!」こんなに幼馴染って安心出来るんだ。血の繋がりよりも強く濃いいモノを感じた。

すると、一本の電話が鳴った。

「井上社長、2年契約でお願いしたいです。そして今すぐDAY1の続きをやりたいので、日程調整と、契約の段取りお願いします。」

赤坂の路上で、僕は何度も何度も頭を下げた。潤む声を隠しながら、何度も何度も感謝を伝えた。すぐに道下に電話し、倒産危機を脱したコトを伝え、二人で大号泣した。

そして、幼馴染のトコに戻り、「大口の契約の電話やった!500万借りずに済みそうやわ!ありがと!!」              涙ながらに抱き合った。


秋田合宿から3ヶ月後。24万円しか無かった会社の口座には、100倍以上のキャッシュがあった。僕は、半年ぶりに給与を受け取り、そして心配かけた家族とサイパンへ家族旅行に行った。絶対に毎年家族を海外旅行に連れて行くぞ!と、心に誓った。


そして、7月の6周年パーティーで、その事実(倒産危機)を全クルーに伝えた。全員、涙を流していた。

そして、毎年パークハイアットで実施しており、今回は初めて最上階のNYグリルで開催した。苦難を乗り越えたみんなの表情は最高に充実していた。

そして、奇跡のV字回復の立役者である道下を執行役員に任命し、腕時計をプレゼントした。二人で男泣きした夜だった。

この時から、ラフテルズの飲食業界への恩返しが始まった。

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