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「AMI 水俣市遠隔聴診実証事業のTV取材 & 慶應義塾大学へのオンライン講義」の舞台裏をレポート!

AMI株式会社(以下、当社)は、超聴診器の社会実装や、遠隔聴診システムの活用により遠隔医療の質の向上を目指している研究開発型スタートアップです。Wantedlyでは、皆さんに「AMIってこんな会社なんだ」と知ってもらえるように、イベント登壇や研究開発の取り組みの様子などを発信しています。

こんにちは。事業企画部の髙木です!
私は、主に水俣市で行われている遠隔聴診実証事業(水俣事業)に従事しています。
今回のストーリーでは
3月30日にテレビ熊本「TKU Live News」で放送された「水俣市での遠隔聴診実証事業」についての取材
5月10日に行われた「慶應義塾大学へのオンライン講義」
その舞台裏をご紹介します。


そもそも水俣市遠隔聴診実証事業とは?

当社は本店(遠隔医療ラボ)を熊本県水俣市に置いています。
2020年には水俣市、地域の中核病院である国保水俣市立総合医療センター(以下、水俣医療センター)と三者協定を締結しており、地域医療の充実・発展、課題解決に取り組んでいます。
AMI株式会社が熊本県水俣市、国保水俣市立総合医療センターと三者協定を締結【遠隔聴診プロジェクト@水俣】裏話

2018年度からの4年間、当社は遠隔医療を中心に水俣市からの委託事業に取り組んできました。2018年度〜2020年度は「遠隔システムを活用した予備健診実施実証事業〜クラウド健進®〜」という名称で、医療機関以外の場所でクラウド健進®︎を中心に行いました。クラウド健進®︎は、指先採血と遠隔聴診を組み合わせることにより特定健康診査(メタボ健診)と同項目の検査をリモート環境下で提供可能です。当社はこれまで、薬局や子育て支援施設、健康経営に興味を持つ企業等でサービスを実施してきました。

*2018年度~2021年度 水俣事業取り組みの様子


クラウド健進®︎とは

クラウド健進®は「遠隔医療で健康増進」を目的としたAMIが提供するサービスです。主に「遠隔聴診対応ビデオチャットシステム」を用いた遠隔聴診や「AMI指先採血キット」を用いた指先採血があります。遠隔聴診、指先採血は単体で受けることができ、その他検査項目や健康相談内容はカスタムが可能です。2018年から取り組んでおり、医療機関・自治体・企業などに対してもサービス提供しています。

詳しくはこちら

2021年度は「遠隔医療システム運用支援及びシステム改修等業務」という名称で、2020年度から行ってきた、水俣医療センター附属の診療所である、久木野診療所においてオンライン診療の支援を実施してきました。

久木野診療所がある久木野地区は水俣市東部の山間部にあります。日本の棚田百選にも選ばれた棚田がある自然豊かな場所ですが水俣医療センターまで車で片道約20分、バスでは片道50分という距離に位置しているため、医療アクセスが良い地域ではありません。

そのため、水俣医療センターの医師が久木野診療所に週2回出張することで久木野地区の地域医療を支えてきましたが、医師の確保や移動時間などの問題がありました。

これらの問題を解決すべく、当社がクラウド健進®で得た知見を活かし、久木野診療所と水俣医療センターを「遠隔聴診対応ビデオチャットシステム」で繋いでオンライン診療を実施する実証事業を支援しました。

2021年度はオンライン診療の実施場所を医療機関だけでなく、介護施設も実証事業の支援対象として運用支援を行いました。介護施設の方からは、「外来受診の際に利用者を移動しなくてよい」「病院に到着後の外来までの待ち時間がない」といった、オンライン診療を実施することによる、介護施設側の負担軽減といったメリットについての意見をもらっています。

*2018年度~2021年度 水俣事業成果報告書より引用(一部再編集)


テレビ熊本「TKU Live News」の水俣市遠隔聴診実証事業の取材

テレビ熊本からの依頼は、水俣市の水俣医療センターで行われているオンライン診療の様子を取材したいというものでした。このオンライン診療に当社の技術が採用されているので、当社も取材されることになりました!取材は別日に2日間行われるということで、早速準備に取り掛かりました。

まずは当日のオンライン診療を円滑に進めることが何よりも大切です。
通常、機器やシステムに問題がないかの確認や物品の準備は、前日に行います。
ところが、取材のタイミングで「遠隔聴診対応ビデオチャットシステム」がバージョンアップされることになり、初日の取材ではバージョンアップ版を初めて使うことになりました。

ですので、本番2日前から鹿児島オフィスと水俣オフィスを繋いで、ひたすらデモンストレーションを行いました。ここで何点か気を付けるべき部分が見つかり、マニュアルを修正。本番に向けての懸念点をなくしていきました。取材の有る無しにかかわらず、改めて事前準備の大切さを感じました。

こうした入念な準備のおかげで、取材当日は、バージョンアップ版「遠隔聴診対応ビデオチャットシステム」での水俣医療センターと介護施設のオンライン診療は滞りなく終了しました。正直、取材当日に不具合があったらどうしよう、と不安を感じていたので、トラブル無く終了することが出来て一安心でした。

