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クモノス採用担当です。
今回は当社の取締役で、現在は副社長 兼 COO(営業本部長)を務める倉田さんにお話を聞きました。郵政省→大阪府箕面市長を経て、当社に入社をした異色のキャリアとその経緯、倉田さんから見る当社の事業やカルチャーについて語っていただきました。
■倉田さんのご経歴について教えてください。
大学卒業後、1997年に郵政省に入省しました。5年後に再編統合があり総務省に移ったあと、2003年から約2年半は大阪の箕面市役所に出向をしていました。2006年に総務省に戻り2年ほど働いたあと、ご縁があり2008年に箕面市長選挙に出馬し当選させて頂き、そこから12年間、箕面市長を務めました。市長選への出馬は、最初はお声がけを頂いたのがきっかけでしたが、最終的には「今ここでチャレンジをしなかったら、今後何か嫌なことがあったときに毎回、あのときに一歩踏み出していれば…と思い出して後悔しそうだ」と思い、自分で覚悟を決めました。もともと役所に務めていた私からすると市長という仕事は、より大きな権限を持ち、より広い範囲に対し関与し組織を動かせる仕事だと思ったので、貴重なチャンスに飛び込んでみようと決意をしました。
■クモノスとの出会い、入社の経緯は?
最初の出会いは、箕面市長選挙への出馬の準備をしていたときのことです。選挙準備の一環として様々な企業に訪問しご挨拶をする中で訪れた一社が、クモノスでした。政治家としての実績はなく新人の私が必死に企業訪問をしていた当時、唯一、技術の話で盛り上がったのがクモノスの社長、中庭でした。そもそも私自身テクノロジーがとても好きで、郵政省に入ったのもそれが理由でした。国に務めていた当時、注力していたのが国内の技術開発支援で、様々な企業の新たな技術をどのようにして世に出していくかということを政府の立場から挑戦していました。郵政省を辞めて市長を目指すことを決め、技術という領域からは離れていた中で、久しぶりに新たなテクノロジーの話を中庭と出来たことが嬉しく、非常に強烈な印象を持ったことを覚えています。
その後、市長に当選をさせて頂いたあとも、中庭が定期的に訪問をしてくれ技術の話で盛り上がる機会があり、元気な企業だなと思っていました。市長訪問を頂く場合、色々と要望を頂くケースが多いのですが、中庭はそんなことはせずただ最新の技術の話を持ってきては雑談をしていました。そのような関係が12年間続き、市長退任を決めた際にクモノスに関心がないかと聞かれ、迷わず入社を決めました。今後の人生で何をしていくか考えたときに、やはり大好きな技術の分野にもう一度戻りたい、公共の立場から関わっていた技術という領域に、ビジネスの立場から恩を返したいという思いがあり、クモノスで挑戦をすることを決めました。
企業が、市長をしていた人間を受け入れるというのは、あまり簡単ではないことだと思うのですが、それでも是非と言ってもらえたことにとても感謝しています。当社の新入社員には箕面市出身の者ももちろんおり、小学校の時の運動会で挨拶をしていた当時の市長である私がいることに驚かれる、ということもあります(笑)。
■今のミッションと課題感について教えてください。
肩書きとしては、副社長と営業本部長を兼任しています。今クモノスが急成長をしている中で、当社の技術をより多くのお客様ひいては社会に伝え、使って頂くための急先鋒に立つことが役割だと思っています。一方、当社の急成長にあわせ社員が増え組織が大きくなる中、社内の体制を整える必要が出てきています。コンプライアンスの遵守や労働環境含め体制を整え、上場を実現できる組織をつくっていくことも並行して進めています。これは外から来た私だからこそできる部分でもあると感じています。
もう少し詳しくお話しすると、前者の対社外という部分では、我々の技術をもっと世の中に認知してもらい有用性を高めていく必要があると思っています。特に3次元データの領域は、当社としては早くから取り組んでいたものですが、ようやく今その活用が注目を浴びてきたタイミングを迎えています。様々な活用方法がある技術なのですが、まだまだ世の中には浸透しておらず、その価値を伝え認知度を上げていくために、ブレイクスルーしないといけないと感じています。
後者の対社内の部分では、課題を強く感じているところはないですね。社員の皆が柔軟で、変化も受け入れるマインドがある点はとても良いと思っています。様々な年次・年齢の社員がバランスよくいることで、経営と現場が分断されていない組織構成は、ひとつ強みかもしれません。
一点、課題を挙げるとすると、対外的な広報・PRの部分です。現場ではお客様に感謝をして頂くことが多く、皆やりがいを感じているからこそ、社外に向けてもっと当社の技術の面白さや将来性をアピールするということはまだまだできていない部分もあります。新たな技術の発見やそれにより何かを解決することは、大変ですが非常に面白いことだと思っています。その魅力をさらに世の中に発信していくことも、私の役割のひとつだと考えています。
■クモノスの魅力はどんなところにあると感じますか?