オンライン診療が終わった後は、水俣オフィスの会議室で会社紹介の取材です。当社の説明や、開発中の「超聴診器」(超聴診器は医薬品医療機器等未承認のため、販売、授与できません)、アプリのデモなどであっという間に時間が過ぎていきました。私はアプリの被験者役だったので、心拍数が上がらないようにひたすら「無」になっていたので特にそう感じたのかもしれません(笑)

取材2日目は久木野診療所と水俣医療センターでのオンライン診療の様子を撮影しました。こちらは、使用する機器類の説明をしながらの撮影だったため、記者の方に伝わるように丁寧に説明をしながらセッティングしました。本番も、取材に協力的な患者さんのおかげもあり、順調に問題なく終えることができました。こうして2日間行われた取材はあっという間に終了。問題なく無事に終われて本当にホッとしました。

そして放送当日。仕事から帰宅し、テレビをつけたらちょうどニュースの時間でした。約7分間の放送でしたが、地域医療の現状、水俣事業の内容、当社の紹介、患者さんや水俣医療センターの先生方のコメントなどがわかりやすくまとめられていました。放映後、当社HPには何件か問合せがあり、「テレビの力は凄い!」と感じました。

取材してくださったテレビ熊本様、取材に協力してくださった関係者の皆様、本当にありがとうございました。そして、この取材が成功できたのは、いつも的確なアドバイスをしてくれる吉永や、同じ水俣オフィスでいつもサポートしてくれる岩﨑といったAMIメンバーのおかげです。「チームAMI」に感謝の気持ちでいっぱいの取材経験でした!

\\放送された内容はテレビ熊本のHPに掲載されていますので、ぜひご覧ください!//

テレビ熊本「TKU Live News」

最先端オンライン診療で地域医療を守る(熊本)


慶應義塾大学へのオンライン講義

水俣市には「水俣環境アカデミア」という高等教育・研究の促進及び産学官民連携の推進を行う施設があります。水俣環境アカデミアでは、慶應義塾大学総合政策学部、環境情報学部、大学院政策・メディア研究科との「連携・協力に関する協定書」に基づいて、遠隔講義が年に4回程度行われています。
今回、当社の代表取締役CEOの小川に対して、慶應義塾大学環境情報学部・植原啓介教授の水俣研究会の学生に向けての講義依頼がありました。講義の前に、植原教授と水俣環境アカデミアの職員の方が当社を見学する機会があり、「遠隔聴診対応ビデオチャットシステム」を体験してもらいました。少しの時間でしたが、”聴診音を可視化する”という当社の技術にとても関心を持ってくださいました。日程調整の結果、講義は5月10日の夕方(講義60分、質疑応答・意見交換30分)に決まりました。

小川の講義がどのような内容になるかを楽しみにしていた私。しかし数日後、「水俣市の取り組みだから水俣事業について10分間講義してみる?」と小川からの突然のパス!二つ返事で早速資料作成開始です!(さっきまでの楽しみにしていただけの私はもういません(笑))

私は以前、臨床検査技師として病院で勤務しており、学会発表の経験はありましたが、大学の講義経験はありません。大学時代の講義がどんな感じだったかもおぼろげですが、聴講者が慶應義塾大学の水俣研究会の学生さんということで、少なからず水俣市に興味があるはず。水俣市に本店を構えるAMIの活動を知ってもらうことで、少しでも当社と水俣市のファンになってもらえたらいいなという想いで講義の準備を始めました。

2018年度からの4年間にわたる水俣事業は私が入社する前の内容もあり、まずは入社前の資料を見返しました。資料の確認は、改めて勉強になる情報もあり、今後の仕事にも活かせそうです。水俣事業に最初から携わっている岩﨑のアドバイスをもらいながらスライドを作成。講義前日から原稿の流れをひたすら声に出して練習をしました。

そして当日、講義は
・小川(企業概要、起業の経緯、事業内容)
・吉永(遠隔医療について)
・髙木(水俣市での遠隔聴診実証事業について)
で行いました。
本番ではZoomということもあってか、人の目を気にしない分、思ったよりも緊張せずに、気持ちを込めて10分間、水俣事業の内容を話すことができました。

当日は、植原教授や水俣研究会の学生さん、水俣環境アカデミアの皆様からの質問や意見交換もあり、とても有意義なものとなりました。ピッチなどで話慣れた小川や吉永のように上手くは出来なかったかもしれませんが、人前で話す機会を積極的に作ってくれる当社の環境は、自分の成長につながると思います。スライドの準備やピッチの練習は大変ですが、とてもやりがいを感じました。

「水俣市遠隔聴診実証事業のTV取材&慶應義塾大学へのオンライン講義」を終えて

今回の取材や講義を終えて、たくさんの方々に支えられていることを改めて実感しました。TV取材では水俣市、水俣医療センター、久木野診療所、介護施設、患者さん。講義では慶應義塾大学の植原教授、水俣環境アカデミアの皆様。そしてAMIのメンバー。皆さんには本当に感謝しています。まだまだ課題はありますが、今後も当社のミッションである「急激な医療革新を実現する」ために、水俣事業を推進していきたいと思います!


関連リンク

●AMI HPより
「水俣市・国保水俣市立総合医療センターとAMI株式会社が取り組むオンライン診療実証事業の対象拡大について」
https://ami.inc/news/20210916_minamata

●三者協定の締結についてはこちらの記事
「熊本県水俣市、国保水俣市立総合医療センター、AMI株式会社は三者協定を締結しました。」
https://ami.inc/news/20201013

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