新しい技術や手法に対する先見性と貪欲性は、大きな魅力だと思います。これは入社前から感じていたことであり、入社をしてからも変わらないですね。何か他の会社ができないことをやってみよう、新しいことをやってみよう、という思いが強い会社だと思います。実際に3次元のデータ計測は、時代を先読みし取り組んできたことでしたが、最近になって社会から必要とされるようになってきました。こういったことも一例だと思っています。
その一方で、地に足がついた考え方をしているのも当社の強みだと思います。ただ新たな技術を追いかけているのではなく、お客様の抱える課題の解決のために、技術をどう使うかということを常に考えている会社です。そういったスタンスが、お客様や社会から評価をして頂き、会社として長く成長をし続けられている理由かもしれません。
新しい技術・やり方を常に探求しながら、現実でお客様から必要として頂ける、この両軸が成り立っていることは、非常に幸せなことだと感じます。
■クモノスのカルチャーについて教えてください。
個性的な社員は多いと思います。それは、社長の中庭自身が、新しいことへのチャレンジが好きということもありますが、「何かやりたい」という思いを持った方が集まっているという特徴はあるかなと思います。またチャレンジを良しとする社風なので、誰かが何かやりたいと声を上げたときは、応援をしたり助け合う文化があると思います。
■クモノスのビジネスの成長性は?
今後の成長性は非常に高いと思います。いくつか事業がある中で、特にポイントとなるのは3つです。
一つ目は、3次元の点群データの分野です。「森羅万象をデータ化する」ということを掲げ、世の中をそのまま精密にデータ化するということをしています。VRやメタバースなどのデジタル空間に関するマーケットが拡大し注目を集める今、当社の技術は、建設・土木の分野に留まらず非常に大きな成長性を持っていると思っています。
二つ目は、リスクサーベイの分野です。建物のひび割れを調査する当社の「KUMONOS」というサービスでは、100メートル先の0.2ミリのひび割れを検知しデータ化することができます。今、日本国内では、建物を作るだけでなくそのメンテナンス・延命化にマーケットが大きくシフトしています。昔作られたコンクリート建造物や道路、橋脚が老朽化していく中、リスクをいかに検知し延命できるかに注目が集まっており、ここも当社が貢献できる領域です。
三つ目は短期的な観点ですが、2025年の大阪万博に向けた建設工事です。会場である夢洲を中心に建設ラッシュが起きていく中、当社の創業時からの工事測量の技術で貢献をしていきたいと考えています。
今クモノスは、あらゆる分野で成長のさなかにいると思いますし、その成長のためにも組織としてもっと強くなる必要があると思っています。
■大阪、箕面市からクモノスのようなベンチャーが生まれる意味について、どう考えていますか?
もともと大阪は商都であって、中小企業が元気な都市です。そこからユニコーンを目指す当社のような企業が世界に羽ばたいていくことは、きっと大阪の他の企業への刺激、起爆剤になるだろうと思います。
中でも箕面市は住宅都市の色が強く、企業も他の市と比べると多くはありません。そういった街から上場企業を生み出すというのはすごいことですし、地域にとっての大きな勇気や力になることを願っています。
そんなクモノスで、私自身責任あるポジションを任せて頂いており、当社の技術をしっかりと世の中に伝えていくことは宿命だと思っています。
■クモノスをどういう会社にしていきたいですか?
3次元の領域ならクモノス、と言われる会社にしていきたいと思っています。メタバースが注目を集め、建設以外のエンタメ領域などでも当社のデータが価値を発揮できる時代を迎えています。その最先端を走る会社でありたいと思っています。
■どんな人、どういうチャレンジをしたい人に来てほしいですか?
新たなチャレンジをしたい方、自分なりに考えて創意工夫をしていける方に来て頂きたいです。職種問わず、もっといいものを作れないか、もっとお客様に高い価値を提供できないかと考えながら工夫をすることが楽しいと思える方は、とてもマッチすると思います。
当社は今、特に3Dの領域などで未知のチャレンジをしている最中です。これまで3D技術が使われていなかった分野に、初めて導入をするということが増えてきており、様々な業界、企業、サービスの新たな展開を導く機会が広がっています。我々の技術の価値を伝え、新しい領域を開拓し、世の中の当たり前を作っていく挑戦を一緒にしたい方、お待ちしております。